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『水星の魔女』はまるで「乙女ゲー」? 御三家攻略完了で、凄絶展開が始まるか

マグミクス / 2022年11月8日 17時10分

『水星の魔女』はまるで「乙女ゲー」? 御三家攻略完了で、凄絶展開が始まるか

■『ガンダム』という呪いから解放された本作の魅力

 放送から早くも幅広い層の支持を得ている『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。人によってさまざまな角度で楽しんでいるようですが、今回はそのひとつである主人公であるスレッタ・マーキュリーを中心とした人間関係を見ていこうと思います。

『ガンダム』のTVシリーズで初めての女性主人公となるスレッタ。その特異性から放送開始前から注目されていました。特にタイトルにもなった「魔女」と、「PROLOGUE」で語られたストーリーから、当初は復讐するために学校へ潜入した暗い過去を背負ったキャラというイメージを持った人も少なくなかったようです。

 ところが1話で、そういった予想とは真逆の性格を露呈し、いい意味で予想を裏切る良キャラぶりを見せました。その太い眉からファンの間では「タヌキ」と呼ばれるようになったことも、どちらかと言えば性格が受け身で人懐っこいキャラである点が理由かもしれません。

 しかし、一見すると受け身で弱々しいキャラに見えますが、その芯は強く、これまでも数々の困難を乗り越えています。また、入学後に「やりたいことリスト」を埋めたいなど、そういった「普通の少女」というイメージがスレッタの人気の秘密かもしれません。

 転校してきた少女がだんだんと友達を作っていくというのが、現在のところ本作の流れです。この「学園もの」のスタンダードな流れに、MS(モビルスーツ)という『ガンダム』特有の要素が加わり、良い化学反応になっている点も本作の人気の秘密と言えるでしょう。

 この学園ものに使われるスパイスの一種として、「イジメ」と「恋愛」があります。このふたつもほどよく本作を魅力ある作品に仕上げていますが、そのためか何度も映像化された有名な少女マンガ『花より男子』を思い出す人もいる模様です。確かに本作を、スレッタを中心とした「ハーレムもの」、いわゆる「乙女ゲー」と考えるのは今風の作品としては分かりやすい例えかもしれません。

 実際、本作を「乙女ゲー」として見てみると、1話でミオリネ・レンブランと運命的な出会いをしたことで物語が始まり、3話ではグエル・ジェタークから求愛され、4話でチュアチュリー・パンランチから信頼を得て地球寮の仲間を得るというストーリーは、着実にゲーム攻略が成功していく流れです。

 こういったこれまでの『ガンダム』になかった序盤の展開が、多くのファンを生むきっかけとなったのかもしれません。本作ではガンダムを「呪い」と称していますが、これまでの『ガンダム』という作品パターンを廃した、いわば「呪い」から解放された作風が幅広い層に受け入れられた要因のひとつと言えるでしょう。

■スレッタに次々と攻略されていくキャラたち

最初に攻略(?)されたメインヒロイン・ミオリネ (C)創通・サンライズ・MBS

 本作を「乙女ゲー」と言いましたが、その流れで各キャラを見てみましょう。

 最初に攻略されたキャラはミオリネです。この女性同士のカップリングに「百合」という言葉を使う方が多くいます。これに関してミオリネ自身がセリフで「水星って お固いのね」「こっちじゃ全然ありよ」と同性婚を肯定しているので、この世界では当たり前のことかもしれません。

 前述の通り、問題発言の多いミオリネはファンから「名(迷)セリフ製造機」とも言われており、「ダブスタクソオヤジ!」「ロミジュリったら許さないからね!」など、Twitterで毎週のように話題にされています。

 最初はスレッタを利用しようとしていただけでしたが、話数が進むにつれて口ではキツい言葉をはきながらも信頼するようになり、最近ではある種の独占欲も見せるようになりました。本作のメインヒロイン枠と考えるべきでしょうか?

 続いてはMSで戦う「決闘」ではまったく見せ場のないグエル。1話でのミオリネに対する行為から視聴者からブーイングの多かったキャラですが、話数が進むにつれて見せるようになった意外な行動に人気が急上昇した珍しいキャラです。

 3話のラストでスレッタに求愛するという予想外の行動がファンの想像をかき立て、翌週までの間にさまざまなラブロマンスが予想されていました。結果、その求愛行動を4話で否定したものの、心はすでにスレッタに寄せており、テンプレート通りの「ツンデレ」と言われています。

 5話での敗北で寮を追い出され、学校内でキャンプしている描写があったことから、今後はスレッタのいる地球寮に転がり込むのでは? と言われているグエル。予想以上に愛されるキャラとなったグエルの株はどこまで上がるのか注目したいところです。

 一見、クールな美少年キャラだと思われていましたが、実は重い宿命を背負っていたのがエラン・ケレスでした。実は「強化人士4号」と呼ばれる存在で、本物のエランと同じ顔に整形された別人という意外な過去を持っています。

 その過去からスレッタが自分と近い存在だと思い込んでいましたが、違うと分かった途端に態度を一変しました。一部では「ヤンデレ」枠になるのでは? と思われていましたが、スレッタとの決闘で心を通わせながらも決闘に敗北したことで廃棄処分となってしまいます。はたして復帰はあるのか? それとも別人が入れ替わるのか? 今後の展開に注目です。

 この他にも年上のスレッタに「先輩」と呼ばせているチュチュ。その髪型と性格、発表された設定書では釘バットを持っていたことから、各方面で急速に注目されています。専用MSを持っていることから、決闘での活躍を期待する声もありました。

 そして、御三家最後のひとりとなるシャディク・ゼネリですが、7話以降でのスレッタとの関係がどうなるのか期待大です。スレッタを「水星ちゃん」と呼んで、興味を示しているところから決闘は避けられないでしょう。はたしてスレッタにどう攻略されるか見モノと考える人も多いことと思います。

『水星の魔女』は第1シーズンが12話。残り半分まで来たところです。おそらく御三家との決闘が終わったところで急展開、新章につながる怒涛の展開が予想されるところ。ひょっとしたら学園ものの「乙女ゲー」展開はそろそろ終了かもしれません。

(加々美利治)

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