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オリジナル展開に賛否両論、原作ありアニメ3選 「気軽に闇堕ちしたい人にはおすすめ」

マグミクス / 2022年12月7日 11時50分

オリジナル展開に賛否両論、原作ありアニメ3選 「気軽に闇堕ちしたい人にはおすすめ」

■「アニオリ」の文字がトラウマ!

 原作があるアニメでも、制作陣の意向や制作スケジュールの都合によって、オリジナルな展開になることがあります。しかし原作ファンにとってオリジナル展開は、まさに諸刃の剣。原作が好きであればあるほど、「オリジナル展開」に拒否反応が起きてしまうことがあります。この記事では、オリジナル展開が賛否両論だった原作ありアニメを、3作品ご紹介します。SNSでも「気軽に闇堕ちしたい人にはおすすめ」「アレはアレで攻めてる」と議論が交わされています。

●『鋼の錬金術師(2003年版)』(2003年10月~放送)

 エドワード・エルリック(通称:エド/CV:朴ロ美※ロの字は王へんに路)と弟のアルフォンス・エルリック(通称:アル/CV:釘宮理恵)は、軍事国家・アメストリスで暮らしています。そしてふたりは、かつて亡くなった母を蘇らせようと、錬金術最大の禁忌「人体錬成」を行ってしまいます。

 その結果、エドは左足を、アルは身体全てを失うことに。エドの右腕と引き換えにアルの魂は鎧に宿りましたが、ふたりは失った身体を取り戻すため、強大な力を持つ「賢者の石」を探す旅に出ます。まずは東方辺境にある、リオールの町に向かったふたりですが――?

『鋼の錬金術師』は、同名マンガ(作:荒川弘/スクウェア・エニックス)を原作としたアニメです。平成16年度文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門・審査委員会推薦作品に選ばれるなど、数々の受賞歴を誇っています。しかし、原作マンガの完結前に放送されたこともあり、設定や結末がアニメオリジナルとなりました。

 原作と比べ、全体的にダークな雰囲気の漂う本作。一部キャラクターの性格や年齢が変更されており、オリジナルキャラも多数登場。「ホムンクルス」や「真理の扉」といった、重要な設定も変更されています。その違いに、ファンの間では「アレンジがうまい」という声もあれば、「原作から変えすぎだ」という声も。

 しかしこうした変更の多さは、原作者・荒川先生も了承済。当時すでに原作の結末は決まっており、荒川先生の方から「マンガと違う独自の結末を」との申し出があったそうです。そして監督である水島精二氏も、結末までの大まかな展開を、事前に荒川先生へ提示していたのだとか。

 なお、本作の結末は『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』へとつながっており、劇場版は興行収入12.2億円の大ヒット作品となりました。本作を見るなら、その後に劇場版もぜひご覧下さい。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」などで見ることができます。

●『ぼくらの』(2007年4月~放送)

『ぼくらの』 (C)2007 鬼頭莫宏・小学館/ゴンゾ

 とある夏休み、その自然学校には、15人の中学生が集まっていました。楽しく遊ぶその少年少女たちは海辺で洞窟を見つけ、探検とばかりに皆で奥へと向かいます。そしてそこには、複数のコンピューターが並ぶ事務所のような場所と、「ココペリ」と名乗る不思議な男性(CV:東地宏樹)がいました。

 ココペリは彼らに「巨大ロボットを操り、地球を襲う15体の敵を倒す」というゲームを持ち掛けます。ゲームに興味を持ち、参加契約を交わした彼らでしたが、急に意識が遠のき倒れてしまいます。気が付いた彼らは宿舎に帰ろうとするものの、黒く巨大なロボットが現れていることに気が付いて――?

『ぼくらの』は、同名マンガ(作:鬼頭莫宏/小学館)を原作としたアニメです。原作は、2010年に「第14回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門で、優秀賞を受賞しています。しかし、本作は原作の完結前に企画・放送されたことから、後半は監督・森田宏幸氏によるオリジナルストーリーとなりました。

 本作の基本的な設定は、子供たちが「操縦者は勝っても負けても死ぬ」という黒いロボット・ジアースに乗り、順番に地球のために戦うという、かなり悲壮なものです。その設定は変わらないものの、アニメ版後半ではキャラクターの属性や性格、戦う順番など、多くの部分が変わりました。

 操縦者に選ばれた者の体には模様が現れること、過激なエピソードが別の表現となっていることなど、細部の変更はもちろん、榊原保(CV:室園丈裕)や古茂田孝一(CV:谷口節)といったオリジナルキャラの登場も。特に政府や警察など、子供たちを守ろうとする大人たちの姿が詳しく描かれました。

 放送当時も視聴者からさまざまな意見が寄せられた結果、監督・森田氏も、放送期間中に自身のブログで原作の改変について、正直な思いを公言。さらに後日、ブログでの表現について謝罪をする事態となりました。また、「今後も大幅な改変がある」との示唆通り、以降のエピソードもオリジナル展開が続き、最終話も原作とかなり違ったものになりました。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。

●『東京喰種√A』(2015年1月~放送)

『東京喰種 トーキョーグール√A』 (C) 石田スイ/集英社・東京喰種製作委員会

 人間と同じ容姿をしていながら人間を狩り、その死肉を喰らう「喰種(グール)」。人間たちは喰種の襲撃におびえつつ、警察や、喰種せん滅を目指す機関・CGC(喰種対策局)に守られながら生きていました。

 読書が好きな大学生・金木研(かねき・けん/CV:花江夏樹)は、とある事故の結果、喰種の内臓を移植されてしまいます。「半喰種」となった金木は、居場所を求めて苦悩することに。そして、喰種集団「アオギリの樹(き)」のアジトでは各陣営の戦いが始まり、金木はそこでひとつの答えを出して――?

『東京喰種トーキョーグール√A』は、マンガ『東京喰種トーキョーグール』(著:石田スイ/集英社)を原作としたアニメの第2期です。原作は、全世界でシリーズ累計4700万部を突破している人気作品。しかし、本作では第1話からかなりのオリジナル展開となり、意味深な最終話がさらに賛否両論を巻き起こしました。

 オリジナル展開ではあるものの、原作者の石田先生がストーリー原案を手がけている本作。しかし、金木がアオギリと対立する原作とは違い、本作では金木が敵であるはずのアオギリに加入。原作のパラレルワールドともいえる展開を見せました。

 タイトルの「√A」は、「ルートアオギリ=金木がアオギリに入ったルート」という意味にも考えられます。斬新な発想ではあるものの、大事な伏線やシーンがかなりカットされていた点が、特に原作ファンの間で議論を呼んだようです。

 特に、第12話「研 」では、その独特な演出に論争が勃発。ネット上では、「最後の戦闘をなぜカットした」「説明を端折りすぎて意味不明」「石田先生のネームは面白かったのに、なぜ変えた」との声が。原作に忠実な第1期が好評だっただけに、本作のオリジナル路線は賛否が分かれたようです。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」などで見ることができます。

* * *

 視聴者にとって、「原作通りにアニメ化してほしい」という思いと、「原作を超えてくれるかもしれない」という期待が入り混じる、オリジナル展開。それでも、完全オリジナルのアニメではなく原作ありのアニメを見てしまうのは、その作品の魅力を知っているからではないでしょうか。あなたにとって、印象深いアニメオリジナル展開はありますか?

※配信状況は記事掲載時点のものです。

(新美友那)

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