MacBook化のジレンマ。最新の「iPad×Magic Keyboard」はメイン機にふさわしいか?

lifehacker / 2020年6月12日 20時0分

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iPadをメイン機にするか、サブ機にするか。

今年の4月から始まった特集「Stay Home, Stay Postivie」では、iPadの活用術を紹介してきました。

iPadをノートPCライクに使ったり、リモートワークで使ったり、iPadをタブレットではなく、モバイルPCとして使うための検証をしてきました。

そんな最中、今年の4月にAppleがひっそりと、新しいiPad用キーボード「Magic Keyboard」を発表! 従来の「Smart Keyboard Folio」とはまったく異なる、トラックパッドのついたキーボード。メイン機として使うための足りなかったピースがやっと揃った、そう思いました。

その一方で、「そこまでしてMacBookに寄せる必要ある? MacBookで十分では?」と思ったのも事実。

そこで、Magic Keyboardを実際に使い、その実力を検証してみました。

目次

1. Magic KeyboardでiPadがMacBook化

2. Multi-Touchジェスチャーがとにかくすごい

3. デザイン面も優秀だけど、それよりも…

4. でも、MacBookで十分では?

5. iPadだからこそできること

6. 「iPad Pro × Magic Keyboard」が適した人

Magic KeyboardでiPadがMacBook化

DSC00982 Photo: 島津健吾

去年、iPadOSがリリースされ、今年のアップデートでトラックパッドやマウスに対応。iPadは、ノートPCライクに使えるタブレットになりました。そこに唯一足りていなかったのが、完成度の高いキーボードとトラックパッドです。

従来のiPad用キーボード「Smart Keyboard Folio」は、キーボードの打ちにくさがどうしても気になってしまい、毎日愛用できるものではありませんでした(あくまでも私にとって)。さらに、トラックパッドもついていないため、マウスカーソルを動かすためには、別売のマウスが必要です。

一方、Magic Keyboardは、バックライト付きで、静かなシザー式キーボード。さらに、トラックパッドはMulti-Touchジェスチャーに対応しています。使いやすさは、まさにMacBookのキーボードとトラックパッドのようです。

Multi-Touchジェスチャーがとにかくすごい

giphy-1 Photo: 島津健吾

Magic Keyboardの肝と言えるのが、トラックパッドのMulti-Touchジェスチャー。Appleのホームページでは、以下のように解説されています。

Multi-Touch トラックパッドまたは Magic Mouse を使って、タップ、スワイプ、ピンチしたり、2本指または2本指を広げたりして、便利な操作を実行できます。

たとえば、二本指で横にスワイプすると、ホーム画面をスライドできます。また、ブラウザ上で上下に動かせば、画面をスクロールすることも。

giphy-2 Photo: 島津健吾

私は特に、3本指のジェスチャーがお気に入りです。アプリを開いた状態で、3本指を横にスワイプすると、アプリを簡単に切り替えられます。わざわざアプリを一度閉じる必要がないので、重宝しています。

giphy Photo: 島津健吾

また、アプリを開いた状態で上にスワイプすると、ホーム画面に戻ることも。これが地味に一番便利です。というのも、iPadで仕事をする時、ホーム画面に戻る方法って、画面にタッチするしかなかったからです。仕事中に何度も画面に手を伸ばしていると、生産性が落ちるし、とにかく手間。

「やっぱり、iPadは仕事には使えない」と思ってしまう原因の1つでした。でも、トラックパッドでホーム画面に戻れるようになり、このストレスがついに解消されました。

デザイン面も優秀だけど、それよりも…

DSC01039 Photo: 島津健吾

Magic Keyboardが発表されて話題になったのが、独特なデザイン。まるでiPadが浮いているかのよう。Appleらしいスマートなデザインですね。

でも、もっと重要なのが、iPadの角度を調整できるようになったこと。これも、「Smart Keyboard Folio」にはなかった機能です。

iPadは、その小ささから、働く場所を選ばないデバイス。でも、カフェや自宅、オフィスなど、デスクや椅子のサイズが異なる環境で働くためには、画面の角度調整は必須。スマートなデザインという前に、場所に合わせた使いやすさが何よりも大切です。この角度調整も、かなり重宝しています。

それでいて、Apple Pencilで描いた際もぐらつきがなく安定していました。ヒンジが固めで安心感があります。

でも、MacBookで十分では?

