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アニメでは再現不可能「あり!?」なマンガの表現 ギリギリすぎて「ジャンプ」で賛否両論も

マグミクス / 2022年11月6日 19時40分

アニメでは再現不可能「あり!?」なマンガの表現 ギリギリすぎて「ジャンプ」で賛否両論も

■アニメでは再現不可能! 「マンガならでは」の斬新な表現

 鳥獣戯画や北斎漫画の時代を経て、今なお国民的な娯楽のひとつであり続けるマンガ。進化の過程で、コマ割りに緩急をつける、吹き出しやフォントの種類で声色を表す……など、数々の表現方法が誕生し、定着してきました。すっかり確立されたようにも思えますが、まだまだオリジナリティあふれる演出に挑戦している作品が多々あります。この記事では、最近の人気マンガに用いられた斬新な表現を、いくつかピックアップして紹介していきます。

※本記事は、『チェンソーマン』についてアニメ未公開部分のネタバレを含みます。

●『映像研には手を出すな!』吹き出しにパース

 最初は、女子高生3人組がアニメ制作へと乗り出す青春冒険マンガ『映像研には手を出すな!』(著:大童澄瞳/小学館)。本作では、「吹き出しにパースをつける」、という独特な手法がたびたび用いられています。

 この表現がよく出てくるのは、3人が「冒険」をしている場面。背景に併せて吹き出しが斜めになっているため、画面のなかでパースを邪魔する要素がなくなり、より臨場感が高まります。

 作者・大童澄瞳先生のインタビュー記事によると、「吹き出しが大きいと空間が把握できなくなってレイアウトも崩れちゃうので、それだったらセリフにパースをつければいい」という考え方なのだそうです。

 他にも本作では、実写のようにピントを再現して描くコマがあるなど、映像を意識したような表現が多数。演出方法自体が、作品のテーマとも合致した作品となっています。

●『チェンソーマン』呪いの悪魔の攻撃

 TVアニメも絶賛放送中の『チェンソーマン』(著:藤本タツキ/集英社)。こちらも演出に定評があるマンガです。印象的なシーンのひとつが、早川アキが契約している「呪いの悪魔」の力を用いて攻撃する場面です。

 釘の形をした刀で戦うアキが「打て!」と掛け声を上げると、悪魔の手が「コマの枠外」から刀をはじくのです。コマを使ったマンガならではの表現で、この世の外から力が働いている、ということが伝わってくる演出となっています。

 他にも、窓枠がそのままコマになっていたり、飛んだ生首がコマ割りとなっていたり……と、コマで遊ぶ演出がたびたび登場します。アニメで興味を持った方は、マンガでも読んでみてはいかがでしょうか。

■少年誌で物議をかもしたギリギリ表現

『ザ・ファブル』第1巻(著:南勝久/講談社)

●『ザ・ファブル』語尾の棒線

伝説の殺し屋を描いた『ザ・ファブル』(著:南勝久/講談社)ですが、独特の雰囲気を生み出しているのが、セリフの語尾についている棒線です。

「いや しばらく仕事はとらん────」
「問題ない───18秒で済む───!」
「社長ォ── スリッパ片方トイレのです───」

 といったように、シリアスから日常的なシーンまで、あらゆる場面、あらゆるキャラの語尾に「────」がついています。他のマンガでは類を見ない表現で、読んでいると、これが絶妙にクセになってくるのです。

 この語尾ですが、かつては読者のなかで、伸ばし棒として読むのが正解なのか、それともダッシュのような扱いで間隔をとっているのか、と意見が分かれていました。そんな声が作者・南勝久先生のもとに多く寄せられたようで、単行本に下記のようなコメントが発表されています。

「これはセリフの伸ばし棒ではなく、『───』でなんとなくセリフとセリフの『間』をとっているつもりなだけなんで、あまり気にせず読んでいただけると嬉しいです───。」

 ということで、伸ばさないのが正しい読み方。しかしながら、伸ばし棒として脳内変換されることから抜け出せない読者もいる模様です。どちらにせよ、クセになる演出であることは間違いありません。

 ちなみに、「罫線」と入力して変換すると、この語尾を真似することが可能です。ファブルに近づきたい方は試してみてください。

●『ゆらぎ荘の幽霊さん』ページ透かしギミック

「週刊少年ジャンプ」の2019年48号に掲載されるや否や、大きな話題を呼んだのが『ゆらぎ荘の幽霊さん』(著:ミウラタダヒロ/集英社)に仕掛けられた、あるギミック。本作はこの号でセンターカラーだったのですが、そこには上半身裸の幽奈さんが描かれていました。少年誌のため、当然、胸の部分は白くぼかされ、細かく描かれていません。

 しかしながら、裏ページに番外編の1ページマンガが掲載されており、そこに描かれていたのが「ピンクのタピオカ」。紙面で透かして見ると……このタピオカによって表の絵に乳首が補完されるというギミックになっていたのです。

 この「透かし」を活かしたギミックは、過去に他のマンガでも行われたことがありますが……今回は少年誌でギリギリの表現を行ったことから、賛否の声が巻き起こる大きな話題となりました。

(古永家啓輔)

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