違反するとどうなる?特定外来生物法とは何か

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年7月9日 12時2分

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特定外来生物法は近年、「民家からカミツキガメが発見された」など、話題になることが多くなってきた法律です。

話題になる事が多くても、そもそも特定外来生物法がどういう法律なのか、違反に対してどのような罰則が科されるのかについてはなかなか知られていません。

今回は特定外来生物法についてお話しします。

■特定外来生物法とは

特定外来生物法とは、正式名称を「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」といい、平成17年6月1日に施行されました。

この法律は、日本の在来生物を捕食することやこれらと競合するによって生態系を損ねたり、人の生命・身体や農林水産業に被害を与える、あるいはその恐れがある外来生物について「特定外来生物」等と規定し(正確な定義は、同法2条参照)、その飼養や栽培、輸入等について規制を行うものです。

なお、「特定外来生物」には、動物だけでなく植物も含まれます。

具体的な「特定外来生物」は、平成17年以降、順次、政令で指定されています。代表的なものでは、カミツキガメやアカゲザル、アライグマ、アメリカミンク、オオヒキガエル、ウシガエル等が挙げられます。

■禁止される行為と罰則について

この法律では、指定された特定外来生物について、飼養、輸入、取引(譲渡・譲受・引渡し・引取り)、放つことや植えること、種などをまくことが禁止されています。

飼養については、学術研究やその他一定の例外の場合に、主務大臣に許可を申請してこれが認められれば可能となります。また、これに伴い、学術研究目的等の飼養のために輸入、取引を行うことも例外的に認められます。しかし、ペットとすることや鑑賞を目的とする飼養やそのための輸入・取引は、許可の対象となりません。

禁止に違反した場合の罰則は、違反者が個人か法人かによって異なります。

個人の場合、(1)許可のない飼養や取引に対しては、原則として、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が科されます(33条)。また、(2)販売・頒布目的の飼養、不正の手段による飼養許可の取得や輸入、販売・頒布、放つこと等に対しては、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金が科されます(32条)。

法人については、代表者やその代理人、使用人など従業者が違反行為を行った場合、先の(1)については、5,000万円以下の罰金が科され、(2)に対しては、1億円以下の罰金が科されることとなります。

株式会社など会社形態をとっているペットショップなどで特定外来生物を販売・飼養していたような場合には、このような重い刑罰が科されることになります。

*著者:弁護士 寺林智栄(琥珀法律事務所。2007年弁護士登録。法テラスのスタッフ弁護士を経て、2013年4月より、琥珀法律事務所にて執務。)

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