遺産のために夫を殺害、それでも遺産はもらえるのか?

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年11月30日 20時35分

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京都府で当時75歳の男性が毒殺された事件で、容疑者として逮捕された妻がこれまでに4度結婚し、全員と死別、交際相手も含めると周辺では少なくとも7人が死亡し、10億円近くの遺産を相続していたと報じられています。

しかし、自分の配偶者を殺害して、その財産を相続できるなんてことがあるのでしょうか。そこで、今回は知っておくべき相続の基本的な知識と、今回報道されているケースについて、広尾総合法律事務所の桐生貴央先生に聞いてみました。

●そもそも相続とは何?誰ができる?

「相続とは亡くなった方(被相続人)が残した財産を残った身内の者が引き継いでいくことです。相続できる人のことを相続人といいます。

民法によると、必ず相続人になれる人(法定相続人)は、亡くなった方の配偶者、つまり亡くなった方のご主人や奥様です。但し、ご主人や奥様は戸籍に入っていなければならないので、内縁関係の方は法定相続人にはなれません。

そして、被相続人の子、この「子」も戸籍に入っていなければならないので、戸籍上の配偶者との間に生まれた子か認知している子でなければなりません。

次に、夫婦の間に子がいない場合には、親ないし祖父母。親ないし祖父母がいない場合には兄弟姉妹ということになります。」

●遺言を書いても、効力が認められないことはあるが…

「遺言には、大きく分けて、自分自身が手書きで作る自筆証書遺言と公証役場で作る公正証書遺言があります。

自筆証書遺言には法律で定められたルールがあるので、このルールに従わなければ無効となります。公正証書遺言は公証役場で作成するので、自筆証書遺言のようなルールについて心配する必要はありません。

但し、自筆証書遺言の場合も公正証書遺言の場合も、遺言書を作る判断能力がなければなりません。従って、ご自分が何をしているのか判断できていない方の遺言書は無効となります。また、遺言は満15歳以上の方でないと作成できないという年齢制限もあります。」

今回の事件の容疑者は、何人もの男性に財産贈与の公正証書を求めていたことが明らかになっていますが、公正証書遺言ならば、その効力が後で否定されることは少ないといえそうです。

●特定の人にすべての遺産を相続させるとの遺言があると、法定相続人は何ももらえなくなる?

「相続人には、遺留分と言って、相続人の生活確保のために最低限これだけは確保できるというものがあります。しかし、遺留分が保証されている相続人は、配偶者、子供、父母だけで法定相続人の第3順位である兄弟姉妹には遺留分は保証されていません。

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