美少女アイドルが『スケバン刑事』に! 類似作も生んだ大人気学園ドラマを振り返る
マグミクス / 2022年10月9日 15時10分
■3人の「麻宮サキ」が集まる、初めてのトーク番組
「スケバンまで張ったこの麻宮サキ なんの因果か落ちぶれて 今じゃマッポ(警察)の手先 笑いたければ笑えばいいさ」
1985年にフジテレビ系で放映された実写ドラマ『スケバン刑事』で、主人公・麻宮サキを演じた斉藤由貴さんの決めゼリフです。高校生ながら特命刑事となった麻宮サキが、ヨーヨーを武器に校内にはびこる悪と闘うという学園アクションドラマでした。スケバン刑事・麻宮サキ役で斉藤由貴さんは大ブレイクし、南野陽子さん、浅香唯さんが二代目、三代目に就任する大人気シリーズとなりました。
2022年10月9日(日)夜8時からスタートする音楽バラエティ番組『霜降り明星のゴールデン80’s』(BSフジ)では、初回ゲストとして斉藤由貴さん、南野陽子さん、浅香唯さんが2週にわたって出演します。歴代スケバン刑事である3人が、顔をそろえてのトークは初めて。斉藤さんは「白い炎」、南野さんは「楽園のDoor」、浅香さんは「Remember」と、それぞれ『スケバン刑事』の主題歌も歌うそうです。
美少女アイドルたちが競演した『スケバン刑事』の魅力を振り返ります。
■孤独な闘いを続けた初代・麻宮サキ
第3回ミスマガジンのグランプリを受賞した斉藤由貴さんは、1984年に「週刊少年マガジン」のグラビアに登場し、芸能界デビューを果たします。翌年2月には「卒業」を歌い、歌手デビュー。そして4月に放送が始まった『スケバン刑事』が主演デビュー作となります。斉藤由貴さん自身、この起用には大いに驚いたそうです。
少年院に収監されていた不良女子高生・麻宮サキ(斉藤由貴)は、母親の死刑執行を停止してもらう代わりに、特命刑事になることを承諾します。警察の手が及ばない、学園内で起きる犯罪の捜査がその任務です。桜の代紋(警視庁のエンブレム)が仕込まれた重合金製のヨーヨーを唯一の武器に、サキは孤独な闘いを続けます。
数々の映画やドラマに出演し、演技力の高さで定評のある斉藤由貴さんですが、『スケバン刑事』は初めての主演作。アクションも不慣れで、ヨーヨーは苦手だったそうです。おっとりした印象の強い斉藤由貴さんが、まったく似合わない「スケバン」を演じるというギャップ萌えを視聴者は楽しんでいたように思います。
制作は東映です。任侠映画や時代劇などで知られる東映だけに、サキが口上を述べてから始まるアクションシーンは、30分のテレビシリーズながらなかなかの見応えでした。笑いながらも、ついつい最後まで観てしまう面白さが、実写版『スケバン刑事』にはありました。
■土佐弁が魅力的だった二代目・麻宮サキ
南野陽子さんが主演した、「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」DVD(東映ビデオ)
「おまんら、許さんぜよ!」
シリーズ人気がもっとも沸騰したのは、南野陽子さんが主演し、1985年11月から始まった『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』(フジテレビ系)です。幼い頃から鉄仮面を被って育てられた少女・五代陽子ですが、その鉄仮面が外れると中から黒髪をなびかせた南野陽子さんが現れるではありませんか。東映アクションならではのケレン味たっぷりな演出に、多くの視聴者はハートを射抜かれました。
美少女アイドルとして、パーフェクトなルックスを持つ南野陽子さんと鉄仮面というミスマッチな組み合わせが、第1シリーズ以上に話題を集めることになりました。次週予告時の「おまんら、気合い入れんかい!」をはじめとする土佐弁で話す姿も、ファンには忘れられないものとなっています。
南野陽子さん演じる二代目麻宮サキの人気をさらに盛り上げたのは、バディたちの存在です。「ビー玉のお京」こと京子(相楽晴子)、財閥の令嬢・雪乃(吉沢秋絵)が二代目サキをサポートして闘います。少女たちの友情が、ドラマをますます熱くしたのです。
テレビでの人気を受けて、南野陽子さん主演映画『スケバン刑事』(1987年)が劇場公開されています。原作者である漫画家の和田慎二さんがヨーヨー売りのおじさん役でカメオ出演し、南野陽子さんとセリフを交わすシーンが序盤にあります。
第2シリーズは原作から大きく離れたオリジナル色の強いものになっていますが、孤独な闘いを続けてきた麻宮サキに仲間ができるという展開を、原作者の和田さんはとても喜んだそうです。
■三代目の後に次々と生まれた類似作
浅香唯さんが三代目麻宮サキを襲名したのが、1986年10月に放映が始まったシリーズ第3弾『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』(フジテレビ系)です。忍びの血を受け継ぐ三姉妹の物語となり、長女の結花(大西結花)は折り鶴、次女の由真(中村由真)はリリアンを武器にしていました。荒唐無稽さがますます強調され、映画『スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲』(1988年)も劇場公開されています。
スケバン人気にあやかろうと、日本テレビ系では中山美穂さん、仙道敦子さんが主演した『セーラー服反逆同盟』、フジテレビ系では五十嵐いづみさんが主演した『少女コマンドーIZUMI』、小高恵美さん、小沢なつきさん、石田ひかりさんらが出演した『花のあすか組!』といった類似作が次々と放映されました。また、松浦亜弥さんが四代目麻宮サキとなる映画『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』(2006年)も制作されています。
ちなみに、セーラー服姿の少女たちが闘うアニメシリーズ『美少女戦士セーラームーン』(テレビ朝日系)は、1992年に原作マンガの連載とテレビ放映が始まっています。今では「戦闘少女」という設定はすっかり定番ものとなっていますが、和田慎二さんが1976年に少女マンガ誌「花とゆめ」で連載をスタートした『スケバン刑事』はその先駆的な作品だったと言えそうです。
斉藤由貴さん、南野陽子さん、浅香唯さんが『スケバン刑事』のどんな裏話を披露するのか、『ゴールデン80’s』のオンエアが楽しみです。
※本文の一部を修正しました。(2022年10月11日 12:20)
(長野辰次)
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