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『東京リベンジャーズ』フジ系で初放映 仲村トオル、小栗旬らヤンキー映画の系譜とは?

マグミクス / 2022年7月29日 20時40分

『東京リベンジャーズ』フジ系で初放映 仲村トオル、小栗旬らヤンキー映画の系譜とは?

■若手スターの登竜門としてのヤンキー映画

 仲村トオルさん、中山美穂さんらが映画デビューを飾った『BE-BOP-HIGHSCOOL』、江口洋介さん、織田裕二さんらが暴走族に扮した『湘南爆走族』、小栗旬さん、山田孝之さんがワイルドにイメージチェンジした『クローズZERO』……。不良マンガを原作にした実写化映画は、これまでに次々とその時代を代表する若手スターたちを輩出してきました。

 北村匠海さん、吉沢亮さん、山田裕貴さん、今田美桜さんらが出演した映画『東京リベンジャーズ』(2021年)も、興収45億円という大ヒットを記録。暴走族「東京卍會」の総長・マイキー役の吉沢亮さんの金髪姿、副総長・ドラケン役の山田裕貴さんの大胆な剃り込みが話題となりました。

 2022年7月30日(土)の「土曜プレミアム」(フジテレビ系)では、英勉監督による映画『東京リベンジャーズ』を地上波初オンエアします。ノーカット放映です。この機会に、『BE-BOP-HIGHSCOOL』を原点とする、不良(ヤンキー)マンガ実写化の歴史を振り返ります。

■ヤンキー映画の始まり『BE-BOP-HIGHSCOOL』

『BE-BOP-HIGHSCHOOL ビー・バップ・ハイスクール』DVD(東映)

 福岡市出身の漫画家・きうちかずひろ氏のデビュー作を実写化したのが、東映映画『BE-BOP-HIGHSCOOL』(1985年)です。東映はヤクザ映画を数多く製作しており、アウトローたちを主人公にした映画づくりを得意としていました。当時の不良は「ツッパリ」と呼ばれていましたが、1980年代中盤くらいから「ヤンキー」という呼び名が広まっていきます。

 ダブりの高校生・ヒロシ&トオル役は一般オーディションで選ばれ、清水宏次朗さん、仲村トオルさんが扮しています。年下の同級生・今日子役を中山美穂さんが演じ、映画主題歌「BE-BOP-HIGHSCOOL」も歌っています。ヒロシ&トオルの暴れっぷりが見事だったことから、劇場版だけでも第7作まで製作される人気シリーズとなりました。

 同じく東映が、「ビー・バップ」人気に続けとばかりに製作したのが、神奈川県出身の漫画家・吉田聡氏の連載デビュー作を実写化した『湘南爆走族』(1987年)でした。江口洋介さんは紫色のリーゼント、織田裕二さんはメッシュ入りのリーゼントを披露している、かなりレアな作品です。

 江口さんは『るろうに剣心』(2012年)では斎藤一役を渋く演じ、これもハマっていました。マンガの実写化と、江口さんは相性がいいようです。

■主演俳優がイメージを一新した『クローズZERO』

映画『クローズZERO』DVD(ハピネット)

 時代は「昭和」から「平成」と変わり、ドドーンと不良(ヤンキー)文化を復活させたのが、東宝映画『クローズZERO』(2007年)です。高橋ヒロシ氏のバイブル的人気を誇るマンガ『クローズ』の前日譚として、アクション演出で定評のある三池崇史監督が映画化しています。

 小栗旬さんは『花より男子』(TBS系)、山田孝之さんは『白夜行』(TBS系)などですでに人気を得ていましたが、不良の巣窟・鈴蘭男子高校を舞台にした『クローズZERO』では敵対する不良グループのトップを演じ、どちらもイメージを大きく変えることに成功しました。小栗さんと山田さんは、若手俳優たちのリーダー格としても注目されるようになります。

 お笑い芸人の品川祐さんが自身の小説を原作に、初監督を務めたのは角川映画『ドロップ』(2009年)です。成宮寛貴さん、水嶋ヒロさんのダブル主演作でした。ヤンキー映画がひとつ成功すると、同ジャンルの作品が次々と製作されるのも、ヤンキー映画の特徴でしょう。

■ヤンキー文化を相対化して描くようになった現代

 令和時代になっても、ヤンキー映画はまだまだ健在です。西森博之氏が1988年~1997年に連載したマンガを実写化した『今日から俺は!! 劇場版』(2020年)は、福田雄一監督が笑いのなかでヤンキー文化を描いています。それに対し、2017年からマンガ連載が始まった和久井健氏原作の『東京リベンジャーズ』は、主人公が過去にタイムリープするという設定を使うことで、ヤンキー文化を甦らせました。

 暴走族の総長・マイキー(吉沢亮)や副総長のドラケン(山田裕貴)は圧倒的なケンカの強さを誇っていますが、冴えないフリーターのタケミチ(北村匠海)は不良ぶっていた学生時代にタイムリープしても、やはり中身は冴えないままです。『BE-BOP-HIGHSCOOL』や『クローズZERO』の主人公たちにのような、腕っぷしの強さとは無縁の存在です。そんなヘタレ男子のタケミチが、歴史をどう変えていくのかが『東京リベンジャーズ』の見どころとなっています。

 これからの活躍が期待される若手俳優たちが、熱い演技で火花を散らし、どれだけキレのあるケンカファイトを見せられかを競い合うのがヤンキー映画の醍醐味です。また、ヤンキーイメージのまるでないキャストが、ヤンキーキャラになり切るというギャップの面白さもあります。

 SF的設定を持ち込んだ『東京リベンジャーズ』が成功したように、これからもさまざまな手法を使って、不良マンガやヤンキー映画は生まれ続けるのではないでしょうか。想像以上に多くの人が、ヤンキーカルチャーを愛していることは確かなようです。

(長野辰次)

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