『ダイの大冒険』ハドラーの黒の核晶を処分できていたら?「もしも」を考察
マグミクス / 2022年9月3日 10時10分
![『ダイの大冒険』ハドラーの黒の核晶を処分できていたら?「もしも」を考察](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_109095_0-small.jpg)
■「黒の核晶」を処分できたとしたら
1989年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始したマンガ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』は、2020年から『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』として二度目のアニメ化が行われ、大好評を博しています。
物語中盤で、ダイとバランは、超魔生物となったハドラーと戦います。バランは、ハドラーの体内に仕掛けられた超爆弾「黒の核晶(コア)」の存在に気付き、処分しようとします。魔法力を防ぐ竜闘気(ドラゴニックオーラ)で、黒の核晶の爆発を抑え込み、処分するのがバランの目算でした。出現したミストバーンの魔力で、爆発が起こります。バランはダイをかばい、全生命力を、爆発を抑え込むことに使って亡くなるのです。
劇中でバランはハドラーの体内から黒の核晶を引きはがすのに手間取り、ミストバーンの介入を許しています。バランがもし、黒の核晶処分に成功したら、どうなっていたでしょうか。例えば、黒の核晶の爆発を抑え込む作戦ではなく「体内から取りだした爆弾に、下からドルオーラをぶつけて吹き飛ばし、離れたところで爆発を起こす」などです。
劇中では体内から取り出した黒の核晶に、大魔王バーンは魔法力を放って爆発させようとしましたが、距離がありすぎてバランの竜闘気に防がれています。
ドルオーラは圧縮した竜闘気ですから、魔法力を防ぐ性質があると考えられます。バーンやミストバーンが吹き飛ばされた黒の核晶を爆発させようとしても、ドルオーラに防がれてできないでしょう。天井にはギガデインですでに穴が空いており、真上に打ち上げれば黒の核晶はものすごい勢いで上空に吹き飛ばされるのではないでしょうか。
当然、ドルオーラが引き鉄になって黒の核晶は爆発するでしょう。しかし、タイムラグはあるでしょうから、遥か上空で爆発は起こるはずです。
ネタバレになるので詳細は控えますが、黒の核晶が上空で爆発した場合、地上への影響は減殺されます。さらに、ドルオーラ自体が魔法力を打ち消す働きがあります。黒の核晶は、魔力を吸収して爆発力とする爆弾ですから、ドルオーラが壁となってその威力は減少するはずです。
この時点のバーンパレスは死の大地に埋まっていますから、バーンパレス内にいるダイ、バラン、ハドラーは無事。地上で戦っているポップたちも、ダメージは受けるかもしれませんが、致命傷は負わないでしょう。
全員が生存して、かつ黒の核晶の一件が明らかになった場合、ハドラーはダイたちと戦闘を継続する意志を持てないと思われます。ハドラーがダイとの戦闘意欲をなくしたら、ハドラー親衛騎団もポップたちと戦う理由はありません。
つまり、ダイ、バラン、ハドラー、ポップ、ヒュンケル、クロコダイン、マァム+親衛騎団で、大魔王バーン、ミストバーン、キルバーンと対決することになります。
想定する流れとして、ヒュンケルがミストバーンを虚空閃で抑え、マァムとクロコダインがサポートしつつ、ポップがメドローアを決める機会をうかがうでしょう。
実力はミストバーンが上ですが、メドローアがありますから、闇の衣を取らなければ一方的な勝負にはならないでしょう(闇の衣を取った場合は、クロコダインとヒュンケルが壁になって、ダイたちが勝利するまでの時間稼ぎをするしかないと思われますが)。
キルバーンには、ヒム、アルビナス、シグマ、ブロックが挑みます。キルバーンの必殺技であるファントムレイザーは、生身のアバンに致命傷を与えられない威力で、オリハルコンの体を持つ親衛騎団にはあまり効果がないでしょう。
体内に流れる魔界のマグマも、オリハルコン製の神魔剛竜剣を腐食させる効果はありましたが、破壊にまでは至っていませんので、やはり効果が少なく、キルバーンにとって相性の悪い相手と言えます(ただし、アルビナスの攻撃で爆発する可能性がありますが……)。
バーンに対しては、ダイ、竜魔人バラン、超魔生物ハドラーが挑むでしょう。バーンは圧倒的実力がありますが、ハドラーに対して肉体能力ではやや劣る劇中描写もありますし、そのハドラー以上のバランもいますから、劣勢になるでしょう。
光魔の杖をもってしても、ダイのライデインストラッシュ、バランの竜魔人ギガブレイク、ハドラーの超魔爆炎覇を同時に防げるとは思えませんので、そのままでは勝ち目がありません。ミストバーンを呼び戻し、真・大魔王バーンにならざるを得ないでしょう。
この場合、ポップたちはミストバーン戦から解放されます。バーンはダイたちを瞳にしようとするでしょうが、それでもダイ、バラン、ハドラー、ポップ、ヒュンケル、アルビナス、シグマは生き残ると思われます。ミストをヒュンケルが抑え込みつつ、バーン戦となるでしょう。
バーンの天地魔闘の構えは「3動作が攻防を兼ねたもの」ですから、「2動作をひとつにまとめたもの」であるダイ、バラン、ハドラーの必殺技を、防ぎきれるか分かりません。特にシャハルの鏡で呪文を跳ね返せるシグマが同時に飛び込めば、カイザーフェニックスは反射されますから、防御の1動作が減って防ぎきれないでしょう。さらにアルビナスもサウザンドボールを放つでしょうから、より防げないと思われます。
そこで、頭のいいポップは「スピードのあるシグマが、バーンの呪文を跳ね返すために突っ込む」行動の意味を理解するでしょうから、バーンにメドローアを放つでしょう(ミストに撃つかもしれませんが)。いかにバーンとはいえ、これら全ての必殺技を防ぎながら、マホカンタで呪文も跳ね返すことは不可能です。
結果として、ダイ、バラン、ハドラーの必殺技を受けつつ、魔法はシャハルの鏡で反射され、サウザンドボールとメドローアを防げないままに喰らうと思われます。
大魔王バーンと言えども、さすがに生きてはいられないのではないでしょうか(ただし、キルバーンにより「相討ち」にされる可能性は否定できませんが)。
(安藤昌季)
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