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『チェンソーマン』二部も絶好調!藤本タツキ作品でたびたび話題になる映画ネタとは

マグミクス / 2022年8月2日 18時10分

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■『チェンソーマン』人気キャラのモデルは大柄なおじさん?

 血みどろで大迫力の戦闘シーンとクセの強いキャラクター、独自の演出が魅力のマンガ『チェンソーマン』は、「週刊少年ジャンプ」にて2019年から2021年まで第一部「公安編」が連載、2022年7月より「少年ジャンプ+」で第二部の連載が始まりました。第二部が配信される水曜0時以降は次々と関連するワードがトレンドを埋めており、多くのファンが連載再開を待ち望んでいたことがうかがえます。

 そんな『チェンソーマン』の作者・藤本タツキ先生は、以前よりインタビューや単行本カバーの作者コメント、週刊少年ジャンプの巻末コメントで好きな映画について触れることが多く見られました。そして、実際に作中のキャラクター造形やストーリー展開、演出に影響を受けていることがうかがえるだけでなく、実在する映画のタイトルやDVDのパッケージも作中に登場しています。今回は、藤本タツキ先生の作品と、影響を受けていると思われる映画について解説します。

※この記事ではマンガ『ルックバック』、『さよなら絵梨』の核心的なストーリーに触れています。

●かわいいけど嘘つきで自己中!あの人気キャラの元ネタは?

『チェンソーマン』の人気投票第1回では1位に輝き、第2回でも3位に入った人気キャラ・パワーは、「血の悪魔」でありながらデンジとバディを組んでおり、一見美少女ながらも自己中心的でわがままなキャラです。

 そんなパワーについて、藤本先生はジャンプフェスタでのインタビューで、元ネタとなった映画が1998年に公開された『ビッグ・リボウスキ』であることを公言しています。『ビッグ・リボウスキ』は、同姓同名の金持ちと勘違いされた男が騒動に巻き込まれる様子をユーモアたっぷりに描いたコーエン兄弟のコメディ映画です。この映画のどんな点がパワーの元ネタなのかは明かされていませんが、主人公の親友のウォルター(演:ジョン・グッドマン)がモデルだと推測しているファンが多く見られます。

 大柄のおじさんであるウォルターは、空気を読まずに自分勝手に振る舞う嘘つきなキャラクターです。ときに主人公を苛立たせる厄介な性格でありながらも、親友として関係が続いている、いわば愛されキャラ。見た目は全く違えども、自由奔放なトラブルメーカーでありながらも愛されるキャラクター造形はまさにパワーの元ネタと言えるでしょう。

●「このマンガがすごい!2022」堂々の1位に輝いた名作と関連する映画

『チェンソーマン』第一部完結後に「少年ジャンプ+」へと掲載された新作読み切り『ルックバック』は、Twitterのトレンドを席巻したほか、数々の著名人も感想をツイートするほど大きな反響のあった作品です。

『ルックバック』は、マンガの創作を通して友情を育んだふたりの女性の物語です。同じ小学校で出会い、協力してマンガを描くようになった主人公・藤野と京本は、高校卒業後に別の道を歩むこととなります。やがて藤野は京本がとある事件に巻き込まれたことを知って苦悩しますが、この瞬間「京本が助かる世界」に場面が切り替わります。

 この「ifの世界」を描く演出は、2019年のクエンティン・タランティーノ監督の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』と共通しています。最終ページにもこの映画のBlu-rayと思われるパッケージが確認でき、藤本先生が意図して描いた可能性も考えられます。

■タイトルがすでに伏線だった?読んだ後に気づいた映画ファン続出

美しくも儚い少女、エリと絵梨の共通点は……。画像は『ぼくのエリ 200歳の少女』DVDパッケージ(アミューズ)

『ルックバック』に続いて公開された読み切り、『さよなら絵梨』は病に侵された母からの願いで映画を撮り始めた主人公・優太と謎の美少女・絵梨の物語です。

 絵梨からアドバイスされながら映画を撮影することとなった優太は、やがて絵梨が抱えているある秘密を知ります。絵梨の正体とは、1000年以上も生きる吸血鬼だったのです。

 絵梨(エリ)という名前と吸血鬼である点は2008年のスウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』と共通しており、映画好きの間では「読んだ後になるほどと思った」というツイートが多く見られました。その結果、『さよなら絵梨』公開後には『ぼくのエリ』というタイトルも同時にトレンド入りしています。

『ぼくのエリ 200歳の少女』は公開当時、ミニシアター作品であったため上映館数も少なく、観た人も限られている状態でした。しかし『さよなら絵梨』がきっかけとなり、魅力を布教する人もいます。このように、藤本先生は名作映画を作品を通して多くの人に広めているのかもしれません。

 ちなみに、そんな藤本先生の映画マニアぶりがいちばん反映されているキャラといえば、連載デビュー作の『ファイアパンチ』(少年ジャンプ+)に登場した約300歳の再生の祝福者・トガタです。荒廃した未来世界でも多数の映画データを持つ熱狂的な映画マニアで、データを失った後は主人公・アグニを主人公にドキュメンタリーを撮ろうとする筋金入りの映画好き。会話のなかに『ダイ・ハード』のセリフやトム・クルーズの裏話まで飛び出してくる楽しさだけでなく、ストーリー面でもトガタの映画好きが大きく関係するという、藤本先生ならではのキャラでした。8巻で完結するマンガなので、『チェンソーマン』から藤本ワールドにハマった人は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

(田中泉)

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