DSC01045 Photo: 島津健吾

Magic Keyboardは、iPadをメイン機として使えるレベルまで引きあげてくれました。高い処理能力が必要なければ、iPadとMagic Keyboardの組み合わせで十分と言ってもいいでしょう。

その一方、iPadが使いやすくなればなるほど、「MacBookで十分では?」という疑問が湧いてきます。特に、重量と金額の比較をすると、そう思うのも無理はありません。

iPad Pro 12.9インチ(Cellularモデル)の重量は643g、Magic Keyboardは700g。Apple Pencilと合わせれば、約1.4Kg。

画面が少し大きい、MacBook Pro 13.3インチも1.4Kg。

そう、重量、同じなんです。

実際、Magic Keyboardを持ってみて、重いと感じました。旅行で持っていくことを考慮すると、合計で1Kg以下にしてほしいところ…。

また、金額にも注目。

12.9インチの256GB(Cellularモデル):132800円 12.9インチのMagic Keyboard:37800円

合計、170600円。一方、MacBook Pro 13.3インチの256GBは、一番スペックの低いもので134800円。

もちろん、まったく異なるデバイスですので、単純比較はできません。iPadには11インチもあるので、12.9インチよりは軽く、金額もお手頃。でも、そこまで差がないことを知ってしまうと、MacBook Proで十分と思うのも当然でしょう。

iPadだからこそできること

DSC01059 Photo: 島津健吾

だからと言って、最初から選択肢から外してしまうのは、少し早いかもしれません。iPadだからこそできることもあります。

たとえば、タッチ操作、特にApple Pencilを使った操作はiPad独自のもの。イラストを書いたり、PDFに直接書き込んだり、議事録をとったり、ビジネスシーンでiPadを選ぶ人はこの辺りの機能を重視しているはず。

また、カメラがついているため、ホワイトボードの写真を撮って、書き込んだり、シェアしたりも簡単にできます。Cellularモデルを使っているなら、LTE回線に接続し、どこでも仕事ができるというメリットも。

DSC01076 Photo: 島津健吾

さらに、Magic Keyboardは取り外し自由。キーボードが不要なシーンでは、iPad単体で使うのもあり。タブレットとノートPCを行ったり来たりできるのが、iPadのいいところと言えるでしょう。

そこに、Magic Keyboardをプラスすれば、MacBookとは異なるデバイスということがよくわかるはずです(それが魅力的かどうかは人によりますが…)。

「iPad× Magic Keyboard」が適した人

ここまでの内容に基づき、「iPad × Magic Keyboard」の組み合わせが適している人を以下のようにまとめてみました。購入を検討している方は、参考にしてみてください!

1. Apple Pencilが使える"パソコン"を探している人

iPadはApple Pencilが使えることが、ノートパソコンとの違い。イラストを書いたり、議事録やメモをとったりする人は、メイン機にしてもいいでしょう。そして、 Magic Keyboardの操作性を組み合わせれば、仕事にも使える頼もしいデバイスになります。

2. パソコンが苦手な人・抵抗感がある人

iPadOSは、iOS(iPhone)のような直感的なユーザーインターフェースが採用されています。カーソルとキーボード操作が基本のmacOSとは、全く異なるものです。

iPhoneのように直感的にアプリを使いたいという人、もしくはパソコン操作は苦手だけど、iPhoneは使えるという人なら、「iPad Pro × Magic Keyboard」の組み合わせはアリ。

私の親は、念のために持っていたデスクトップPCをやめ、中古のiPadに買い換えていました。

3. パソコンのヘビーユーザーではない人

ネットサーフィンをしたり、WordやExcel、PowerPointなどの基本的な使い方しかしないなら、メイン機にしてもいいでしょう。自宅用のPCとしてもアリです。自宅での勉強用や学生用としてPC代わりに検討してもいいでしょう。

逆に、Adobeのような、処理能力が必要なソフトを使う場合は、パソコンの購入をおすすめします。

4. メイン機がデスクトップPCの人

iMacやデスクトップPCのサブ機としては、アリだと思いました。実際、そのように使っている人は多いかもしれません。イラストを書いたり、出張の時のPCとして使ったり、カフェで仕事をしたり、デスクトップPCとは利用シーンが異なるので、サブ機としての魅力は十分あります。

まとめ

iPadが発売された当初、「画面の大きなスマホ」という印象がありました。でも、iPadOSがリリースされてからは、全く別物となり、真剣にビジネスユースとして検討できるレベルになってきました。

そして、今回のMagic Keyboard。メイン機として使える実力を十分に備えているという印象を受けました。下手に安価なPCを買うよりは、iPadを買ったほうがサクサク動くし、画面もきれいです(ただ金額も高いです)。ハイスペックなPCにはまだまだ及びませんが、iPadがノートパソコンの地位を脅かす存在になってきているのは間違いないでしょう。

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Photo: 島津健吾

Source: Apple

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