ストーカー500人に対峙したカウンセラーが分析する彼らの共通性とは?

リテラ / 2014年12月3日 8時0分

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 ストーカーによる凶悪犯罪が続いている。昨年、三鷹で起きたタレントの18歳女性が自宅に潜んでいた21歳の元交際相手に殺害された事件は世間を震撼させたが、最近でも横須賀市で22歳の元交際相手の女性をメッタ刺しにして殺した43歳の男、10年以上も元妻に付きまとった上の犯行、家族をも巻き込んだ殺害事件など凶悪化も進み、また警察対応の不手際も目立つ。そうした中、ストーカー被害者についての、法的整備、対応は少しずつ進んでいるが、なぜストーカー行為が行われるのか、その加害者側の"心理"にスポットが当てられることはまだ少ない。一体なぜ人はストーカーになってしまうのか。

 ストーカー"加害者"の実に500人以上に対峙した人物がいる。2012年に起こった逗子ストーカー殺人事件で、被害者から相談を受けていたNPO法人『ヒューマニティ』の小早川明子だ。自身もストーカー被害にあった経験を持つ小早川だが、彼女の『「ストーカーは」何を考えているか』(新潮社)では加害者たちの特徴や病理が描かれていて興味深い。

 あるIT会社を起業した20代の男性のケースを紹介しよう。取引先のOLと知り合い交際を始めたが、3カ月ほどで「堅苦しくて楽しくない」と別れを告げられた。男性は再考を求めたが、ほどなく女性には新たな恋人が出来た。すると穏やかだった男性は一転、駅で待ち伏せしたり、後ろから蹴りを入れたりというストーカー行為を開始した。相談を受けた著者がこの男性に会うと「僕はIQ160でT大の大学院を出ている」「彼女は僕を裏切った。僕は苦しんだ」「復讐する権利がある」などと口にしたという。

 また、家庭を持つ40代女性とW不倫していた60代の男性会社経営者の場合、交際中に女性が妊娠したが、男性は「離婚してでも生まれてくる子供が欲しい」と主張した。しかし、女性が「子供は夫の子。その歳で妊娠させられるなんて思うほうがおかしい」と突き放すと、男性は「子供をよこせ」と何度も迫るメールを送り続け、自宅前で待ち伏せした。

 ストーカーになる人間には共通性があるという。「とるに足らないことにひどくプライドが傷つく。その異様な精神状態は本人以外には想像ができず、被害者は何が加害者の逆鱗に触れたのかも分からない」というものだ。そこには必ず「被害者意識」が存在するという。「相手が不誠実で、反省していない。人間として許せない」と。前記の2例も「素晴らしい自分に別れをいう女などいない」「子供を作れないと尊厳を傷つけられた」と自らのプライドが傷つけられたことでストーカーと化した。自分にも非があるという考えは彼らにはない。そして、筆者が扱うストーカーの半分は意外にも女性だ。これは警察庁の統計(8割が男性)とは違うが、実際は「男性側があまり警察に届け出ようとしないだけ」だ。

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