親の過干渉が「いじめ」につながる。まずは家庭内で出来ること

まぐまぐニュース! / 2018年6月13日 16時0分

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教育の現場で頻発する「いじめ」を見つめ続けてきた無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』。メディアの取り上げ方も起因しているのか、いじめは起こった事実だけが問題視され、温床となった土壌や背景についてはおざなりにされがちです。今回の記事では、親のおせっかいが子供の主体性を奪い、ひいては子供社会のいじめ体質を産んでいると指摘しています。

過干渉といういじめの芽

親がいじめに加担していた。ネット上ではそんな話題も耳にする時世である。積極的にいじめに参加するような親はまれであろうが、間接的にいじめにしている親は多くいるそれは過干渉である

「傘を持っていきなさい」

こんな言葉は小さな子供に向けられるもので、10歳以上の子供に向けるべきものではない。雨が降るのに本人が気づかないでいるのなら、「今日は午後から雨が降るらしいよ」とだけ伝えればいい。

「貸しなさい。こうやってやるのよ」

裁縫の宿題で、子供の不器用さを見かねて親がやってしまうというのもよくある行為だ。宿題は完璧なのに、学校では全然できないので、すぐにばれてしまう。ひどい場合には最初から、親に「やって」と依頼する子供もいる。そして親は自分のつくった作品の出来栄えに満足する。子供が困っている場合は、手を貸す前に「やり方を一緒に考えてみる?それとも自分でやってみる?とだけ伝えればいい

親が良かれと思って、指示や命令を続けていたらどうなっていくだろう。自分のことは自分の責任という感覚が得られずに、失敗したときに周囲を責める子供になってしまう。国が領土や主権を持っているように、個人にも、その人の決定すべき範囲がある。親の過干渉は領空侵犯なのである。それを続けると子供は領空侵犯をしやすくなったり反対に領空侵犯をされやすくなったりする

教育型いじめというのがある。これは何かが出来ない子供に対し、指示、命令し、出来ないことをあざ笑うといった形で行われる。教師に注意されると

「教えてあげていたんです」

「注意していただけです」

といった言葉が返ってくる。された側も自分が悪いからだと思い込みやすい。領空侵犯をする、されるといった人間関係は、親の過干渉が根底にあることが多い。

人は、一人一人主体的な存在である。個別の願いや課題を持ち、自ら意思決定して生きていく。しかし親の子に対する過ぎた干渉は、主体的に生きる価値を奪い、他の人の生き方を尊重しない態度を育てていく。正しいこと、困らないことを親が与えるのではなく、正しいこと、困らないことに子供がたどりつけるようにすることが大事である。

精神科医の斎藤茂太氏は「人生に失敗がないと人生に失敗する」と語った。

過干渉を避けることは家庭で出来るいじめ防止策だ。

守矢 光児

image by: Shutterstock.com

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