引越しトラブルで多い「騒音」知っておきたい法知識

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年3月29日 17時23分

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引っ越しの多くなるこのシーズン、金銭トラブルなどとともに新しいお隣さんとの「ご近所トラブル」も、よく耳にするようになります。

「ご近所トラブル」の中でも特に多いのが、「隣の部屋から大音量の音楽が漏れ聞こえてくる」、「上階の部屋の子供の足音がうるさくて夜眠れない」などといったいわゆる「騒音」に関するトラブルです。対応次第では、刃傷沙汰に発展したケースもあります。

そこで今回は、「騒音」をテーマに、お隣さんの騒音に対しどのような法的処置をとることができるのか、そして適切な対処法について、検討してみたいと思います。

とりわけマンションなどのいわゆる集合住宅においては、壁一枚隔てたところで他人同士生活しているわけですから、お互いに一定の生活音が聞こえるのはやむを得ないことです。

例えば、玄関のドアの開閉音であるとか、シャワーの音等は、一般社会生活において当然に生じる音ですので、このような音も一切漏れ聞こえさせてはならないとなれば、とてもマンションになど住めません。

そこで、法的には、このような生活音が「一般社会生活上の受忍限度を超える」程度にまで達した場合にはじめて「違法」と評価され、事案に応じて、隣人に対する騒音行為の差止めや、損害賠償(慰謝料や転居費用の賠償)の請求が認められています。なお、隣人に対し防音設備の設置を命じた判例もあります(東京地裁昭和63年4月25日判決)。

ここでしばしば問題になるのが、いかなる程度が「一般社会生活上の受忍限度」なのか否かです。

■どの程度が「限度」といえる?

これについては、住宅地域か商業地域かという地域の特性にもよりますので、一概に何db(デシベル)以下が「受忍限度」ということはいえませんが、東京地裁平成21年10月29日判決などでは、「騒音規制法」の規制基準が「騒音の程度の参考値にはなる」とされておりますので、同法の基準が、「受忍限度」か否かの一応のメルクマールになるといえるでしょう。

参考までに、昭和44年2月20日都告示第157号の「騒音規制法の特定工場等に係る規制基準」では、「第1種中高層住居専用地域」で、朝(午前6時~午前8時)45db、昼間(午前8時~午後7時)50db、夕(午後7時~午後11時)45db、夜間(午後11時~翌日午前6時)45db、とされています。

ですから、騒音被害により損害賠償の請求をするような場合には、業者に依頼して音の大きさを計測し記録しておくことも重要でしょう(なお、都内では、区役所で計測器具を無料で貸し出している場合も多いです)。

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