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今も耳に残る「家電量販店のテーマソング」たち アニメとの意外なつながりが多い?

マグミクス / 2022年9月11日 6時10分

今も耳に残る「家電量販店のテーマソング」たち アニメとの意外なつながりが多い?

■地方ごとのバリエーションも豊富だった

 かつて、さまざまな家電量販店がTVCMに力を入れ、耳に残るテーマソングを流していました。すでに「懐かしい歌」になったテーマソングもありますが、それらの元ネタや成り立ちをひもとくと、アニメやアニソンなどとの以外な関係性も見えてきました。

●「ヨドバシカメラの歌」

「ま~るい緑の山手線 真ん中通るは中央線」の歌詞でおなじみ「ヨドバシカメラの歌」は、1975年の新宿西口本店(現:マルチメディア東館)の開店を記念して作られたテーマソングです。アメリカの南北戦争の際に北軍の行軍曲として使用された「リパブリック讃歌」の替え歌で、創業者の藤沢昭和氏が自ら作詞を手掛けています。

 初期の歌詞では「山手線」を「やまのてせん」ではなく「やまてせん」と歌っていましたが、これは山手線が終戦後の1945年にGHQの指導によりローマ字表記を行うことになり、その際に「YAMATE」の表記が用いられたため1971年に改められるまで「やまてせん」の呼び方が一般に定着していたためとされています。

 さまざまな歌手がボーカルを務めていますが、なかでも有名なのが『聖戦士ダンバイン』などで知られるMIQ(2001年以前はMIO)で、1990年から担当し続けています。店舗によっては別の歌手のバージョンに差し替えられている場合もありますが、現在も多くの店舗で使用され続けています。なお、現行のバージョンでは「やまのてせん」と歌っていますが、初期のバージョンでは「やまてせん」となっています。

 現在では地域ごとに路線名が変更されたバージョンが作られており、ヨドバシカメラ公式YouTubeチャンネルで聞くことができます。

●「オノデンボーヤ CMソング」

「オーノーデンー坊やはー」の歌い出しが印象的な「オノデンボーヤ CMソング」は、秋葉原に店を構える家電量販店「オノデン」が1980年ごろからCMに使用している楽曲です。ボーカルは「パタパタママ」や「はたらくくるま」など数多くの児童歌やCMソングを手掛けた、のこいのこ氏。

 時期によってバージョンは異なりますが、明るく元気なオノデン坊やがさまざまな家電と共に宇宙を駆け巡ったり、ロボットから飛び出してきてパソコンを操ったりするなど、その時代ごとに多くの人が必要としたものがアニメーションで描かれ、明るい曲調とともに紹介されているのが大きな特徴です。オノデン坊やが商品を紹介するバージョンもあり、その際の声優は小桜エツ子さんが務めています。

 近年はあまり見ることはなくなっていましたが、2021年にはオノデン創業70周年を記念して新作が登場、オノデン坊やの復活を喜ぶ声があがりました。

■今はなき家電量販店も、印象に残る曲を発信

かつて秋葉原に出店し、印象的なテーマソングを発信した石丸電気などの写真を収録した、写真集『電気街アートミュージアム』(学研プラス)

●「石丸電気の歌」

 2012年までブランドとして存続していた石丸電気も、1970年代から2000年代にかけて盛んにTVCMを流しており、印象的なテーマソングでその名を知らしめていました。「石丸電気はあきはば~ら でっかいわー!」の歌詞を記憶している方も多いことでしょう。作詞・作曲は「キッコーマンの唄」など多くのCMソングを手掛けた桜井順氏ですが、補作詞として伊藤アキラ氏も参加しています。

 バージョンごとに歌詞やボーカル、曲調がかなり変化するのも「石丸電気の歌」の特徴ですが、いずれも「石丸電気は秋葉原にあるでっかいお店」を明るく表現しており、多くの人が明るい未来を夢見て前向きに生きている時代を象徴する名曲です。

●「サトームセンCMソング」

 2007年に事業を停止したサトームセンも、「あなたの近所の秋葉原 サトームセン」の歌詞が印象的なCMを盛んに放送していました。店舗でもしばしば流れており、往時の秋葉原駅近くでは石丸電気の歌とサトームセンCMソングが入り混じりカオスな空間を作り上げていたものです。

 作詞は長澤ヒロ氏で作曲は伊藤アキラ氏が担当しています。このCMで最も特徴的だったのはクレイアニメを採用していた点であり、ジャガーを擬人化した「じゃがお(じゃがた)」と「じゃがこ」が激しく歌い踊る映像が製作されました。

 ボーカルはサトームセンと記載されていますが、男女二人組であることは確認されています。また、『キン肉マン』や『宇宙刑事ギャバン』などさまざまなアニメ・特撮ソングを手がけた串田アキラ氏のバージョンも存在しており、氏のデビュー50周年を記念したベストアルバム「Delight」に収録されています。

(早川清一朗)

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