中国が黒幕。豪州の慰安婦像設置計画を日本人はどう阻止したか?

まぐまぐニュース! / 2019年3月18日 18時15分

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人は耳を疑うような誤解をされると、撤回せねばという焦りから感情露わで攻撃的な態度をとる場合もありますが、政治活動においては国の関係を揺るがす致命傷になりかねません。今回、AJCN Inc.代表で公益財団法人モラロジー研究所研究員の山岡鉄秀さんは無料メルマガ『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』で、2014年、「豪州慰安婦像設置計画」に遭遇した実体験を例に、淡々とした理詰め反論こそが情報戦に有利であると論じています。

「情報戦」では感情に流されず、淡々と理を説くべし

全世界のアメ通読者の皆様、山岡鉄秀です。

オーストラリア最大の都市シドニー郊外にある人口約四万人の町、ストラスフィールド。その駅前の公有地に「慰安婦像」が建てられようとしていた。2014年のことである。

ストラスフィールドは、中国韓国系移民が人口の約3割1万人を超える対する日本人は子供を含めても70人ほどだった。

慰安婦像設置をたくらんだ仕掛け人は、毎度のことながら韓国人かと思いきや、実は中国人だった。在豪韓国人をけしかけて、「日本の戦争犯罪を糾弾する中韓連合」(Austral China Korea Alliance against Japanese War Crime)という反日団体が結成された。

韓国人の反日感情が異様なほど強いことは、みなさんもご存じだろう。しかし普通に、平和に暮らしていれば反日運動が自発的に起こることはあまりない。各人が自分の生活を第一に考えているため、騒ぎを起こそうとはしないのだ。こうした反日運動が自然発生的に起こるとは非常に考えにくく、実際には工作員が関わっているケースがほとんどである。

ストラスフィールドの慰安婦像設置の動きも、中国共産党からの指令により、中国人主導で韓国人の反日感情を利用した運動であることは、疑う余地がなかった。

当時、オーストラリアに永住して企業で働いていた私は、日本人やオーストラリア人の仲間たちとともに「反日」勢力と戦い続け、市議会での慰安婦像設置議案を全面否決にまで持ち込んだ。

この「事件」で、初めて政治的シチュエーションの中に身を置くことになったのだが、その動機は、「日本を貶めるようなことは許せない」という気持ちはもとより、やはり現地で困って怯えている日本人のお母さんたちの存在だった。「彼女たちを見て見ぬふりをしたら、その後、自分はもう何も言えない」というのが正直な気持ちだった。

どういう戦いをしていったのか、詳しくは『日本よ、もう謝るな!』(飛鳥新社)にも書いたが、ここでその経緯をざっと述べておこうと思う。

感情に流されず、淡々と理を説く

ストラスフィールド市議会で慰安婦像設置に関する公聴会が開催されることを知ったのは、開催前日の2014年3月31日のことだった。

パソコンに、慰安婦問題で日本を貶める勢力と戦う日本の女性たちのグループ「なでしこアクション」からの拡散メールが巡り巡って舞い込んだ。ストラスフィールドに住む日本人の母親が、公聴会が開かれるので、日本人に集まって欲しいと訴える内容だった。私は早速「なでしこアクション」に連絡し、このお母さんから私にすぐに連絡をくれるよう携帯電話の番号を渡して依頼した。

しばらくして、そのお母さんに頼まれたオーストラリア人男性から携帯に電話が入ったので、持論を述べた。

「相手はいつものように歴史問題で日本を糾弾してくるはずだ。しかし、その土俵に乗って反論すべきではない。事実関係がどうであれ、そんな問題をローカルコミュニティに持ち込んだらダメだという原則論を一貫して主張すべきだ」

我々は意気投合して、その日の夜に会うことを約束した。

翌日の公聴会では賛成・反対双方から4人ずつスピーチをすることになった。相手側は中国人、韓国人だけだったが、こちらは地元のオーストラリア人やアメリカ人と私を含む日本人で、市議たちを前に持論を展開した。アンカーを務めた私は次のように述べた。

「私たちはいつでも、中韓コミュニティの方々と歴史について語り合う用意があります。しかし、慰安婦像を建てる真の目的はなんでしょう。慰安婦像設置推進団体の代表の方が新聞のインタビューで明言されています。慰安婦像を建てる目的は、『日本が昔も今もどんなにひどい国か世間に知らしめるため』で、そのためにオーストラリアに10基の慰安婦像を建てるのが目標だと。

アメリカでは慰安婦像が原因で日系の子供たちに対して差別やいじめが発生しているのですが、それについては『日本人特有の嘘だ』と言い切っています。こんなことがまかり通るのなら、私は決して自分の子供をストラスフィールドの学校には行かせないでしょう。

これは明らかに政治的な反日キャンペーンであり慰安婦像はその象徴に過ぎないということです。女性の人権を取り上げるならば、他の国の女性も含めなければ差別にあたるのではないのですか?

これまでのところ、ストラスフィールドは、多文化主義が最も成功した町です。その評判を維持しなくてはなりません。慰安婦像によって分断された町として記憶されてはいけません。市議会のみなさんもきっとそう思うのではないでしょうか」

相手をけなしたり、攻撃するのではなく終始一貫淡々と理を説いた感情に支配されることなく、しかし、情感をもってコミュニティの融和の大切さを訴えたのだ。

公聴会の結果は、「市で判断できる問題ではないので州や連邦の大臣に意見を求めます」ということだった。つまり、自分たちで判断せず、州や連邦に投げて、棚上げにするという意味である。中韓団体のゴリ押しの政治力を考慮して、即時却下はできなかったのだろう。却下しなかったのはおおいに不満だが、とりあえず水際で強行突破は防ぐことができた

(つづく)

山岡鉄秀 Twitter:https://twitter.com/jcn92977110

image by: Yeongsik Im / Shutterstock.com

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