痴漢容疑で追い詰められて自殺…もし冤罪だったら遺族は損害賠償できる?

シェアしたくなる法律相談所 / 2017年8月20日 11時50分

写真

*画像はイメージです:https://www.shutterstock.com/

満員電車での痴漢は毎日のように起こっていて、いまだに容疑者がレール上を走って逃げる事件が後を経ちません。

ほかにも色々な場所で痴漢犯罪は行われており、中には酔いつぶれて駅のホームで寝ている女性を介抱するフリして痴漢行為を働く者もいるほどです。

一方で、最近は痴漢も他人が疑われるよう、巧みに手を伸ばして痴漢行為を働き他人に罪をなすりつけたり、中には女性が男と組んで痴漢をでっちあげて恐喝する事件も報道されています。

■冤罪の汚名を苦に自殺を図った場合、遺族の損害賠償請求は認められる?

痴漢犯罪は、通常「迷惑防止条例」が適用され罰金刑となりますが、悪質な場合は刑法の強制わいせつ罪が適用され、最悪の場合は懲役です。

仮に冤罪で逮捕され、精神的に追い詰められた人が「冤罪だ」という遺書を残して自殺した場合、家族は無罪を信じて損害賠償を起こすことができるのでしょうか?

自身でも痴漢事件の弁護を担当された経験のある水田法律事務所・河野 晃弁護士に伺ってみました。

「一概に可能とは言い難いです。

痴漢の被疑者となって逮捕勾留されたとしても、被害者がその被疑者を真犯人であると信じて被害申告したのであれば、『虚偽の被害申告をした』という意味で故意はなく、また、過失を問うための材料にも乏しいケースがほとんどであると思われるからです」

そうなのです。たとえ冤罪だと言い張っても、被害者が痴漢に遭った、そしてその人が真犯人だと確信するそれなりの理由があるわけです。

そして、有罪が確定されている場合、損害賠償を起こすとしても、冤罪だという遺言だけで請求が認められるわけではないそうです。

河野弁護士によると、

「請求が認められるとしたら、被害者とされていた女性が、虚偽の被害申告をしたことが後に明らかになったケースでしょうね。

例えば示談金目的で、されてもいない痴漢をでっち上げたことが判明したケースであれば損害賠償が認められるでしょうね」

とのことです。

■物理的に痴漢行為に無理がある、証言があやふやな場合は取り調べ段階から冤罪を主張

ちなみに、河野弁護士が担当されたケースではどうだったのでしょうか?

「私は、残念ながら、痴漢事件で無罪を争ったことはありません。ただ、痴漢事件が特別なわけではありません。他の事件同様、無罪を争うケースを担当することがあるかもしれませんね。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング