不運? おバカ? 能力はチートなのに負けたジャンプ作品の敵キャラ5選
マグミクス / 2022年12月2日 15時10分
![不運? おバカ? 能力はチートなのに負けたジャンプ作品の敵キャラ5選](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_123732_0-small.jpg)
■ヤミーの戦闘シーン、見たかった?
バトルマンガには、絶対的な腕力やスピード、他と一線を画す特殊能力を持つキャラクターが多数登場します。そんな数々のキャラクターのなかには、「絶対強いはずなのに負けてしまった」「すごく運の悪い負け方をした」という者も少なくありません。今回は、「週刊少年ジャンプ」のマンガのなかで、そんな残念な展開を迎えたキャラクターを5人振り返ります。
●『BLEACH』ヤミ-・リヤルゴ……「0」の数字を持つ十刃最強の破面
『BLEACH』といえば、チート能力のオンパレードとなる「千年血戦篇」も捨てがたいですが、ここでは「破面(アランカル)篇」の強キャラ、ヤミー・リヤルゴを挙げたいと思います。破面の最強の10人「十刃(エスパーダ)」のなかで、一番格下の「No.10」だったヤミーですが、その後、実は事実上最強の称号である、「0」の数字を持っていることが明らかになりました。そして、ヤミーは真の姿「憤獣(イーラ)」によって、蓄積された怒りに応じた形態へと変貌します。
空を覆うほどの巨体に成長した彼ですが、その後、朽木白哉、更木剣八のふたりに負けてしまいました。しかも、その戦闘シーンはほぼ描写されていません。
そんな不遇過ぎるヤミーの戦闘には、さまざまな考察もなされています。
・戦闘の直前、よく行動を共にしていたウルキオラが負けて死んだことを知り、悲しみが怒りを上回ってしまったのではないか(実際、ヤミーらしくない切ない表情を見せるシーンがあります)。
・ヤミーになついていた従属官で子犬のクッカプーロがそばにいたため、本気を出せなかったのではないか(更木が戦闘後「…つまんねぇ戦いだったぜ」と浮かない表情で話していたのは、勝ち方が不本意だったからではないかという指摘があります)。
真相は不明ですが、こうした考察が正解だとしたら、ヤミーは本来もっと活躍できたのかもしれません。
●『ONE PIECE』ペローナ……「ホロホロの実」の能力者
『ONE PIECE』で登場する悪魔の実のなかには、「対策していなかったら一巻の終わり」レベルの特殊能力も多々存在します。そのうちのひとつが、ゴーストを生み出し、その霊体が通過した相手をネガティブ状態にしてしまう「ホロホロの実」です。
この実を食べたペローナは、「スリラーバーク編」にて、麦わらの一味をほぼ完封していました。ルフィ、ゾロ、サンジといった武闘派組が、どん底のネガティブ状態になり、何もできなかったのですから。彼女を倒したのは、「元からネガティブ」という、嘘みたいな性格で実の能力を克服したウソップでした。
ウソップさえいなかったら、ルフィたち全員をペローナだけで倒せていたかもしれません。覇気が強さを左右するようになったとはいえ、この能力はやはりかなりのチートです。ペローナは最終章で、また活躍するかもしれません。
■本体が能力に振り回される?
「BANDAI HGドラゴンボール ギニュー特戦隊セット」のグルド(BANDAI SPIRITS)
●『HUNTER×HUNTER』ヂートゥ……キメラアント師団長のスピードキング
『HUNTER×HUNTER』の「キメラ=アント編」に登場した、チーターの能力を色濃く受け継いだキメラ=アントのヂートゥ。歴戦の念能力者であるモラウとナックルでも、初見ではとらえることができないスピードを発揮しています。しかし、彼はかなり頭が悪く、その能力を生かしきれませんでした。
ヂートゥはシャウアプフの力で念能力を得ますが、戦略を考えられないため空振りの連続。そして、相手の強さにも無頓着だった彼は、最終的にゾルディック家に喧嘩を売って、シルバに瞬殺されてしまいました。詳細は不明ですが、新しく「紋露戦苦(モンローウォーク)」という能力も身につけていたようで、もし彼に念を正しく教えてくれる仲間がいたら、あと少しは活躍できたことでしょう。
とはいえ、ヂートゥは愛されキャラというポジションを確立できたので、ある意味幸せだったのかもしれません。
●『ジョジョの奇妙な冒険』ボインゴ……未来を予知するスタンド使い
『ジョジョの奇妙な冒険』第3部に登場した敵・ボインゴは、未来を予知するマンガ本型のスタンド「トト神」を扱う少年です。コミカルなマンガ本に書かれる内容は、「確実に起こる予知」である一方、「女性の首筋を蹴とばす」「ボルナレフの鼻に指をつっこむ」など、実行するのにためらうような、かなり無茶な要求をしてきます。
しかも、予知通りに動けなくても結果は変わらず、少し違う解釈のひどい結末をたどることとなってしまうのです。ボインゴは予知に振り回されながら、なんとか頑張るものの、結局その予知は自分と組んだ兄のオインゴや、ホル・ホースに災難が訪れる形で実現してしまいました。
「トト神」で描かれる予知は、ボインゴの目的や意思によって内容が決定されます。最初から善行を行うためにこの能力を使っていたら、ボインゴの結末も少しは変わったかもしれません。その後、ボインゴは改心しかけたものの、結局はイギーにボコボコにされてしまいました。
●『ドラゴンボール』グルド……ギニュー特戦隊の超能力者
『ドラゴンボール』で、ナメック星にて悟空たちと戦った、ギニュー特戦隊のひとり・グルドは、かなりのチート能力を持っていました。単純な戦闘力は隊員のなかで最低ですが、彼は念力や金縛り、はては時間停止といった破格の超能力が使えるのです。グルドはこれらの能力を駆使して、Z戦士を追いつめますが……悟飯とクリリンに金縛りを仕掛けている最中に、ベジータに首を落とされてしまいました。
グルドの特殊能力のなかでいちばん強い時間停止は、息を止めている間のみ発動できますが、彼は体力が足りず持続できませんでした。素の戦闘力、体力をもっと鍛えていれば、格上相手にも負けない強敵が誕生していたかもしれません。ただ、一部ファンの間では「時間を止めたところで、やっぱりグルドの力ではフリーザやスーパーサイヤ人の体に傷を負わせることはできないのでは」とも言われています。
今回振り返ったような不遇なキャラクターたちは、能力と結末のアンバランスさに「もったいない!」と感じる一方で、独特のかわいらしさも漂う存在です。彼らはその不遇な立場によって、読者の記憶に深く刻まれているのかもしれません。
(サトートモロー)
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