受賞歴がすごすぎるマンガ実写化映画 海外で大ウケのゾンビ作品も?
マグミクス / 2022年9月17日 19時40分
![受賞歴がすごすぎるマンガ実写化映画 海外で大ウケのゾンビ作品も?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_111690_0-small.jpg)
■批評と興業どっちも大成功!
近年、マンガやアニメの実写化作品が続々と発表されており、2022年下半期も『マイ・ブロークン・マリコ』(原作:平庫ワカ)や、『耳をすませば』(原作:柊あおい)、『ブラックナイトパレード』(原作:中村光)など話題作の公開を控えています。
実写化の成功には世界観の再現や、ストーリーのまとめ方、キャラクタービジュアルの再現度などいろんなハードルがありますが、それらを見事クリアしただけでなく、ひとつの映画作品として高く評価され、数々の映画賞を受賞した作品も存在しています。今回は、そんな受賞歴が凄い実写化映画をご紹介します。
●『海街diary』(2015年)
湘南・鎌倉を舞台に、異母妹を迎えて4人になった姉妹の絆を描く『海街diary』(原作:吉田秋生)は、2016年の第39回日本アカデミー賞で12部門にノミネートされ、そのうち作品賞や監督賞(是枝裕和)を含む4部門で最優秀賞を受賞しました。その他、キネマ旬報ベスト10の邦画4位に選ばれたり、国際的にもサン・セバスチャン国際映画祭の観客賞に選出されたり、受賞こそなかったもののカンヌ国際映画祭でスタンディングオベーションと批評家、一般映画ファン両方から高い支持を受けています。また、同作で大きく知名度を上げた広瀬すずさんも、数々の新人女優賞を受賞しました。
原作コミックは第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や、マンガ大賞2013を受賞した人気作ですが、四姉妹を演じた綾瀬はるかさん、長澤まさみさん、夏帆さん、広瀬すずさんの好演が物語の解像度をさらに上げ、原作のファンからも好評です。劇的な展開はないものの、鎌倉の美しい四季のなかでそれぞれの心に抱え込まれたわだかまりが穏やかに解けていく、透明感のある優しい作品です。
●『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年)
『ALWAYS 三丁目の夕日』(原作:西岸良平)は、昭和33年の東京の下町に暮らす人々の日常を描いた偶像劇です。2006年の第29回日本アカデミー賞では13部門にノミネートされたうち、12部門で最優秀賞を受賞しました。そのほか、第30回報知映画賞や、キネマ旬報ベスト・テン2位など複数の映画賞を受賞し、高く評価されています。
実際の当時の様子を再現するよりも、「人々の記憶に残るイメージを再現する」方向で制作されたという同作は、東京タワー建設中の風景や、初めて白黒テレビがやって来た時の市井の様子をノスタルジックに描いています。この点が老若男女問わず幅広い層から支持されるきっかけとなり、作品のヒットや評価に繋がりました。また、数々の賞を受賞した吉岡秀隆さん、堤真一さん、薬師丸ひろ子さんらの演技も高く評価されています。
●『アイアムアヒーロー』(2016年)
謎のウイルスの感染拡大によって、「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビと化した人々が蔓延るようになった世界を描いた『アイアムアヒーロー』(原作:花沢健吾)は、前述の2作とは違う毛色の受賞歴を誇ります。堂々たるゾンビホラー映画として世界三大ファンタスティック映画祭に出品され、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で、ゴールデンレイブン賞(最高賞)、シッチェス・カタロニア国際映画祭で観客賞と最優秀特殊効果賞、ポルト国際映画祭で観客賞と優れたアジア映画に贈られるオリエンタルエキスプレス特別賞を受賞と、見事な実績を残したのちに日本で公開されました。
よくR15指定で済んだと感じるほどの思い切ったグロ描写、ゴア描写からは海外のホラー作品に通ずるものを感じますが、モンスター感よりも元人間であることを強調したZQNの造形や演技、主人公の恋人がZQN化していた郵便受け越しの場面などのジャパニーズホラーらしい恐怖演出もあり、日本ならではのゾンビ映画となっています。ゾンビ映画、バイオレンスアクションとしての基本的なレベルの高さと日本らしい要素が国際的評価の要因と言えそうです。
その他、染谷将太さんと二階堂ふみさんがヴェネツィア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞)を受賞した『ヒミズ』や、日本の原作マンガが韓国で実写化されてカンヌ審査員特別賞を受賞した『オールドボーイ』など、高い評価を受けた実写化映画は多数あります。今後はどんな実写化作品が、興行的、批評的評価を受けることになるのでしょうか。
(椎崎麗)
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