問題の原因を「意識」「モチベーション」にする経営者は失敗する

まぐまぐニュース! / 2019年4月19日 21時59分

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ビジネスの現場でかならず立ち上がってくる「問題」の数々。その解決に四苦八苦している方が多いのが現状ですが、まず必要となってくるのが「問題の原因の把握」です。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では、著者で飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが、問題の原因を「意識」や「モチベーション」にしてしまうことの危険性を説いています。

あらゆる問題の原因を「意識」や「モチベーション」が原因としていないか?

僕 「今の店のA店の課題はなんだと思いますか?」

マネージャー(以下M) 「う~ん。今は、活気が足りないんではないかと思います。それが課題ではないかと…」

 「なるほど。では、活気が足りない原因はなんだと思います?」

M 「そうですね。店長のリーダーシップがないか、もしくは、意識が低いんではないかと思います」

 「えっ?本当?本当にリーダーシップがないことが『活気』が足りない原因なのですか?」

M 「う~む?でも、それしか思い当たらないんですけど…」

 「なるほど。たとえば、スタッフ一人一人が声を出していたとしても、それがまとまりがないと、活気には繋がりませんよね?それに、仮にホールが声を出していたとしても、それが全員に聞こえないのでは、皆がこだまするようになって声をだすことにはつながらないですよね?このように何らかの原因があって活気がでないはずなのですが、何か思い当たることはありませんか?」

と、あるご支援先のマネージャーと担当店舗の店舗改善について話し合っていた。

どこの店、会社においても、店の改善行動を行っていることでしょう。しかしながら、多くの経営者さんやマネージャーさんを見ていると、「問題とその原因をごっちゃにとらえてしまう人も多く、また、問題を決めつけてしまっているが多くいる。

どういうことかと言えば、例えば、上記の例でいえば、このマネージャーはA店の問題を最初から店長の意識の低さにあると決めつけていて、すべての原因は店長にあると思い込んでいることが一番の問題なのです。

しかし、活気が出ない原因は、本当に「意識」や「モチベーション」が原因なのだろうか?

活気が出ない原因というのは、

  • 声のキャッチボールする連携するルールが決まっていない

     →例えば、「オーダーいただきました」とホールスタッフが声を出してもそれに返すことばが決まっていなければ、シーンとしたままだ
  • 声を出す機会が少ない

     →「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」というホールのスタッフの声には、同じように「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と声を返す。つまり、声を出す機会がなけれれば、どうしてもスタッフ自身で活気を作り出すことは難しい
  • 皆で言わなければならないと思っていない!

     →声を出すのは、ホールだけと、キッチンスタッフが思っていれば、どうしても店全体で声を出そうとしないので、気が付けば出す人が少なくなる
  • どれぐらいの声の大きさでいえばいいのかという声のゴールがない

     →自分たちは声をだしているつもりでも、マネージャー自身が出してほしい声の大きさと違うのであれば、どうしても活気は出にくい
  • 各スタッフのポジションが固定されておらず人が一カ所に集まりやすいため、店内に響き渡るようにならない

などなどが考えられる。正しい「掘り下げ」や「仮説立て」を行えば、「意識モチベーションが原因となることはあまりないはず

しかし、店舗改善の話をすると、どうしても「意識」や「モチベーション」の低さが問題であると思いがちで、多くの人がこれを原因にしがちだ!

問題の原因を「意識」や「モチベーション」に向けてしまうと、本当の問題が見えないばかりかいつまで経っても問題は解決されない

もちろん、スタッフの「意識」や「モチベーション」に問題の原因がある場合もあるが、これが原因だとしてしまうと、具体的な改善策は絶対にでてこない(僕の経験上から言えば、「意識」や「モチベーション」の低さが原因である事の方が少ない)。

本当に店舗の問題を解決したければ、先入観をあまりもたず、ひとつの課題に対して掘り下げるクセを付けよう!そうすれば、必ず、本当の問題が見つかるはずだ。

皆さんは、問題の原因を「意識」や「モチベーション」の低さにしてしまっていませんか?

image by: Shutterstock.com

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