なぜ駅ナカコンビニ「NewDays」は色をグリーンに変えたのか?

まぐまぐニュース! / 2018年8月20日 4時45分

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コンビニ業界の知られざる裏側を、内情に詳しいライターの日比谷新太さんがレポートする当シリーズ。前々回、前回に引き続いて、今回も駅ナカコンビニ・ニューデイズの歴史について取り上げます。「セブンイレブンを抜いて3年連続平均日販日本一達成」「500店舗達成」を成し遂げたニューデイズですが、次なる目標に定めたこと、その達成のために実行した取り組みとは、一体どのようなものだったのでしょうか?

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売上高1000億円を目指す新たな成長戦略

計画通り500店舗を達成したニューデイズでしたが、その後また新たな成長戦略を描く必要が出てきました。これまで「1店舗あたり平均日販日本一を3年間達成」「500店舗達成」を立て続けに成し遂げ、売上高は700億円後半から950億円にまで成長。新成長戦略は、次なるステージである売上高1000億円を達成するためのものとなりました。

新たに策定された成長戦略では、短期的(1年間)で達成する事業計画レベルではなく、中期的な成長を目指すために、様々な視点から取り組んでいく総力戦とすることになりました。プロジェクトマネージャーには、社長自ら率先して就任し、全社員の巻き込みを図ります。プロジェクトリーダーは引き続き笠井氏が就任しました。

ニューデイズを日本一のコンビニにしよう」を合言葉に始まった新たなプロジェクトは、商品・店舗設計・デザイン・PR・店舗オペレーションまで踏み込む全方位型のものだったようです。

当時、ユーザーにニューデイズの印象について調査を行うと、「いまいち」「特徴がない」「食べ物がおいしくなさそう」「商品価格が高い」「キャンペーンが少ない」などの、散々な意見が続出していました。これらの解消とともに、駅ナカコンビニの特徴とも言える「客数は2倍だが、客単価は1/2」という数値上の問題に関しても、解決を図ることとなり、具体的には「客単価400円以上を目指す」をKPIとして、プロジェクトは突き進みました。

なお、ターゲットとされた客層は、それまで駅コンビニの顧客の主力であったサラリーマンから働く女性へと移っていきました。

「ニューデイズはいまいち」という印象を脱却させるため、店舗デザインの大幅な刷新が始まりました。

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店舗デザイナー・建築家などのデザインコンペを実施し、当時の赤色×オレンジという「朝日のイメージからJRカラーでもある落ち着いた印象のグリーン×木目調の現在のデザインに変更。従業員のユニフォームも変更しました。

また、店舗オペレーションにおいても改革が行われました。その一例が、大手コンビニとしては初となる自動釣銭機の導入。これは、労働人口の減少による外国人労働者の増加に対応するため、現金取り扱い作業を簡便化させることが目的でした。

そして、極めつけがPR活動の開始です。当時はまだ無名に等しかった芳根京子を、イメージキャラクターに抜擢(その後、NHKの連続テレビ小説の主役になりました)。TVCM、ポスターに山手線車内のトレインチャンネル、細かいところでは店内放送の声にまで出演しました。

また、この時期に以下のような新サービス・新事業も同時に開始しました。

1.ギフトカードの導入(POSAカード)

2.カタログギフトの開始(伊勢丹とコラボ)

3.挽きたてコーヒーの開始(ドトールコーヒーとコラボ「EKInaCAFE」)

4.店内にデジタルサイネージを設置し、「広告事業」の開始

特に1のギフトカードに関しては、現在では1日あたり業界トップクラスの販売になっているようです。

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このように、店舗全体の底上げの取り組みにくわえて、これらの新事業・新サービスの立ち上げ効果もあって、売上はついに1000億円を突破することに成功したのでした。

image by: Ned Snowman / Shutterstock.com

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