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『SHAMAN KING THE SUPER STAR』最新話 意味深いタイトルには麻倉花の目的が?

マグミクス / 2022年7月15日 12時10分

『SHAMAN KING THE SUPER STAR』最新話 意味深いタイトルには麻倉花の目的が?

■深夜の京都タワー前で対峙する、麻倉花とテンプラ騎士団

「少年マガジンエッジ」で連載中の『SHAMAN KING THE SUPER STAR』最新話が、2022年7月15日発売の8月号に巻頭カラーで掲載されています! ヒロイン・アルミのアップが表紙を飾っているので、見かけたらぜひお手に取ってみてください!

 その内容は、急展開……と言ってもいいと思いますが、人里離れた山のなかにあった宿坊・知出坊から、麻倉花が京都タワー前までチャリでやって来たところから始まります。

 京都タワーは京都駅の北側にそびえる、60年近い歴史を持つシンボルです。高さは下にあるビルを含めて131メートルと、現代ではそれほどでもありませんが、京都には高い建物が少ないので、随分遠くからでもよく見えます。そして夜にライトアップされた姿が実に美しいのです! それはカラー原稿でもしっかりと幻想的に描かれているのですが、そんななかで麻倉花は、チーム・ヤービス所属のテンプラ騎士団と直接対峙しているのでした。

 これは一発触発のバチバチか!? と思いきやそうでもなく、お互いに戦いは最後の手段だと考えています。花は前回、中泉八雲から語られた「ヒキヨセ」、つまり見えない大きな力に導かれるということや、「敵か味方かは自分が決める」ということを彼なりに考えた結果としてやって来ています。一方のテンプラ騎士団は、敵の総大将が突然現れたことに疑心暗鬼になっています。数の上ではテンプラ騎士団がはるかに有利、恐らく能力的にもその可能性が高いのに何故ひとりで乗り込んでくるのか、その本心が読めないのです。

 しかし目の前の京都タワーにはヤービス勢力のボス・鴨川羊介がいます。花とテンプラ騎士団はどうするのか、今月号、そして次回以降を楽しみに待ちたいと思います!

 ところで筆者は、前回の記事で各話のタイトルが意味深い! ということを書きました。「こだま」「こまち」に込められた、新幹線の名前以外の意味が内容を如実に表しているという内容です。

 今回もそれについて触れてみたいと思います。

■タイトルが意味する、麻倉花の成長と目的とは?

朝倉花が表紙に描かれる、『SHAMAN KING THE SUPER STAR』第1巻(講談社)

 今回のタイトルは「無知のちダチ」です。

 そのまま読むと「無知のあと、友達」ということになり、この「友達」が今回の内容に関連するものであることは明白です。ただこれだけだと意味がよくわかりません。実はもうひとつ隠された意味があると思われるのですが、お気づきになったでしょうか? それは「無知の知(むちのち)」という言葉です。

 「無知の知」とはソクラテスの言葉で、「無知であることを知っている」つまり「自分がわかっていないということを自覚する」転じて「何事にも謙虚に、そして考えて臨め」という意味です。

 前回までの麻倉花は無知の知に至っておらず(そもそも深く考えていなかったのですが)、感情の赴くまま行動する傾向がありました。しかし「敵か味方かは自分が決める」という中泉八雲の言葉が腑に落ちたことで、自分なりに考えてから行動しようと思うようになりました。それは前回のガッコとのやりとりに描かれています。

 つまり今回のタイトルは「無知の知、のちダチ」という解釈が良いと思われ、「彼なりに考えて出した結論は、ダチ……」ということになるのでしょう。ただ最後が「ダチになる」のか「ダチを求める」のかそれ以外なのか、その辺はまだわかりません。「ダチ」がそのままの意味かどうかも不明です。

 このようなタイトルに意味を込めるやり方は、何も武井宏之先生に限ったことではありませんし、マンガだけのものでもありません。例えば絵画であれば、タイトルだけでなく額縁のデザインも含めて作品のテーマを表現していることもあります。とはいえ、物語のなかだけでなく、タイトルのようにその外側を利用して表現できる(こういうのを「メタ」と言ったりします)機会の多さで言えば、連載マンガは恵まれている方かもしれません。

 どうか皆さんもタイトルを読み飛ばさず、そこに込められた意味を考えながら内容を読む、もしくは内容を読み終えた後にタイトルに戻って意味を考える……といった楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか?

 最後になりますが、今回テンプラ騎士団のメンバーの名前が明らかになりました。「シャーマンキング」のキャラクターは、その名前に何らかの元ネタがあることで有名ですが、今回は何なのかを考えてみるのも楽しみのひとつだと思います!

 それでは今回はこの辺で! 次回もよろしくお願いします!

●タシロハヤト
美少女ゲームブランド「age(アージュ)」の創立メンバーで、長らくシナリオ、演出、監督等を務める。代表作は「君が望む永遠」シリーズ、「マブラヴ」シリーズ。現在はフリーで活動中。『シャーマンキング』の作者、武井宏之氏と旧知の関係である縁から、同作の20周年企画に参加している。

(タシロハヤト)

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