街路樹の枝が落下で「重傷」誰が責任取るの?

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年4月18日 9時5分

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神奈川県川崎市で街路樹の枝が折れて落下し、女の子の頭に直撃して重傷というニュースが報じられました。

警察は業務上過失傷害の疑いもあるとみて街路樹の管理者から事情を聴く方針としていますが、この場合、管理者が責任を負うことになるのでしょうか。

樹木の枝はたとえ管理をしていたとしても折れる事はあるように思います。それでも管理者が責任を負う事になるのか、考えてみたいと思います。

まず、そもそも街路樹とはなんなのでしょうか?

街路樹とは、「道路上の並木」のことであり、道路法第2条によって、「道路の付属物」と位置づけられています。ですから、街路樹の管理は、道路管理者が行うこととなります。つまり、国道、都道府県道、市町村道上の街路樹は、それぞれ、国、都道府県、市町村が管理することとなります(実際には、業務委託を受けた業者が管理を実施します)。

川崎市で起きたような街路樹による事故が発生した場合には、その街路樹を管理していた主体が責任を負う立場となります。問題は、(1)どのような内容の責任が発生しうるのか、(2)責任を管理者に負わせるためにはどのような事情が必要なのかということです。

今回のようなケースに限らず、一般的に「事故」が発生した場合に法律上発生しうる責任は、主に2つです。1つは、刑事責任と呼ばれるもの、もう1つは、民事責任と呼ばれるものです。なお、事故を起こした人が、会社で懲戒処分を受けること、代表取締役を辞任することは、「社会的責任」と呼ばれるもので、刑事責任や民事責任とは性質が異なるものです。

■刑事責任とは

まず、刑事責任とは、事故を起こした人に対して、国が「刑事罰」を与えるものです。例えば、刑務所で服役しなければならなくなる懲役刑や罰金刑を科される場合を指します。

川崎市の事件で、警察は管理責任者に対して「業務上過失傷害」の適用を念頭に置いて捜査しているようです。これは、道路の管理主体たる国や自治体所属の担当管理責任者に対して、「業務上過失傷害罪」を適用して刑事罰を科すことができないか検討されているということです。

「業務上過失傷害罪」は刑法第211条に規定があります。川崎市の事故に犯罪に適用されると、担当管理責任者は、5年以下の懲役刑又は100万円以下の罰金刑に処せられる可能性があります。ただ、業務上過失傷害罪に該当し刑事罰が科されるためには、その担当管理責任者が「業務上必要な注意を怠り」、かつ、その不注意によって被害者の方が傷害を負ったという「不注意と傷害の因果関係」が必要となります。

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