天然で煽り上手すぎ？ 『呪術廻戦』乙骨の言葉が敵だけでなく読者にもグサグサ…

■ピュアさが裏目に出た？

　大人気マンガ『呪術廻戦』の重要キャラのひとり・乙骨憂太は、日本に4人しかいない特級呪術師です。作中屈指の実力者ですが、とあるセリフのせいで「乙骨とは友達になりたくない！」という声が続出しています。

※ここから先の記事は『呪術廻戦』の単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。ご了承の上お読みください。

　そもそも呪術高専入学前、乙骨は気弱な性格でした。結婚を約束していた幼馴染で、事故で死亡した折本里香が「特級過呪怨霊」としてとりついており、さまざまな事件を起こしていたのです。そして、大ヒットした『劇場版 呪術廻戦 0』で描かれたように、呪術高専の同級生たちとともに戦い、さらに実は自分が里香に呪いをかけていた側だったことを知り、成長を遂げました。

　そんな元は気弱な乙骨ですが、第176話にて死滅回遊で刺客の烏鷺亨子(うろ・たかこ)と戦っている最中に「友達とか恋人とかいないんですか？」と、ストレートに失礼なセリフを放ち、話題となりました。ネット上では「煽リストなのか？」「その呪いは私に効いてしまう……」「朝から泣いてしまいそう」など、乙骨のデリカシーのない発言に傷心する声が続出。ちなみに五条悟も「君弱いもん」と発言したことがありますが、「五条も乙骨も悪気なく地雷踏むタイプ」といった意見もありました。

　亨子は元は「藤氏直属暗殺部隊」の隊長であり、藤原氏に滅私奉公した末に身代わりとなって処刑された身です。そして、悔いの残った一度目の人生をやり直し、二度目の人生を満喫するため、「自分のため」に生きて戦っています。それに対して乙骨は、「友達（他者）のため」に力を尽くして戦うタイプ。乙骨は亨子に対して素朴な疑問を持っただけで、悪気など全くないのでしょう。しかし、亨子は当然「逆鱗の隣をなぞられているような」と、かなり頭にきていました。

　その後の「僕も少し前まで友達がいなかったけど　まったく共感できない」というセリフに関しては、読者から「『恋人』なら里香がいるもんな」「幼少期に婚約している人は一味違う」「リア充め」とツッコミが入っています。さらに続く「なんで自分なんかのために戦えるんですか？」という素朴な疑問＆煽り文句に対しては「正義の味方っぽいセリフだけど、これは怒るな」「悪気なしで言っているのが分かるぶんキツい一言」「藤原氏に道具として散々利用された人がこんなこと言われたら…」と、亨子に同情する声も出てきました。

　その後、石流龍（いしごおり・りゅう）に勝利した乙骨は、亨子との会話を振り返って「僕からあの人に言えることは何もないですよ、何を言っても暴力になります」とこぼしています。さらに、「僕は恵まれているから」と、自分の立場を相対的に見ているセリフも残しました。これに対しては「恵まれてない状況を経験してるから気持ちがわかるのかな」「乙骨17歳で達観してるな。今まで大変だったもんな」となんだかんだ人格者として褒める意見も出てきています。

　ちなみに、乙骨は過去に狗巻の術式「呪言」も完全コピーしていました。その際、狗巻ですら自身へのダメージが計り知れない技を見事にコピーした上、「呪力が拡散して狙いが定まらない」「狗巻君は凄いなぁ」と発言。こちらも、「素直な感想なんだけど、嫌味が過ぎる」「いきなり狗巻君を上回るなんて酷い」とツッコまれていました。本人に悪気がない分、煽り効果の高い乙骨の名ゼリフに今後も注目が集まりそうです。

（マグミクス編集部）