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シンが拳銃を… 海外で実写化された懐かしの「逆に味わい深い映画」3選

マグミクス / 2022年8月16日 15時10分

シンが拳銃を… 海外で実写化された懐かしの「逆に味わい深い映画」3選

■ペシペシ音が鳴り響く!伝説の「北斗百裂拳」

 実写版作品が原作マンガやゲームと違う……という問題は、上映時間や実写での演出などさまざまな事情で生じてしまうものです。なまじ「再現度」が高いと、かえって原作との違いが気になるというのもありますが、ビジュアルや設定が原作と「別モノ」すぎると、逆に楽しくなってくるパターンも……。過去には、海外で実写化された一部の作品があまりにも原作と違いすぎて、逆にファンの間で伝説となっているケースもあります。

●『北斗の拳』(1995年)

 80年代「週刊少年ジャンプ」の代表作『北斗の拳』は、東映Vシネマのアメリカ版という形で、ハリウッドで実写版が制作されました。

 しかし、制作費2億円という予算の都合ゆえか、上映時間は1時間半で物語は原作初期のケンシロウとシンの戦いの決着まで。ラオウもトキもレイもサウザーも登場しません(ジャッカルという、ちょっとジャギっぽいキャラは登場)。また、冒頭でリュウケンが、南斗孤鷲拳の使い手のはずのシンに「銃殺」されたり、セミロングのケンシロウが敵を普通に殴って金的を狙ったり、「ヒャッハー」な敵の雑魚キャラがモヒカンじゃなかったりと、原作を楽しんだファンにとっては違和感がぬぐえないでしょう。

 ただ、日本語版吹替はTVアニメと同様にケンシロウ役の神谷明さんとシン役の古川登志夫さん、バット役の一龍斎貞友さんなど、オリジナルの声優陣が演じています。SNSでなどでは「声がいつものケンシロウだからだんだん『北斗の拳』に見えてくる」「特殊メイクで敵の頭が膨れ上がるシーンもあるし、ほぼCGなしの実写で頑張ったほう」など、肯定的な意見もありました。また、効果音が「ペシペシ」程度の「北斗百裂拳」のシーンは、ある意味「伝説の名場面」として語り継がれています。

 なお、同作でケンシロウを演じたゲイリー・ダニエルズは、自身の息子に「ケンシロウ」と名づけるなど、同作をかなり気に入っているようです。

●『シティーハンター』(1993年)

 北条司先生の名作『シティーハンター』は、2019年にフランスで実写化され、そのあまりの再現度の高さで大きな評判を呼びました。そこからさかのぼること約四半世紀、香港映画界のスーパースター、ジャッキー・チェン主演で作られた『シティーハンター』は、いろいろと原作とは違いながらも独自の魅力を放つ作品です。

 もともとジャッキーがファンから「冴羽リョウに似ている」と言われたことが企画のきっかだったため、ビジュアルはそこまで遠からずで、銃の腕前を披露する場面ももちろんあります。ただ、弾切れになってカンフーで戦う場面もしばしばで、股間を打ちつける場面なども冴羽リョウっぽいといえますが、どちらかというといつものジャッキーに見えてしまいます。

『ストリートファイターII』のキャラのコスプレで戦う謎のシーンや、とんねるずの「ガラガラヘビがやってくる」が流れる場面など、シュールかつ『シティーハンター』とは関係ない要素は多いですが、「別モノと割り切って見ればコテコテ香港コメディとして楽しい」「やっぱアクションはすごい」「頭をカラッポにして楽しむにはうってつけ」「ジャッキーの春麗コスプレは貴重」と、なんだかんだで愛されている作品です。

■GOKUが高校に通っている?

実写版『DRAGONBALL EVOLUTION』DVD(20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン)

●『DRAGONBALL EVOLUTION』(2009年)

 世界的大ヒット作『ドラゴンボール』は、当然ハリウッドも大きく注目している作品で、2002年に20世紀フォックスが映画化権を買い取って企画が進んでいました。しかし、製作費1億ドル超の予定でしたが、約4500万ドル程度の規模になり、原作者・鳥山明先生やプロデューサーを務めたチャウ・シンチー(『少林サッカー』『カンフーハッスル』)の意見もほとんど反映されないなどのゴタゴタもあり、完成した作品は『ドラゴンボール』とはだいぶ違うものとなっています。

 GOKU(悟空)が普通にアメリカンハイスクールに通っている設定(チチは彼が想いを寄せる同じクラスのマドンナ)だったり、ピッコロ大魔王の触手がだいぶ短かったり、ヤムチャは登場するのにクリリンは出てこなかったり、チョウ・ユンファ演じる亀仙人が髪の毛フサフサのナイスミドルだったり、神龍が西洋風のずんぐりドラゴンだったり……。

 映画館に見に行って驚かれた方も多いのではないでしょうか。「かめはめ波」や「魔封波」も出てくるのですが、怪我をしたGOKUに亀仙人が「かめはめ波」を放つとGOKUが回復したり、上空に向けてかめはめ波を放ったGOKUがなぜか体も一緒に飛んでいったり(原理不明)と、謎の場面も描かれています。最後はピッコロ大魔王が実は生きていた……という幕引きで続編をにおわせていましたが、製作費4500万ドルに対し、5500万ドルほどしか回収できず、その後続編は作られていません。

 日本でのDVD発売時にはCMで「悟空にシッポが生えてない!!」「亀仙人が甲羅をしょってない!!」「違いを楽しもう」と、開き直りに近い宣伝が行われました。酷評もありますが、「設定の違いを笑いながら観るという楽しみ方ならあり」「ブルマ(演:エミー・ロッサム)は原作よりかわいいかも」「85分しかないしテンポもよくて見やすいは見やすい」などの声もあり、話のタネとして一度は見るべき作品として語り継がれています。

 今後も海外で『ONE PIECE』や『ワンパンマン』、『聖闘士星矢』が実写化予定です。「原作と違うのはもはや当たり前」くらいのおおらかな姿勢でいれば、どんな作品が出来上がっても楽しめるかも知れませんね。

(マグミクス編集部)

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