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視聴者を騒然とさせた「ヒロインの退場」3選 別ルートで救済もさらなる悲劇が…

マグミクス / 2022年10月4日 11時50分

視聴者を騒然とさせた「ヒロインの退場」3選 別ルートで救済もさらなる悲劇が…

■ヒロインがいなくなってツラい!でも物語を追うのをやめられない

「悲しみが来るときは単騎ではやってこない。必ず大挙して押し寄せてくる」――劇作家ウィリアム・シェイクスピアはそのような言葉を残したとされていますが、これは現実にだけ当てはまる考え方ではありません。アニメを見ていて、キャラクターのまさかの死に大きな悲しみを覚えたことはありませんか? しかも、その死がさらに大きな悲劇の引き金となってしまったら……。アニメファンの間では語り草ともいえる、悲劇のアニメヒロイン3人を振り返ります。

●アムロとシャアの確執を決定的なものにしたララァの死

 1979年に放送されたTVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するララァ・スンは、主人公アムロのライバルであるシャアに見出されてジオン軍所属となった少女です。

 ララァは極めて高いニュータイプ能力を持っており、同じニュータイプであるアムロと心で強く感応します。しかし、ふたりは始めて出会ったときからすでに敵同士。ニュータイプ同士なら理解し合えるのかも……という視聴者の期待は、ララァがアムロのガンダムが放つ攻撃からシャアを守って戦死するという形で淡くも崩れ去ります。

 アムロはララァの命を奪ってしまったこと、シャアは愛するララァを失ったことで深く傷つき、そしてふたりの間には決して埋まらない溝ができました。1988年には、アムロとシャアの最後の戦いを描く『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』が劇場公開されましたが、初代『ガンダム』から約14年の時を経てもなお、ふたりはララァの呪縛から逃れられませんでした。

『逆襲のシャア』におけるふたりの最後の戦いは「アムロと対等な形で決着をつけたい」というシャアのエゴにより用意されたものでしたが、彼がそうまでしてアムロと決着とつけたがる背景には、間違いなくララァの死が深く関与しています。

「宇宙世紀モノ」の「ガンダム」は地球連邦軍とジオン軍、スペースノイドとアースノイド、ニュータイプとオールドタイプ…というさまざまな形での人類の対立を描く物語ですので、もしララァが生きていても、『逆襲のシャア』の頃には結局何らかの大きな戦いが起きていたかもしれません。

 しかし、アムロとシャアが最後まで理解し合うことなく火花を散らし続けたのはララァの死から始まった悲劇だったのかもしれないな、とも思います。

■『コードギアス』運命に翻弄され続けたシャーリー!

悲しい運命をたどるシャーリー・フェネットが描かれたBlu-ray『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』Blu-ray 第5巻(バンダイビジュアル)

 2006年に放送されたTVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場するシャーリー・フェネットは、私立アッシュフォード学園高等部に通う高校生。クラスメイトであり、本作の主人公でもあるルルーシュ・ランペルージにほのかな思いを寄せています。

 いかなる相手にも命令を下せる絶対遵守の力「ギアス」を得たルルーシュが仮面のテロリスト「ゼロ」として暗躍を始める姿を描く本作において、快活なシャーリーの存在はルルーシュにとって、そして視聴者にとっても「日常の象徴」といえるものでした。

 そんな彼女の運命が大きく動き出すのは第11話と第12話でした。第11話でゼロに扮したルルーシュと彼が従える黒の騎士団による「ナリタ攻防戦」で起きた土砂崩れで、シャーリーの父親が命を落としてしまったのです。

 しかも、その悲しみに押しつぶされるいとますらなく憎むべきゼロの正体がルルーシュであること、さらにルルーシュを監視していたヴィレッタもその事実に気付いたことを知り、シャーリーはヴィレッタを反射的に撃ってしまうのでした。

 思いを寄せていた少年が父の仇で、それでも彼を憎み切れないどころか、守るために自らも人を殺めてしまった(ヴィレッタは死んではいませんでしたが、このときのシャーリーはそう思い込んでいました)……。一介の高校生が背負うには、あまりに重い荷物です。

 その後、彼女はルルーシュの「ギアス」で彼に関わる一切の記憶を消去されますがTVアニメ第2期で記憶を取り戻し、ついには命を落としてしまうのでした。TVの前で「そんなのってアリかよ……」と思わず言ってしまいたくもなります。

 ルルーシュも彼女を失うことで「シャーリーがいかに自分のなかで大きな存在であったか」を思い知り、その深い悲しみを胸にときには犠牲者が出ることすらいとわないさらなる戦いへと身を投じていくのでした。

 そんなシャーリーですが、2017年に順次劇場で公開されたTVシリーズを再構成したアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ I 興道』、『コードギアス 反逆のルルーシュ II 叛道』、『コードギアス 反逆のルルーシュ III 皇道』では、無事に生き延びることができました。

 とはいえ、それは「シャーリーが物語に大きく関わるエピソードの大半がカットされたから」であって、彼女は命を落とさずに済んだ代わりに、今度はルルーシュに深く関われないという異なる側面からの悲劇に襲われてしまうのでした。彼女が本来歩むべき平穏な日常を送れているのは本当に嬉しいことですが、これはこれでちょっとさびしい……。

●そのあっけなさに全視聴者が絶句した巴マミの最期

 巴マミは、2011年に放送されたTVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』に登場する魔法少女で、主人公・鹿目まどかの先輩にあたる少女です。本作における魔法少女は「ネコのような謎の動物・キュゥべえに願いをひとつ叶えてもらう代わりに、魔女を倒す使命を課せられる少女」を指します。

 彼女は幼いころに両親と乗っていた車が交通事故に遭い、死の間際に「生きたい」と強く願ったことで魔法少女になった過去を持っており、作中で当時のことを振りかえって「魔法少女になるかならないかを考える時間なんてなかった」と語っています。しかし、魔法少女になったことはある程度割り切っており、人々を守るために魔女と戦い続ける日々を送ってきました。

 そんな彼女に残酷な運命が突き付けられるのは第3話。まどかとその親友・美樹さやかが魔法少女になってくれることになり、「これで自分はひとりではなくなるのだ」と魔法少女になって以来初めての喜びに満ち溢れていた彼女は、仕留め損ねたお菓子の魔女に首から上を噛み砕かれ、まどかたちの前で命を落とすのでした。

 本作のキャラクター原案を手がけるのは人気4コママンガ『ひだまりスケッチ』の作者として知られる蒼樹うめさんですので、蒼樹さんによるかわいらしいキャラクターを待つ運命としては、この展開はあまりに重過ぎました。しかも本作は原作のないオリジナルアニメですから、当時の視聴者は全員が絶句したといってもいいでしょう。

 さらに、彼女の死はまどかとさやかを深く悲しませるだけでなく、本作における魔法少女が「いかに救いのない存在であるか」を彼女たちに突き付ける大きなきっかけとなってしまうのでした。

 マミは、その後も2013年に公開された『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』や、スマートフォンゲーム/TVアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』などにさまざまな形で登場。極めて大きな力を持つ魔法少女であることなど、TVアニメ本編だけでは見えづらかった一面が丁寧に描かれています。しかし、彼女が強い魔法少女であることが分かるほど、命を落とした第3話のエグさが増していくのだからたまりませんね!

(蚩尤)

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