声色変化がスゴイ男性声優3選 「同一人物が演じていたの！？」と驚愕

■『鬼滅』に出てたの！？　作品ごとに違う声色を繰り出す男性声優たち

　演じるキャラクターが多くなればなるほど、演じ分けが必要になるのが声優の仕事。しかしその演じ分けが素晴らしすぎて、ファンですら配役に気付かないことも。この記事では、「声色変化がスゴイ男性声優」を、3人ご紹介します。SNSでも「いったい、ひとり何役やるの……！？ 」「振り幅と引き出しの多さに感嘆」と評判です。

●松岡禎丞さん

　松岡禎丞（まつおか・よしつぐ）さんは、『鬼滅の刃』の嘴平伊之助役、「ソードアート・オンライン」シリーズのキリト役などを演じています。「憑依型声優」と呼ばれるほどの高い演技力・集中力を持つ松岡さん。SNSでも「演じ分けに鳥肌がたった……」「喉、どうなってるんだろう」と評価されています。

　中学生時代、声優・石田彰さんの演じ分けに「石田彰さんって何人もいるの！？」衝撃を受け、声優を志したという松岡さん。代々木アニメーション学院、日本ナレーション演技研究所を卒業し、2009年に『東のエデン』AKX20000役でデビューしています。

　2011年には、初主演となる『神様のメモ帳』藤島鳴海役で、「第6回声優アワード」の新人男優賞を受賞。翌2012年には、『ソードアート・オンライン』のキリト役で広く知られるようになりました。

　2014年には『ノーゲーム・ノーライフ』の空役、2015年には『食戟のソーマ』の幸平創真役と、人気アニメの主人公役を次々に担当。2016年には、『Re:ゼロから始める異世界生活』のペテルギウス・ロマネコンティ役を担当し、その狂気に満ちた演技で視聴者を驚かせました。

　綿密な役作りと天性の感覚で、その役柄になりきってしまう松岡さん。『アイドルマスター SideM』御手洗翔太役のように天真爛漫なアイドルを演じたかと思えば、まさに猪突猛進な『鬼滅の刃』嘴平伊之助役を演じるなど、その演技の幅は未知数です。

　2022年には、現在放送中の『リコリス・リコイル』真島役や、10月放送予定の『BLEACH 千年血戦篇』エス・ノト役などを担当。活躍の場をさらに広げています。

●山下大輝さん

2022年10月1日に6期放送開始『僕のヒーローアカデミア』　(C)堀越耕平／集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会

　山下大輝（やました・だいき）さんは、「僕のヒーローアカデミア」シリーズの緑谷出久役、『ポケットモンスター（第7シリーズ）』ゴウ役などを演じています。有名作品の主人公を数多く演じている山下さん。SNSでも「叫びの演技が素晴らしい」「女声の演技が上手すぎないか？」と評価されています。

　山下さんが声優を目指したきっかけは、ディズニー映画の『アラジン』なのだそう。山寺宏一さん演じるランプの精・ジーニーが、おじいさんや女性などさまざまな声を使い分けるところを見て、「おもしろい！」と興味を持ったそうです。

　当初は歌に興味を持ち、ミューズ音楽院に通っていた山下さんですが、徐々に演技に興味を持つようになり、日本ナレーション演技研究所へと通うように。在籍中の2012年に『リトルバスターズ！』生徒B役で声優デビューしています。

　翌2013年には、オーディションで『ガイストクラッシャー』の主人公・白銀レッカ役に抜擢。同年に『ログ・ホライズン』トウヤ 役、『弱虫ペダル』小野田坂道役と次々に主役を務め、2014年には「第8回声優アワード」の新人男優賞を受賞。2019年の『鬼滅の刃』では、愈史郎役を演じています。

　弱気な主人公役からミステリアスなアイドル役まで、さまざまな役を演じてきた山下さんですが、女性や子供のかわいらしい声もお手のもの。2021年の『ジャックジャンヌ』では、女性のような容姿と声を持つ忍成司役を好演。YouTubeチャンネル「メシ声」では、おにぎりの母子とナレーションを、ひとりで演じ分けています。

　そのほか、CM｢爆白洗隊ワイドハイタークリアヒーロー｣では、5人組ヒーローのうち、ピンク以外の4人をひとりで担当。その演技力は、アニメ以外でも発揮されています。2022年には、『ダンス・ダンス・ダンスール』村尾潤平役や、10月放送予定の『BLEACH 千年血戦篇』行木竜之介役などを担当。今後の活躍にも注目です。

●白井悠介さん

『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Anima　　(C)『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima 製作委員会

　白井悠介（しらい・ゆうすけ）さんは、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Animaの飴村乱数役、『アイドルマスター SideM』の若里春名役などを演じています。イケメン役・アイドル役の多い白井さんですが、各キャラの個性をしっかりととらえて演技しており、SNSでも「役ごとにびっくりするぐらい変わる」「どれだけ声色と人格変えられるの……」と評価されています。

　白井さんは、兄が声優の専門学校に進学したことがきっかけで「声優って、目指してもいいんだ」と思い、声優を目指すようになったのだそう。専門学校に2校、養成所に2か所通ったのち、4年間のオーディション時代を経て、2015年に初のメインキャラクター、『美男高校地球防衛部LOVE！』鳴子硫黄役を射止めます。

　2017年には『アイドルマスター SideM』若里春名役、2018年には『アイドリッシュセブン』二階堂大和役と話題作への出演が連続。『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Animaの飴村乱数役では、これまでに多かったクールな演技とは違う、高音かつかわいらしい声の演技を披露。2019年の「第13回声優アワード」で、「ヒプノシスマイク」として歌唱賞を受賞しました。

「アニメの主役をやりたい」という目標を、2021年の『戦闘員、派遣します!』戦闘員六号役で叶えた白井さん。イケメン役やアイドル役とはまた違い、クズさ・セコさが際立つ主人公を好演しました。また、2016年から放送されている「リルリルフェアリル」シリーズでは、ヒガン役、タマちゃん役、フェアリルグーガ役など、1人で約15ものキャラクターを演じ分けました。

　自身のYouTubeチャンネル「しらいむチャンネル」では、ひとりで乙女ゲームの男性キャラ全員を演じた動画「声優が実写で乙女ゲームを演じたら完全にホラゲ【白井悠介】」を公開。俺様キャラから幼稚園児の弟まで、5人のキャラをさまざまな声色を使い分けて演じきっています。

　2022年には、『佐々木と宮野』佐々木秀鳴役、『その着せ替え人形は恋をする』要役などを担当。次はどんな声色を聞かせてくれるのか、今後の白井さんの演技に期待が高まります。

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　役ごとに大きく変わる声色に、「声優さんってすごい」と感心したことのある方もいるのでは。その演じ分けは、まさに「職人芸」と言えるのではないでしょうか。気になる男性声優がいた方は、ぜひ複数作品の演技を見比べてみてくださいね。

（新美友那）