イライラするゲームの敵キャラといえば? 「倒したと思ったら第二形態で絶望」
マグミクス / 2022年7月15日 11時50分
■敵の攻撃に涙したあの日、あの悔しさが忘れられない!
さまざまなゲームにおいて、プレイヤーと敵の戦力は同等ではありません。スペックひとつを見ても、雑魚と比べればプレイヤーの操作キャラの方が勝っているケースが多いものの、ボスとなるとHPや攻撃力が格段に上回ります。
何回も攻撃しないとボスを倒せないのに、こっちは数回食らっただけでやられることも多々。アクションやシューティング(以下、STG)だと、1回の被弾で死亡するケースも少なくありません。
もちろん、攻略の糸口がちゃんとありますし、敵が使えない便利な能力をこちらだけ持っている場合もあるので、「非同等=不公平」とは言えませんが、それを踏まえたうえでなお、「いや、それはさすがに!」と思わず声を上げてしまうこともあるでしょう。
そんな「ちょっと待った! と言いたい敵の攻撃」をテーマに、プレイヤーを悩ませたさまざまな敵の振る舞いや行動をお届け。今回は、誰もが味わったであろうポピュラーな攻撃を中心に紹介します。
●敵の体当たりって、なんであんなに強いの…?
特にアクションゲームで頻繁に見られるのが、敵の体当たり攻撃。単純ゆえに対処もしやすい部類ですが、同じくらいの体格でもこちらが一方的に負けてしまうため、やられる理由として少々屈辱的です。
体当たり攻撃の代表格と言えば、『魔界村』のレッドアリーマーもそのひとつ。弾も撃ちますが、ホバリングからの体当たり攻撃が最も厄介です。回避不可避、とまでは言いませんが、熟知していないと避けるのは困難ですし、打倒はさらに難しく、幾人ものプレイヤーが赤い悪魔に屈しました。
しかもレッドアリーマーの初登場は、ステージ1の中盤。ある程度操作に慣れた後ではなく、最序盤と言ってもいいタイミングで登場し、その恐るべき体当たりで存在感を示しました。中ボスクラスのレッドアリーマーの体当たりすら恐ろしいのに、巨大なボスが繰り出す体当たりときたら、もうホント泣きたくなります。
●至近距離だと避ける間もなし!?
敵からの体当たり攻撃は、アクションだけでなくSTGでもお馴染み。しかしSTGの場合は、体当たりよりも恐るべき攻撃があります。それは、「撃ち返し弾」です。かなり古くからある攻撃方法ですが、「グラディウス」シリーズなどで手痛い目に遭った人も多いのでは。
「撃ち返し弾」とは、こちらの攻撃でやられた敵が、散り際に放つ弾のこと。その最後の反撃はおおむね狙いが正確で、心構えがあってもやられてしまいます。「STGは弾を避けるゲームなんだから、敵の攻撃がちょっと増えただけでは?」と思う方がいるかもしれませんが、「撃ち返し弾」は想像以上に手強い存在なのです。
STGは敵の出現場所が決まってることが多く、画面に登場した直後に撃破するのが基本。弾を避ける以前に、弾を出させないような立ち回りが重要です。また、敵が弾を出すには一定の周期があり、そのリズムを見極めれば、ほぼ0距離射撃でも危なげなく倒せます。距離があるほど安全なのは確かですが、敵の配置や状況次第では、敵と間合いを詰めざるを得ないので、柔軟な対処が肝心なのです。
こうしたプレイヤーの立ち回りに鋭く差し込むのが、この「撃ち返し弾」です。撃墜後に弾を放つため、その攻撃を未然に防ぐことはできません。また、立ち回りの都合で間合いを詰めた時に「撃ち返し弾」が来たら、回避は非常に困難。むしろ敵を倒さない方が安全な場面もあるほど、恐るべき攻撃でした。
■「倒したと思ったのに…」絶望的なラスボスの展開
ラスボス2段階の禍々しさが、絶望感を与える『忍者龍剣伝』
●絶望感漂う、2段階・3段階の「変身」
直接的な攻撃手段ではありませんが、攻撃そのものが続く絶望感と、追い詰められていく焦燥感が合わさる最強のアンサンブル──「変身するボス」も外せません。
敵の恐ろしさがイヤというほど分かる効果的な演出なので、さまざまな作品に用いられています。手強いボスに何度もやられつつ、ようやく倒したと思った直後に「変身」して二段階目に突入した時ほど、「ちょっと待って!」と叫びたくなる時はありません。
変身すると、ボスのHPは全回復しているうえに、攻撃はさっきよりも苛烈に。さらに、第2段階目を倒しても、第3段階が待ち受ける場合もあり、絶望感がおかわり状態。心が折れる瞬間とは、まさにこのことです。
段階を経た変身と絶望感は、ファミコン時代から続く伝統芸。高難易度で知られる『忍者龍剣伝』は、ラスボスが2段階あるだけでなく、ドラマチックな前座戦もあり、3連戦が強いられます。前座を越え、手強いラスボスを倒した……と安堵した直後の変身は、絶句するほかありません。
しかし、『忍者龍剣伝』の2段階目のラスボスは、見た目ほど恐ろしくはなく、攻略法さえ見えてしまえば存外楽な相手。全編にわたって厳しい戦いを迫る本作が、最後に優しさを垣間見せてくれました。
●「それズルい!」と思わず叫ぶ、使い放題の「魔法」や「技」
「変身するボス」はRPGでもよく見かけ、その絶望感はジャンルを越えて広がっています。ですが、RPG系で特に声を大にして「ちょっと待った!」と言いたいのは、「魔法や技が使い放題の敵」です。
舞台設定にもよりますが、RPGに「魔法」はつきもの。単体に大ダメージを与えたり、敵全員を一度に攻撃したりと、便利な呪文が多彩にあります。また攻撃だけでなく、回復魔法やステータスを一時的に増強する支援魔法も、冒険には欠かせません。また、魔法だけでなく剣などの武器を用いた「技」を取り入れるゲームも増えました。技を使った攻撃は魔法に負けず劣らず、頼もしい存在です。
しかし、魔法や技は無尽蔵に使えず、精神力を数値化した「MP」を使う場合がほとんど。例えば、最大MPが40で、8MPを使うファイアの魔法は、回復手段がない限り最大で5回しか発動できません。魔法や技を、いつどこで、どれくらい使うのか。その選択が悩ましく襲いかかります。
こうした魔法や技は、雑魚やボスも使いこなします。1体の敵が使う種類こそ限られているものの、特にボスクラスだとMPの制限がなく使い放題な場合も少なくありません。ただでさえ、ボスはHPや攻撃力が高いのに、MP切れの心配なく魔法を連打されると、「ちょっと待って、一度落ち着こう!」と泣きを入れたくなります。
特に悲鳴を上げたくなるのが、ボスが使う回復魔法。苦労して与えたダメージがなかったことになり、こちらのMPだけが減った状態は、変身とはまた別の絶望感が漂うばかり。もちろん倒せるようにバランスが調整がされていますが、制限なく魔法を使う様子には恐ろしさしかありません。
ちなみに、敵にもちゃんとMPが設定されているRPGもあり、魔法を使ったけど「MPがなくて発動しない」といったメッセージが出た時は、なんとなくほっこりします。
敵の脅威的な攻撃は、このほかにもたっぷりあります。どんな攻撃で苦しめられたか、改めて思い出してみるのも一興でしょう。
(臥待)
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