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西尾維新作品のクセ強な名言3選!意味が分かると納得!詐欺師が語る偽物と本物とは

マグミクス / 2022年7月13日 19時10分

西尾維新作品のクセ強な名言3選!意味が分かると納得!詐欺師が語る偽物と本物とは

■言葉遊びもメタ的発言も自由すぎる?

 小説家・西尾維新先生の作品は、独特すぎるネーミングのキャラクターたちが繰り広げる軽快でコミカルな会話劇が魅力です。「戯言」シリーズや「」シリーズ、『刀語』や「美少年」シリーズなど、アニメ化された作品も多く、一度は観たことのある方もいるのではないでしょうか。

 これらの作品に登場するセリフは、クセが強めでありながらも意味を考えると納得してしまうものも少なくありません。今回は、そんな西尾先生の独特なセンスが光る名言を紹介します。

●偽物と本物、価値はどちらに? 『偽物語』貝木泥舟の名言

 アニメをきっかけに、さらに多くのファンを獲得した「」シリーズ。さまざまな怪異をモチーフにし、主人公・阿良々木暦(あららぎ・こよみ)と個性豊かな少女たちが事件を解決する作品です。原作小説『化物語』の続編である『偽物語』は、暦のふたりの妹、火憐(かれん)と月火(つきひ)がメインキャラクターで描かれています。

 夏休みに「不死身の怪異」を専門とするゴーストバスターと出会った暦。その狙いが実は、不死身の怪異そのものだった月火だと知るも、暦は月火は家族だと主張します。

 月火の正体は、本人も自覚がないまま人間に擬態していた「しでの鳥」という怪異でした。ゴーストバスターたちにとって、月火は「偽物」でしかありません。しかし、「偽物の怪異」を専門とする詐欺師のキャラクター・貝木泥舟(かいき・でいしゅう)は、「偽物・本物」という視点についてこのような言葉を放っています。

「偽物のほうが圧倒的に価値がある。そこに本物になろうという意思があるだけ、偽物のほうが本物よりも本物だ。」

 ゴーストバスターたちが「偽物は悪」という正義を掲げる一方、貝木は「本物になろうとする偽物こそが本物」と主張します。論点のすり替えも否めないセリフですが、それを詐欺師である貝木が堂々と言い放つからこそ、妙な説得力が感じられるのではないでしょうか。

■アツい名言もロマンチックな名言も西尾維新先生ならお手のもの?

美少年による、美少年だけの探偵団が華麗に学園のトラブルを解決!画像は「美少年探偵団」シリーズの『押絵と旅する美少年』(講談社)

●本音のメッセージだからこそ熱く響く!『めだかボックス』球磨川の名言

 西尾維新先生は、2009年から週刊少年ジャンプで連載開始されたマンガ『めだかボックス』の原作も担当しています。同作は、主人公・黒神めだかが生徒会の仲間たちと学園で起きた問題を解決していく物語です。

 舞台となる箱庭学園は、実は完璧な人間を作るための研究施設であり、「文武両道・容姿端麗・質実剛健・才色兼備・有言実行」と、まさにチート級の才能を持つめだかのような主人公を人為的に生み出そうとする「フラスコ計画」が進められていました。

「フラスコ計画」をめぐる戦いに挑んでいくうち、めだかは中学時代から因縁がある球磨川禊(くまがわ・みそぎ)と再会することに。球磨川は一見ごく普通の学生ですが、中学生の頃はあらゆる学校を潰してまわったり、他人を傷つけたりするなど、かなりの異常性を隠し持っていました。息を吐くように嘘をつくことも、悪としての大きな特徴です。

 そんな球磨川は、作中において「格好をつけている」(括弧つけている)という言葉遊びから、常にセリフに『』がついているという演出が見られました。しかし、あるエピソードでは、『』をつけずにこんなセリフを熱くぶちまけています。

「友達ができないまま 友達ができる奴に 勝ちたい
努力できないまま 努力できる連中に勝ちたい
勝利できないまま 勝利できる奴に勝ちたい
不幸なままで 幸せな奴に勝ちたい!」

『』のつかない(格好をつけない)言葉は、それまで嘘を重ねて生きてきた球磨川から出た本音に他なりません。ネガティブとポジティブを並べ、それでもなお立ち向かおうとする球磨川の本音は、西尾維新先生らしい言葉遊びも加わった名言でした。また、「友情・努力・勝利」というワードを交えているのも、ジャンプマンガであることをかけたメタ的なポイントです。

●シンデレラのガラスの靴が消えなかった理由 『美少年探偵団』双頭院学の名言

「美しくあること」「少年であること」を団則とした美少年5人組と、主人公・瞳島眉美(どうじま・まゆみ)がさまざまな事件を解決する青春ミステリー小説『美少年探偵団』。美麗な映像に定評のあるシャフトが制作した同作のアニメ版は、きらびやかな世界観が原作ファンのみならず多くのアニメ好きからも注目されました。

 眉美が出会ったのは、誰も使っていない美術室を事務所にし、学園のトラブルを解決する「美少年探偵団」でした。そのなかで、小学5年生ながら団長としてクセの強い団員をまとめている双頭院学(そうとういん・まなぶ)は、常に明るくて「美」にこだわる自信家なキャラクターです。

 ある時、事件に巻き込まれ、追手から逃げるはめになった眉美に、学は男装することを提案します。眉美は団員の手によって美少年に変装するも、内面はそのままである自分を「何もしていない受け身のシンデレラ」と自虐的に表現しますが、学はそれを否定します。

「僕はシンデレラが何もしていないとは思わない。意地悪な継母の元で彼女が耐えた苦難の日々は、報われるに充分足るものだ。報われない方がどうかしている」

 リアルで言ったら「気取り過ぎでは?」と思えるようなセリフですが、常に美しさを求め、どんなときも堂々と振る舞う学が言うと素敵な名言に思える不思議な一言です。さらに学は、12時を迎えて魔法が解けた後、唯一ガラスの靴が残った理由を「フェアリーゴッドマザーの粋な計らい」と表現しています。このロマンチックな一言も、学の考えだと思うとなぜだか説得力がありました。

(田中泉)

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