40年前の夏、再放送されていたアニメがスゴかった 「配信」なくても楽しかった?
マグミクス / 2022年9月9日 6時10分
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■一見してわかる再放送の多さ
今から40年前に当たる1982年という時代は、まだインターネットもなければ家庭用ビデオデッキもほとんど普及していない時代でした。TVは家に1台しかない家庭も多く、目当てのアニメや特撮を見るためには兄弟姉妹とのチャンネル争いに勝たなければいけなかった……そんな思い出を持つ方も多いのではないでしょうか。
父親が家にいるときはそもそもチャンネル権が無く、好きなアニメを見られずに悔しい思いをしていた方も多いことでしょう。果たして、当時の私たちはどのようなアニメや特撮を見ようとしていたのでしょうか。新聞のTV欄から、当時放送されていた作品を振り返っていきましょう。なお、今回紹介する番組の放送チャンネルや放送時間はすべて関東圏に準拠したものとなります。ご了承ください。
まず一見して現代とは違うと思わされるのが、「再放送」の多さです。NHKでは主に17時半から『ニルスの不思議な旅』が放送されていましたが、高校野球の開催と重なるタイミングでは18時放送に変更されています。
日本テレビでは平日の17時から『トムとジェリー』が放送されています。番組欄には再放送を示す(再)の文字が入っていないため、日本テレビでの放送は初めてのようですが、他局では以前から放送されていたため、おそらくこの時点で当時の子供たちは何度もトムとジェリーが仲良く喧嘩する光景を眺めて楽しんでいたのではないでしょうか。17時半からは鉄板の人気作品である『巨人の星』が流れているため、それまで外で遊んでいた男の子たちが家に戻り、星飛雄馬の悪戦苦闘に声援を送りながら、TVの前で晩ごはんができるのを待っていたと思われます。
この時期、TBSはアニメにあまり力を入れていないのですが、それでも土曜日の朝7時からは、ウルトラシリーズ初のTVアニメ『ザ・ウルトラマン』を再放送しています。ただ、この時期はまだ週休2日制になっていないため、大人は会社が、子供には学校がありました。7時からの30分、じっくりアニメを見られた人は幸運だったのではないでしょうか。
■「テレビ朝日の夕方」には絶対的な強さが
テレビ朝日が再放送していた『超電磁ロボ コン・バトラーV』DVD5巻(東映)
フジテレビでは、平日朝の7:30から『トム・ソーヤーの冒険』が放送されていました。本放送は1980年で、「世界名作劇場」の第6作に当たる傑作アニメーションです。オープニングテーマの「誰よりも遠くへ」は少年の冒険心をそのまま形にしたような名曲で、この曲を朝一番に聞けたなら、爽快な気分で一日を過ごせたことでしょう。
夕方の再放送枠は16時からとなっており、『いなかっぺ大将』と『ヤッターマン』が続けて放送されていました。『ヤッターマン』は10日に最終回を迎え、11日からは『科学忍者隊ガッチャマン』が新たにスタートしています。17時5分から18時までは水島新司先生原作の『野球狂の詩』が放送されていたのですが、筆者はこの再放送を見た記憶がまったくありません。致し方ない理由があったのです。
その理由とは、テレビ朝日が17時から放送していた強力なラインナップです。17時からは『キャンディ・キャンディ』、17時半からは『超電磁ロボ コン・バトラーV』が放送されており、子供たちの目をくぎ付けにしていました。『コン・バトラーV』の再放送は26日で終了しますが、翌27日からは『超電磁マシーン ボルテスV』がスタートします。一分の隙もありません。
また、テレビ朝日は午前10時から夏休み特別枠として『無敵超人ザンボット3』、10時半から『一休さん』を再放送しています。特に16日は「ザンボット3」の第16話「人間爆弾の恐怖」、翌17日には「星が輝く時」、18日には「アキと勝平」が立て続けに放送されており、この3日間で多くの子供たちに強烈なトラウマが植え付けられたものと思われます。
前年の1981年に「東京12チャンネル」から商号を変更したばかりのテレビ東京は、平日朝の8時15分から「マンガのひろば」という名前の枠でアニメの再放送を行っていました。このとき放送されていたのは先日亡くなられた故・小林清志氏が主人公のベム役を務めていた『妖怪人間ベム』に加え『海底少年マリン』『ほえよ!1011』『小さなバイキング・ビッケ』というラインナップとなります。『妖怪人間ベム』は20日で終了し新たに『黄金バット』が、『ほえよ!1011』は12日に終了し、その後に「ドボチョン一家」という番組がスタートしています。ただしドボチョン一家と名前がつくアニメは『幽霊城のドボチョン一家』と『ドボチョン一家の幽霊旅行』のふたつがあり、このどちらなのかは不明です。
夕方については金曜の17時から『ゴールドライタン』が再放送されていますが、都市対抗野球の中継などでほぼ潰れていました。18時25分からは『ジムボタン』が放送されていましたが、20日で終了し、23日からは安彦良和氏が原作・キャラクターデザインを務めた『わんぱく大昔 クムクム』がスタートしています。
ネット配信がある現代の方が視聴できる番組数は圧倒的に多いのは確かですが、40年前の子供たちも、かなり豊かなアニメのなかで育っていたのは間違いないようです。
(早川清一朗)
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