『アニポケ』優勝まで25年、トレーナーの才能無かった？ サトシのポケモンゲット失敗集

■何度も大群に襲われる！　弱ったポケモンを逃がしまくりのサトシ

　2022年11月11日のTVアニメ『ポケットモンスター』で、サトシが「ポケモンワールドチャンピオンシップス」の決勝戦で、無敗の王者・ダンデを破って世界王者になったことが、国内外で大きな話題となりました。今や、ポケモンバトル最強のポケモントレーナーとなったサトシですが、これまで数々の失敗を繰り返しながら成長し、世界王者になるまで25年もかかりました。今回は、サトシの失敗の歴史を振り返っていきます。

●投げた石がオニスズメに当たり、ポッポゲットに失敗

　まずご紹介するのは、「無印編」第1話で、初心者でもゲットしやすいと言われているポケモン・ポッポの入手を失敗するシーンです。

　ポケモンをゲットするには、ポケモン同士を戦わせてから、相手が弱ったところで、モンスターボールを投げてゲットするのですが、ピカチュウはポッポのゲットに協力せず、木に登ってサトシを見ています。サトシは、なんとか自力で捕まえようとするも上手くいかず、ゲットに失敗するたびにピカチュウに笑われてしまいます。

　サトシは、石を投げてポッポをゲットしようとするも、その投げた石が、気性の荒いポケモン・オニスズメに当たってしまい、オニスズメがピカチュウめがけて攻撃してきます。すると、ピカチュウがオニスズメを攻撃し、見事に弱らせます。

　しかし、弱ったオニスズメが仲間を呼び、サトシとピカチュウは、オニスズメの大群から逃走します。水の中に飛び込んだり、カスミの自転車を奪ったりして逃げますが、最後は、ピカチュウの攻撃によってオニスズメを追い払います。なんとか一命をとりとめましたが、ふたりとも重傷を負う結果になりました。

　オニスズメが弱っている間に、モンスターボールを投げておけば、大群に襲われることはなかったかもしれませんが、当時のサトシは、ピカチュウの電撃が決まったことに興奮しており、モンスターボールを投げることを、すっかり忘れてしまったのです。

●モンスターボールを投げるタイミングを失って、ビードルのゲットに失敗

　続いてご紹介するのは、「無印編」第4話でビードルのゲットを失敗するシーンです。

　サトシは、ビードルを弱らせることに成功しますが、モンスターボールを投げようとしたところに、サムライしょうねんが「拙者と、ポケモンバトルをするでござる」と、刀を突きつけてサトシを脅します。その間に、弱っていたビードルに逃げられてしまいます。サムライしょうねんなんて無視すればいいのに、サトシは律儀にポケモンバトルを受け入れます。サトシとサムライしょうねんがバトルしている間に、ビードルが仲間を呼び、スピアーの大群がサトシたちを襲い、またもポケモンの大群から逃げることになります。

　ポッポのときに、モンスターボールを投げるタイミングが大事だと学んでいなかったのか、サトシは、再びモンスターボールを投げるタイミングを失って、大群に襲われるという失態を繰り返してしまいました。

■買い物中は失敗しがち!?　サトシの単独行動は失敗のサイン

サトシの肩に乗った、相棒ピカチュウ　アニメ『ポケットモンスター』　(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon

●顔面を強く挟まれ、アゴジムシのゲットに失敗

　続いてご紹介するのは、「サン＆ムーン編」の第1話で、アゴジムシのゲットを失敗するシーンです。

　サトシは、ハナコとの買い物中、アゴジムシを見つけます。サトシは、アゴジムシの見た目に「カッコいい～」と感動して近づきますが、アゴジムシは、ふたつの大きなアゴで、サトシの鼻を強く挟みます。サトシが痛がっていると、アゴジムシに逃げられてしまい、サトシはピカチュウと一緒に、ハナコをおいてけぼりにして、アゴジムシを追いかけます。結局サトシは、アゴジムシを見失ってしまい、ゲットできませんでした。

　その後、第4話でもアゴジムシに出会い、一度はモンスターボールの中におさめるも、逃げられてしまいます。サトシは、アゴジムシが土の中から出てきたところを攻撃するように、ピカチュウに指示しますが、ピカチュウがダメージを負うことになり、またもゲットに失敗してしまいます。

　これに関しては、自分の戦い方を反省するかと思いましたが、特に気にする様子を見せず、ピカチュウをポケモンセンターに送り出します。傾向と対策を練らず、気持ちの切り替えが早過ぎることも、サトシが失敗を繰り返す原因なのかもしれません。

●モンスターボールを忘れて、ノコッチのゲットに失敗

　最後にご紹介するのは、「XY編」第59話で、ノコッチのゲットを失敗するシーンです。サトシは、セレナとポケモンたちへのプレゼントを買うために、ショッピングストリートで買い物をします。サトシもセレナもポケモンたちを置いて、ふたりで完全にデート感覚になっています。

　そんななか、サトシはセレナもおいてけぼりにして、単独行動をはじめます。ショッピングストリートでプレゼントを選ぶも、結局決められず、ポケモンが食べる木の実を自分で収穫して、それをプレゼントするというアイデアを閃いたサトシは、森の中にひとりで入り、木の実を収穫します。そこにノコッチが現れ、サトシはゲットしようとしますが、モンスターボールを持ってきておらず、ゲットに失敗します。

　しかし、サトシは、「今はこんなことしてる場合じゃない！」と、木の実探しを再開します。ポケモンゲットを「こんなこと」と軽く扱うぐらい、サトシにとって、自分のポケモンたちにプレゼントを渡すことは、大事なことだったのでしょう。セレナのことも、ポケモンゲットのことも差しおいて、必死に木の実探しをするサトシ。こんなにポケモン愛が強いことも、ポケモンマスターへの道を遠ざけている理由のひとつかもしれません。

　ポケモンバトル最強のトレーナーとなったサトシですが、憧れのポケモンマスターへの道は、まだまだ遠いです。失敗を繰り返しながらも、ここまで成長してきたサトシには、この勢いで夢に向かって突き進んでもらいたいですね。

（稲福竜生）