女性専用車両反対のための乗り込み活動は合法?

シェアしたくなる法律相談所 / 2018年4月10日 11時24分

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京王電鉄が京王線にて、平日深夜帯に痴漢防止の女性専用車両を設けるようになった2000年12月から、今年で19年。現在では全国の鉄道会社で導入され一般的なものになりましたが、女性優遇で男性差別的であると反対する声も依然存在します。

抗議する男性たちが女性専用車両に乗り込むという活動も行われ、今年2月には東京メトロ・千代田線の女性専用車両に数名の男性が乗り込み乗客とトラブルを起こし、電車が遅延したと報道されました。

このような抗議活動について、星野・木川・長塚法律事務所の木川雅博弁護士に伺いました。

男性による乗り込みは犯罪ではない

女性専用車両に強引に乗り込むという抗議活動は、何らかの罪に問われますか?

「『強引に乗り込む』という抗議活動の態様、程度にはよりますが、抗議活動を行うこと自体が民事上違法の評価を受けたり、何らかの犯罪に該当したりすることはありません。

なお、抗議活動とは関係なく、他の車両だと間に合わない、間違った、などの理由で女性専用車両に乗ったとしても、罪に問われることはありません。」(木川弁護士)

女性専用車両は鉄道会社が提供するサービスのひとつですから、法的な拘束力があるものではありません。暴力などを用いて誰かを傷つけるほどの強引な乗り込みでない限り、このような抗議活動自体を罪に問うことはできないのです。

電車を遅延させても罪には問われない?

それでは、この抗議活動によって電車の遅延などが起きた場合、この活動に携わった者は何らかの罪に問われたり、損害賠償を請求されることはありますか?

「抗議活動による列車遅延によって鉄道会社に損害が生じた場合、鉄道会社は、抗議活動を行った者たちに対して損害賠償請求を行うことが可能です。乗り合わせた乗客たちも同様に損害賠償請求をしたくなるかもしれませんが、こちらは請求できないといえます。

また、列車遅延や安全確認のための列車停止を引き起こした場合、その態様いかんによっては威力業務妨害罪が成立する可能性はあります。

最近、抗議活動中の車内で乗客が非常ボタンを押したケースがありましたが、非常ボタンが押された後も活動を継続していたら威力業務妨害により立件されていたといえましょう。その他、鉄道営業法38条違反や同法42条1項4号によって処罰・対処される可能性もあるでしょう。」(木川弁護士)

女性専用車両への乗り込み自体は犯罪ではありませんが、それによって遅延などが引き起こされた場合は、損害賠償請求の対象となったり、罪に問われる可能性があるのです。

この抗議活動に対抗したら?

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