歴代『プリキュア』で「推し」は誰? 魅力や名シーンを「いい推しの日」に振り返り!
マグミクス / 2022年11月4日 6時10分
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■推しの好みが色々と別れるシリーズ『プリキュア』
本日11月4日は「いい推しの日」です。日付の「1104」で「いい(11)推し(04)」と読む語呂合わせがもとで、2019年に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。
「推し」という言葉は平成中期くらいから一般的になった言葉で、もとはアイドルグループのメンバーの中で誰を応援するのかをきっかけで使われるようになったと言われています。
それが、アイドルや芸能人だけでなくアニメキャラやスポーツ選手など、あらゆるジャンルにも取り入れられ、現在のように幅広く使われることになりました。その結果、今では「推しメン」や「推しキャラ」と誰もが使っています。
解釈は人それぞれですが、「推」という字が使われるように、「他の人に推薦できる」「他の人に知ってもらいたい」という想いが込められた言葉だと考えられませんか? そこで原点を考えて、TVアニメ作品のなかでもっとも名前が知られていて人数が多い『プリキュア』のレギュラーメンバーから筆者チョイスで5人の推しをご紹介したいと思います。
筆者が最初に推すのは、『Yes!プリキュア5』(2007年)と続編『Yes!プリキュア5GoGo!』(2008年)に登場した夢原のぞみ/キュアドリーム。それまで「ふたり」だったシリーズが初めてグループになった記念的作品のリーダーです。
リーダーと言っても、スーパー戦隊などのヒーロー作品のリーダーと違い戦闘力のような見える力よりも、精神力のような心の強さがあってグループの中心となるのが『プリキュア』の特筆するところです。
のぞみはドジで天然ボケ、勉強も運動も苦手という一見するといいところがありませんが、人を引き付ける不思議な魅力を持っており、何よりも悪いことを許さない正義感と何度でも立ち上がる強い心の持ち主でした。
声の担当は元気のある男の子役には定評がある三瓶由布子さん。それまでのキャリアから放送開始まで声の想像がつきませんでしたが、その声を聞いたらこんなにキレイなハイトーンの声が出せたのかと驚きました。
続いては『フレッシュプリキュア!』(2009年)に登場した東せつな/キュアパッション。いつのころからか「光堕ち」とファンが言うようになった、敵から仲間入りした初のプリキュアです。
当初は敵側幹部のイースとして、主人公である桃園ラブ/キュアピーチに正体を隠して近づいてきました。しかし、ラブの真っ直ぐな気持ちに触れることで徐々に心がやわらいでいき、プリキュアに転生して仲間入りを果たします。この仲間になるまでの葛藤はファンには名シーンと呼ばれていて、個人的にはプリキュアベストシーンのひとつに必ずランクインするほどの感動的シーンだと思います。
ちなみに、この敵から仲間入りするプリキュアのパターンのひとつとして、悪役時代には見せなかったやさしい表情、そして同一人物だったのかと思えるくらいのボケを見せることがありました。いわゆる「ギャップ萌え」というもので、仲間入りしてから急激にファン層を拡大させることもあります。
■感動的な「見せ場」が推しを決める要因?
作中、最後のメンバーとしてチーム入りを果たしたキュアムーンライト/月影ゆり。画像は「S.H.フィギュアーツ キュアムーンライト」(BANDAI SPIRITS)
『ハートキャッチプリキュア!』(2010年)は個人的には4人のプリキュア全員を推せるほど魅力あふれるメンバーなのですが、なかでも月影ゆり/キュアムーンライトはやはり別格です。
番組開始時点ですでにプリキュアとして活動していましたが、自身の分身とも言えるダークプリキュアに敗れて変身能力を失いました。その後、紆余曲折あって変身能力を取り戻し、最後のメンバーとしてチーム入りを果たします。
その力はチームでも別格。負けた相手であるダークプリキュアは他の3人のプリキュアと互角以上でした。そのダークプリキュア相手に、力を取り戻して以降のムーンライトは一対一で2度とも勝利を収めています。そのためオールスターズなど他のチームのプリキュアと共演する際、敵に対して圧倒的な力を見せるのが定番のネタとなりました。
しかし、その反面というのかプリキュアのなかでもっとも不幸な境遇だったと思えるのがゆりです。ほかのキャラと違って過酷な運命を送るその様は、平成ヒーローのなかでひとりだけ昭和ヒーローの宿命を背負っているようでした。
ちなみに担当声優の久川綾さんは20世紀版『美少女戦士セーラームーン』で水野亜美/セーラーマーキュリーを演じていたことから、旧セーラー戦士とレギュラープリキュアを演じた唯一の声優となっています。
前述したように心の強さをクローズアップされることの多いプリキュアですが、『Go!プリンセスプリキュア』(2015年)に登場した春野はるか/キュアフローラはメンタル面では定評のあるキャラでした。
敵であるディスダークは人を絶望させようとする集団です。そのため、あらゆる手段を使うわけですが、はるかが絶望したのは皮肉にも記憶を失った味方のカナタの思わぬ言葉からでした。これによって変身できなくなったはるかでしたが、これまでの経験から自らの力で立ち直り、ふたたびキュアフローラへと変身します。この変身シーンもシリーズベストシーンのひとつに間違いなく入ることでしょう。
推しキャラを挙げていくと、その人の趣向がわかると言いますが、筆者の場合はこういった不屈の意志で立ち上がるキャラがどうも心に残る傾向にあるようです。文章量の都合で最後になりますが、『HUGっと!プリキュア』(2018年)の野乃はな/キュアエールも、こうしたメンタルの強いキャラでした。
ただしはなの場合、他のプリキュアと比べて落ち込むことが多い傾向にあります。しかし、どんなに失敗して落ち込んでも立ち上がることで悩みを克服する強さを持っていました。まさに七転び八起きと言えるかもしれません。その点で他のプリキュアと違った面でのメンタルの強さを感じました。
筆者はどうもこういったメンタル面での成長や活躍をしたプリキュアに惹かれるようです。みなさんも自分の推しキャラを冷静に見つめることで、どこか共通点を発見できるかもしれません。
例年、この時期になると来年のプリキュアの新作が発表されます。しかも来年は20作目のメモリアルです。はたしてどんな作品になるのでしょうか? そして推しとなるプリキュアはいるのかも気になりますね。
(加々美利治)
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