それで住みやすいか?マンション共用部分にモノ置くなと叫ぶ人々

まぐまぐニュース! / 2019年4月19日 21時57分

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厳密に言えば、共用部分に私物を置くのはNG行為とされるマンションが大部分を占めますが、他人の邪魔にならない程度ならば「暗黙の了解」で許されている場合が多いのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者の廣田信子さんが、共用部分に関するさまざまな意見を紹介しつつ、「息苦しさを感じない文化を醸成すべきでは」と記しています。

急に現れたマンションの番人が文化を壊す??

こんにちは!廣田信子です。

先日、留守中でも、玄関先で荷物を受け取れる専用バック「OKIPPA(オキッバ)」のことを書きました。

●「オキッパ」はすごくいい

宅配ロッカーがなくても、対面で直接受け取れなくても、荷物が安全に届くシステムでとして注目していますが、書きながら、短い時間でも、玄関先に荷物があるということは、ポーチがあるタイプじゃないと難しいかな共用部分にものがあるのは規約違反…なんて話になるのかな…と、ちょっと頭の片隅で感じていました。

やはり、その通り、いろいろなご意見をいただきます。さすが、分譲マンションの管理組合は手ごわいです(笑)。

気になったのは、これまで、一定のルールはあっても、まわりに迷惑にならないことまで、厳密にダメ出しをしないで、ある程度、個人の事情や利便性を尊重していて、それで問題がなかったマンションで、ある時から、共用部分の番人のような人が現れ見回ってはダメ出しをして管理会社や理事会に厳しく取り締まるように迫るというケースです。

そういうところでは、荷物を短時間でも玄関先に置くなんて許さないだろう…というものです。

あるマンションでは、室内自転車置き場のそれぞれの自転車の区画の壁際に、自転車の空気入れを何人かが置いていました。で、暗黙の了解で、他の人も、それを使わせてもらっていて、それが結構便利で、何の支障もなかったのですが、あるとき、リタイア直後に理事長に就任した人が、マンション内を巡回して、共用部分に私物を置いているのはけしからん、すぐに撤去させるように…と。

これまで、何の問題もなくみんなが便利で誰にも迷惑を掛けていないのに…という住民との間で、管理会社が困っているといいます。

また、別のマンションでは、ある一住民が、共用部分に私物がないか巡回チェックしていて少しでも見つけると理事会にクレームを入れるで、とても、荷物の玄関前受け取りなんて無理…と。

また、ある方は、自分が住んでいるときは、傘とか三輪車とか、玄関の外に出すこともあったので、周りの住戸が多少私物をおいていても気にならなかったけど…マンションを売却することになったら、自分の階の他の住戸の前に、いろいろものが置いてあるのが気になって、これじゃ、自分の住戸の価値まで下げてしまうんじゃないかと管理員さんに言って、注意してもらったことがある。勝手なもんだよね…と自虐的に話してくれました。

昨日は、都心の新築マンションに数年暮らした後、少し築年数が古い中古マンションに引っ越した方が、前の新築入居のマンションでは、共用部分に私物を置くと、理事会から管理会社にすぐクレームが行くので、ほんとうに共用部分に私物がなかったけど、今度のマンションでは、結構、そのへんが緩くて、私物を見かける。それが、いけないという訳ではないけど、マンションによってそのへんの感覚が違うんだな…と感じた…と話してくれました。

共用廊下やポーチは共用部分なんだから、私物を置いてはいけない。そこは、避難通路でもあるのだから…。

それは、原則です。

でも、あまりギシギシ取り締まったら何だか暮らしにくいと感じさせることも事実です。こんな事例もあります。

小さな2人の子供を連れて自転車で買いものに行った方が、子供と荷物がある状態で、自転車をラックにしまえず、しばらく置き場以外の場所に自転車を止めていました。それを厳しく注意され、怖くなって買い物に行けなくなってしまった…という話を聞いたことがあります。

高齢の方の中には、宅配ロッカーから荷物を取り出して自宅まで運べないのでする時は玄関先に置いて行ってもらうように頼んでいる…という方もいます。

自分自身のことを考えても、子育て中は、あまり厳しくいわれたら、住みにくかっただろうと思いますし、今後、高齢独居になったら、やはり、いろいろな事情も生じるでしょうから、今は、何の問題もなくルールを守れたとしても、まわりの人の事情にも敏感でいたいと思います。

皆が、周りを気遣って、ルールを守りながらも、それぞれの事情があるのだからと、一時的なものや、迷惑にならないことには、片眼をつぶっている…それが、暗黙のうちにバランスの取れた住み心地のいい状態をつくってきていたとしたら、それは、とてもいい文化だと私は思います。

その文化に無関心だった人が、急に、「管理(監理)すること」に目覚め、画一的に取り締まって、文化を壊していくことは、マンションにとって決してプラスだとは思えません。結局、重大な合意形成時に必要なのは、まわりに対する気配りや事情がある人に対する想像力でありその文化が育っていることだと思うからです。

もちろん、最初から、ルールを守ることを徹底し、それによって資産価値を維持するというコンセプトを守り続ける…それもひとつの文化だと思います。

それぞれ、文化が違うのは当たりです。

今のご自身のマンションの文化は、どんなものですか?その中での住み心地はいいですか?

image by: Shutterstock.com

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