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「ポケモンと部活」の意外な関係 「新作予告」に吹奏楽経験者がザワついた?

マグミクス / 2022年10月22日 8時10分

「ポケモンと部活」の意外な関係 「新作予告」に吹奏楽経験者がザワついた?

■吹奏楽界隈が反応した「アルヴァマー」とは?

「ポケットモンスター」シリーズ最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の発売に先立ち、2022年8月に「ポケモン公式YouTubeチャンネル」で最新映像が公開されています。

「シリーズ初のオープンワールドRPG」「伝説のポケモンが乗りものにフォルムチェンジ」などゲーム上のさまざまな情報がファンを賑わすなかで、まったく違うザワつき方を見せていたのが、部活などで吹奏楽の経験がある人たちです。

 実はこの映像のBGM「アルヴァマー序曲」(作曲:ジェイムズ・バーンズ)は、吹奏楽の定番レパートリーでもあり、吹奏楽経験者にとっては聞くだけで青春時代の思い出があふれ出るような存在なのです。映像を見た人びとからは

「これ演奏したことがある!」
「(部活仲間の)同級生や先生を思い出す」
「聞いただけで勝手に指(演奏の際の楽器の動作)が動く」

などの声が相次ぎ、ほどなくSNSで「ポケットモンスター」(以下:ポケモン)とともに「アルヴァマー」という、知らない人にとっては耳慣れないキーワードがトレンド入り。決して広くはない吹奏楽界隈が、いかにピンポイントで強烈な反応を示したかがうかがえます。

 また同時に吹奏楽経験者が驚いたのは、映像中の「アルヴァマー序曲」のクオリティの高さです。

 この曲はもともと初心者クラスのバンドでよく演奏されますが、最新映像での演奏は、実際の楽譜上の指示よりはるかに早い「爆速」状態。

 参考演奏を担当したのは、2022年の吹奏楽コンクール全国大会にも関西代表として13回目の出場が予定されている超・名門「大阪桐蔭高校吹奏楽部」で、この演奏を聴いた吹奏楽経験者は「大阪桐蔭以外じゃとても無理」「激ムズすぎて死亡必至」「ブレス(息継ぎ)の箇所がなくて窒息する」など、かなり強烈な驚き方をしています。

 この演奏のクオリティに驚く人びとは、映像公開日の「ポケモン新作だ!」「ポケモンの映像に吹奏楽が使われている!」の2極の反応以外に、「何だこの『アルヴァマー」は!人間ワザじゃないぞ!」という小規模な第3極を形成していた感があり、だからこそ「アルヴァマー」というキーワードがトレンドに上がったのではないでしょうか。

「ポケモン」界隈のなかで全く違う驚き方をしていた吹奏楽経験者ですが、この「ポケモン」と「吹奏楽」、実は意外と密接な関係があるのです。

■意外と密接?ポケモンと吹奏楽の関係

吹奏楽向けのポケモン主題歌スコア、「めざせポケモンマスター (吹奏楽ヒットシリーズ)」(ミュージックエイト)

 吹奏楽部はいつもクラシックやマーチなどを演奏している訳でなく、地域のイベントや定期演奏会では流行りの曲なども披露します。一般的なヒット曲ではだいたい吹奏楽版が存在し、ポケモン関連ではアニメ版だけでも、

「めざせポケモンマスター」(1997年・無印初代オープニング)
「ゲッタバンバン」(2015年・XY編オープニング)
「ピカチュウのうた」(2016年・XY編エンディング)
「1・2・3」(2019年・XY-Z編オープニング)

など、出版されている楽譜は多数。メドレーでつなげば、吹奏楽を知らないも「あ、これポケモンの曲だ!」と、親子で引き込めるとあって、広く演奏されているのです。

 またアニメやゲームの音楽を得意とする「秋葉原区立すいそうがく団(あきすい!)などは、ポケモン関連の曲を多く演奏しています。そして「洗足ゲーム音楽ブラス」が2021年の定期演奏会で披露した「ダイヤモンド・パール・プラチナ」メドレーは、演奏時間20分を越える大作。都内の音大生とそのOBで結成されているだけあって、その迫力・クオリティも相当なものです。

 YouTubeで公開された動画のコメント欄には「grate!(すごい)」「emotional!(エモい)」などのコメントがズラリと並び、演奏のクオリティの高さのみならず、海外でのポケモン人気の高さを感じさせます。

 なお、ポケモン公式ホームページによると『スカーレット・バイオレット』の「メインテーマ」は、管楽器が中心の吹奏楽編成で演奏されているそうです。

 ポケモン公式YouTubeチャンネルでは、7月の時点でプロの楽団「東京吹奏楽団」によるオープニング曲の公式参考演奏・練習動画が公開され、楽譜の無料ダウンロードも可能。しかも動画の概要には曲の途中の位置を示す「練習番号」が振られ、各楽器・パートごとのレッスン動画まで完備しています。

 リピートして聴きつつ楽譜を確認しながらの練習ができるため、とある高校の吹奏楽部顧問(筆者の弟です)が「YouTubeあったら先生いらないな……俺いらんやん!」と驚くほどの親切仕様になっています。

 全国のアマチュア吹奏楽団でどしどし演奏して欲しい! という、ポケモン公式の並々ならぬ意気込みの表れではないでしょうか。

 なお楽譜をダウンロードして、前述の吹奏楽部の顧問に見せたところ、「後半の木管がちょっと難しいけど、だいたいの団体で演奏可能。使い方が特徴的な3連符やメリハリの効いたスタッカートは、演奏者にとって絶対楽しい!」「楽しくて踊りながらの指揮になるんだろうなぁ」とコメントしています。

(宮武和多哉)

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