『ワンピ』ルナーリア族の考察が白熱 「元・月の住人？」「サンジも末裔？」

■ルナーリア族は元は「月の住人」？ あらゆる環境に適応できるはずがなぜ滅びた？

　最終章に突入してもまだまだ謎の多い『ONE PIECE』において、ファンが解明を待ち望んでいる謎のひとつが「ルナーリア族」についてです。2022年12月現在、作中に登場しているルナーリア族は百獣海賊団の大看板・キングしかいません。しかしながら「自然界のあらゆる環境下で生存できる怪物」「歴史に消えた種族」など、分かっている限りでも気になる情報が満載です。

　1022話で、キングと対峙したマルコは「昔々…… 赤い壁のその上に…… 『発火』する種族が住んでいました……」と昔話を語りました。また、1023話ではマルコは、かつて白ひげが「現在『聖地マリージョア』がある場所には昔、『神の国』があったらしい」と、語っていたことも思い出しています。

　その他、ゾロとの戦闘中にキングが素顔を晒した際、それを見ていたキングの部下が、ルナーリア族に関して「黒い羽根」「白髪」「褐色の肌」を持ち、さらに「政府にその存在を知らせただけで1億ベリーの懸賞金がもらえる」ことも、明らかになりました。そして常に背中で噴出し続ける「炎」も、ルナーリア族の特徴であり、キングは素顔を見た部下たちを炎で始末しています。

　さらに、キングの回想で「かつて政府に捕まって耐久実験をさせられていたこと」「カイドウに助けられたキングが、カイドウが「世界を変える」のを手伝うために右腕になったこと」も明らかになりました。

　話が進むにつれて、いろんな特徴が明らかになってきたルナーリア族ですが、ネットでは「月」と関連付ける考察が出てきています。まず、ルナーリアはラテン語（ルナリア）で「月のような」という意味になり、種族名が「月」に関係がある予想可能性が高いです。「歴史の本文（ポーネグリフ）」を作ったのが「光月一族」であること、ミンク族が「月の獅子（スーロン）」に変身するなど、これまでも『ONE PIECE』では、「月」は印象的な存在として示されてきました。

　また、遡って470話の扉絵では「空島編」の敵・エネルが方舟「マクシム」で月に行き、重大な情報を目撃しています。扉絵連載「エネルのスペース大作戦Vol.35」に登場した古代都市の壁画に、翼が生えた「月の人」が描かれていたのです。その後の472話の扉絵では、「月の人」が資源不足という理由で「青色の星」に移住していたことも、壁画で明らかになりました。。「月の人」の身体的特徴は空島の住人に似ていますが、彼らはルナーリア族とは違い、白い羽を持っています。

　そのため、ネット上では「ルナーリア族は月から地球（青色の星）に来た際、空島ではなくレッドライン（「偉大なる航路」に対し直角に世界を一周している巨大な赤い土の大陸）に住むことを選んだ種族なのではないか」と、ささやかれています。なぜ「神の国」が滅びて、聖地マリージョアができたのか、おそらくずっとネット上で考察されている「空白の百年」と関係している可能性が高いでしょう。

　いろんな考察がありますが、ルナーリア族に関しては、まだまだ謎だらけなのが現状です。さらには、「脚が燃えるサンジって、ちょっとだけルナーリア族の血を引いているのでは？」という説まで出てきました。サンジは片足を軸に高速回転し、摩擦熱で蹴り技に炎をまとわせる「悪魔風脚（ディアブルジャンブ）」を駆使していましたが、2年間の修業の成果によって、予備動作なしで、両足での「悪魔風脚」の使用が可能になっています。

　いきなりサンジの脚が燃えたのを見て、戦っていた百獣海賊団のもうひとりの大看板・クイーンは「人が燃えるか！？」「『ルナーリア族』じゃあるめェし！！！」と発言しました。このことで、「そういや、たしかにいきなり燃えるのはおかしい」「燃えてるのに平気な理由も、『ルナーリア族』の末裔なら納得」「背中から炎は出なくても、サンジも隔世遺伝で足から火出す能力を持っていたってことかな」という風に、「サンジ＝ルナーリア族」説が出てきたようです。

　サンジの説も気になりますが、自然界のあらゆる環境に対応できるはずの種族が、なぜ滅んだのか、なぜ世界政府から高額の懸賞金を懸けられているのか、などまだまだ謎は尽きません。また、現状唯一のルナーリア族・キングはまだ47歳という年齢のため、彼の両親や兄弟が生存している可能性もあるでしょう。彼がカイドウと出会う前に何をしていたのか、なぜ政府に捕まって耐久実験を受けていたのか、こちらも真相の解明が待たれています。最終章で、ルナーリア族の謎が明らかになるのが待ち遠しい人も多いようです。

（マグミクス編集部）