橋下市長の「愛人」発言 売春や不倫とはどう違う?

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年4月18日 20時15分

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橋下徹大阪市長が7日、市の中心街を貫く御堂筋の規制緩和に関して、「高層ビルはレジデンス(住宅)をオーケーにした。みなさん、愛人を2、3人住まわせて下さい」と発言したそうです。

後日、橋下氏は「今回はしゃれ、冗談の極みのこと」「バカそのもの。あんな冗談もしゃれも分からないなら、これから講演会は一切クローズ(非公開)でやります」などと述べたとも報じられています。

市長としての立場問題など公人批判は一旦置いておくとして、そもそも「愛人」って一体何なのか、ということが頭をよぎります。

今回は、法律の視点から、売春と愛人と不倫の違いについて解説してみようと思います。

■「売春」とは?

「売春」とは「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性行すること」とされています(売春防止法2条)。

ポイントは、「対償」と「不特定の」という点です。

すなわち、お金等の「対償」をもらって、「不特定の」人と性交渉をすることが「売春」にあたり、そのような行為が法律上禁止されるということです(同法3条)。

そのため、金銭等のやり取りがなく不特定の相手と性交渉することや、金銭等のやり取りはあるけれど特定の相手(恋人等)と性交渉することは「売春」や「買春」にはあたりません。

なお、性行以外の性行類似行為をすることは、同法2条の「性行する」という要件を満たしませんので、仮に、当該行為をするにあたって、不特定の相手との間で金銭等のやり取りがあったとしても、「売春」には該当しません。

■「愛人」との性交渉は「売春」にあたるのか

「愛人」とは、一般的には、男性から経済的・金銭的な支援を受けている女性のことを指すものと思われます(なお、「愛人」についての法律上の定義はありません)。

そして、「愛人」とは、特定の人を指すところ、仮に、愛人と相手男性との間で金銭的なやり取りがあったとしても、上記のとおり、特定人との間の性交渉は「売春」にはあたりません。

そのため、「愛人」との間の性交渉は「売春」にはあたりません。

■「不倫」相手との性交渉は、「売春」にあたるのか

「不倫」とは、一般的には、配偶者がいる者との間で、性交渉をすることを指すものと思われます。

そして、「愛人」と同様に、「不倫」相手とは、特定の人を指しますので、そのような特定人との間の性交渉は、「売春」にはあたりません。

そのため、「不倫」相手との間の性交渉は「売春」にはあたりません。

■民事上は責任を負うことになる?

以上のとおり、「愛人」や「不倫」相手との性交渉は「売春」にはあたりませんが、配偶者がある者との性交渉は、原則として不貞行為に該当し、民事上、損害賠償責任(民法709条)を負うことになりますので、注意が必要です。

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