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世界で話題沸騰、「タイBL」のコミカライズ3作品 素直な「好き」が、読む者を魅了する?

マグミクス / 2022年7月28日 15時10分

世界で話題沸騰、「タイBL」のコミカライズ3作品 素直な「好き」が、読む者を魅了する?

■マンガでも楽しめるタイBL(ボーイズラブ)の世界

 日本でも、ドラマ『おっさんずラブ』を皮切りに、ボーイズラブ(BL)の実写作品が近年人気を集めつつあります。現在、タイからやってきたドラマ作品が、さらに実写BLシーンを熱くさせていることはご存じでしょうか。

 二次元を飛び出したようなキャストたちの圧倒的ビジュアル、丁寧なシナリオ……。Twitterで世界トレンド入りする映画作品も生まれるなど、「タイBL」は日本のボーイズラブファンのみならず、世界的にも大旋風を巻き起こしています。

 今回は、総合電子書籍ストア「ブックライブ」で、毎月ボーイズラブマンガの特集を担当している男性書店員のスギノが、話題の「タイBLドラマ」をコミカライズした3作品をご紹介します。

●「タイBL」ブームの火付け役!ボーイズラブ入門としてもおすすめ

 まずは、日本での「タイBL」ブームの火付け役となったドラマの日本版コミカライズを紹介します。大学でゲイの同級生グリーンに告白され、彼に付きまとわれることになったタイン。グリーンを諦めさせるために、タインは学校で人気のイケメン・サラワットに「彼氏のフリをして欲しい」と頼み込みます。

 導入こそコミカルなのですが、サラワットが登場してからは僕も彼に夢中になってしまいました。作画の奥嶋ひろまさ先生自身もドラマのファンとのことで、キャラクターの作画にもこだわりを感じます。実写のサラワットもかなりの美形ですが、マンガ版は天使のようなビジュアルで、老若男女問わず、読者全員が恋してしまいそうな見た目をしています。

 サラワットはしつこいほど女子にモテますが、男性である筆者も、彼が登場するたびに「イケメンやな~」と思うのでしょうがない。それほどまでに説得力のある顔面。これに尽きます。

 はじめはタインにそっけなかったサラワットですが、「彼氏のフリ」の提案を受け入れてから、積極的にタインにアプローチをかけていきます。「彼氏のフリ」のはずが、なぜか猛烈な好意を向けられることになり、タインも戸惑いますが、読んでいる側も「サラワット、めっちゃタインが好きになっているじゃん!」とドキドキ。偽装カップルがだんだん本当にお互いを好きになっていく……というのはラブコメものの王道展開ですが、普段クールなサラワットの、タインへの思いのまっすぐさがたまりません。

 あまり詳しく言うとネタバレになりますが、サラワットがSNSでタインをフォローするシーンは特に胸キュンの必見シーンです。「タイBL」としてはもちろんですが、ボーイズラブマンガをまだ読んだことがないという方に、ボーイズラブ入門としてもおすすめの作品です。

●初対面で「先輩を僕の妻にします!」宣言から始まる恋の予感

マンガ『SOTUS』第1巻(KADOKAWA)(画像:ブックライブから引用)

 本作はドラマ『SOTUS/ソータス』のコミカライズ。「SOTUS(ソータス)」という、上級生が下級生を取り締まる制度がある架空の大学が舞台です。

 主人公のコングポップが在籍する工学部はこの制度が特に厳しいことで有名。物語は上級生のアーティットにコングポップが厳しい叱責を受けるシーンから始まります。(いけ好かない上級生だ。きっと優秀なコングポップがアーティットを実力で見返していく話なのだろう……)と思って読み進めていくと、唐突にコングポップがアーティットに言い放ちます。

 「先輩を僕の妻にします!」

 途端に物語の風向きが変わります。ボーイズラブの予感というものは突然に訪れるものですが、それにしたって急すぎる! この瞬間から、読者が抱くアーティットのイメージは、「高圧的な上級生」ではなくなり、「生意気な後輩に振り回されちゃう先輩キャラ」になって可愛く見えてしまいます。

 これは、お互いにムカつくやつだと思っていたはずが、いつの間にか相手のいいところも見えてくるようになって、気付いたら好きになってしまう展開では……? 予感した通り、その後もことあるごとに対立するふたりは、だんだんとお互いが気になりはじめます。コングポップが学校のコンテストでスターに選ばれた夜、受賞の報告にきた彼の顔が頭から離れず、なぜかドキドキしてしまうアーティット。アーティットはまだそのドキドキの正体に気がついていないようですが、きっと気持ちを自覚する日も近いはずです。

 同級生の目線で頼れるコングポップにときめいたり、普段は厳しいアーティットのかわいい一面を知ってほっこりしたり、さまざまな視点からキャラクターたちを楽しむことができる作品です。2022年7月現在、単行本2巻が発売中です。今後の展開からも目が離せません。

●運命的な再会…!? 前世からつながるふたりの絆に泣ける!

マンガ『The Red Thread』第1巻(KADOKAWA)

『The Red Thread』は、タイBLドラマ『Until We Meet Again~運命の赤い糸~』の原作小説をコミカライズした作品。前世でお互いの親に関係を反対され、結ばれることなく命を絶ったふたりが、30年後、生まれ変わって再会を果たす物語です。

 このマンガ、晴山日々子先生による作画が本当にかわいらしく、全編やわらかな雰囲気に包まれています。それだけに強く印象に残ってしまう、前世での悲劇……そんな事情を知って生まれ変わったふたりの幸せを願わずにいられるだろうか。いや、いられません。(反語)

 前世の記憶をなくし生まれ変わって、大学生となったパーム。入学式のオリエンテーションで、それまで一度も会ったことがないはずの水泳クラブのキャプテン・ディーン先輩を目にしてなぜか涙がこぼれます。その涙の美しいことといったら!

 その後、スーパーマーケットで出会ったふたりは、相手を見てお互いに特別な何かを感じ取ります。初対面のはずのディーンと目が合い、また涙を流すパーム。きらきらと鮮やかな瞳に、筆者も思わず「パーム、可愛すぎだろ……!」と口から出そうになりました。対するディーンも、運命の相手であるパームの涙を目にし、思わず彼を抱きしめようとします。そのシーンに涙腺ダムは決壊です。

 前世で果たせなかった愛が、現世でどのように実を結ぶのか? これからの展開が気になります。また、主人公・パームの趣味は「タイ料理づくり」。なかでも得意なのがお菓子です。作中に出てくるたくさんの美味しそうなカノム(タイ語で「菓子」の意味)も、このマンガの見どころです。

 今回紹介した「タイBL」を原作のマンガ3作品は、いずれもばっちりB(ボーイズ)がL(ラブ)していて、「タイBL」の成熟度の高さを感じます。また、「タイBL」のキャラクターたちは、自分の好意を素直に言葉にして伝えることが多いように感じました。相手への「好き」という気持ちが、読者にもストレートに伝わる、そんなピュアなところが「タイBL」の魅力かもしれません。いま話題の「タイBL」、ぜひマンガでもチェックしてみてください!

(総合電子書籍ストア「ブックライブ」書店員スギノ)

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