ゲーマーたちの「エリクサー症候群」の度合いは? 意見が割れる結果に!【アンケート】
マグミクス / 2022年12月16日 20時10分
■あなたの「エリクサー症候群」度合いは、平均的? それとも……?
ゲームの世界では、貴重なアイテムほど効果が高かったり、形勢を逆転できる力を秘めていたりします。しかし、使えばなくなるので、使用をためらうこともしばしば。人によっては、文字通りの意味で「死んでも使えず」、貯め込んだままクリアすることも珍しくありません。
そんな、貴重なアイテムを使えない状態のことを「エリクサー症候群」と呼び、長く語られ続けてきました。この症状にかかってるかどうかは、人によって意見が明確に分かれ、また「使える・使えない」の線引きもそれぞれで異なっています。
ファミコン時代から長く続く「エリクサー症候群」に、令和のゲームユーザーたちはどれくらい罹患しているのか。また、進行度はどの程度なのか。その実態に迫るべく行った、5段階に分けた進行度のアンケート結果を公開します。第1位から第3位まで詳しく紹介するので、自分がどこに当てはまるのか照らし合わせつつご覧ください。
なお、5段階中もっとも低い「貴重なアイテムでも、使うことに一切躊躇せず」が、回答数も少なくて第5位。そして、2番目に低い「使うと永続的に効果が出るアイテムなら使える(ステータスの永続アップなど)」が、第4位でした。3、4、5段階目の3項目が、このアンケートで上位3枠に食い込んでいます。
●第3位「どんなに強い敵やラスボスでも、貴重なアイテムは絶対使えない」:5票
症状としては最も根深い「絶対に使用しない」という声は、今回のアンケートで第3位に着地。「エリクサー症候群」の代表的な例と言えますが、それはあくまで例であり、傾向という意味では最多数ではなかった模様です。
とはいえ、これだけ強固な姿勢が第3位に食い込むこと自体が、「エリクサー症候群」の侮れなさを物語っているとも言えます。ゲームをクリアし、もう遊ばなくなった場合、貴重なアイテムがあってもなくても、状況的になんら変わりはないはず。それが分かっていてもなお、使えない人がいるのです。
ちなみに筆者も「エリクサー症候群」の自覚があるので、使えない気持ちはよく分かります。もう遊ばなくなっても、もう一度ゲームを立ち上げた時、メニュー画面のなかにそのアイテムがあるかどうか。その有無の差が、とても重要だったりします。
【回答者コメント】
・(自身のエリクサー症候群について)あまり感じず。
・重症なエリクサー症候群を長年患っています…!
・これが自分のこだわりだと思う。ある種の強迫観念に近いかもしれない。
■「エリクサー症候群」、最多の傾向は果たして……!?
『ファイナルファンタジー』シリーズには、実際に「エリクサー」というアイテムが登場。ここから「エリクサー症候群」が生まれたという説も
●第2位「ラスボスや最強のボス限定ならば使える」:7票
段階としては4番目に該当する「ラスボスや最強のボスなら」の声が、第2位となりました。ラスボスは、シナリオの最後に待ち受ける存在。物語の黒幕だったり、世界を破滅させる原因だったりしますが、その存在を打倒するのが主人公たちの目的なので、全力を投じるに値する相手です。
またゲームによっては、本編のラスボス以上の強さを誇る「裏ボス」的な敵がいる場合もあります。ちょっとしたオマケ程度のものから、がっつり育成しないと勝てないエンドコンテンツまで千差万別ですが、概ね手ごわい相手。総力戦になるケースがほとんどです。
ラスボスと裏ボスは異なる存在ですが、「この敵を倒したら一区切り」という共通点を持ちます。前者なら、本編のクリアとほぼ同じ意味。また後者もこれ以上の敵がおらず、このいずれかでゲームを終える場合がほとんどです(未クリアで諦める場合もありますが)。
プレイヤーが「これが最後のバトル」と決めたら、その先を気にする必要はなく、どんなアイテムも残しておく必要性がありません。この条件なら問題なく使える、という心境も十分理解できます。
【回答者コメント】
・(エリクサー症候群にかかっていない)仲間がいるでしょう。
・ゲームが終わった時点で余ってるのを見ると、愚かとしか言いようがない。
・2周目以降は症状が緩和されることが近頃わかりました。
●第1位「かなりの強敵相手だったり、ストックに余裕があれば使える」:9票
今回の段階別ではちょうど真ん中にあたる、「強敵や数に余裕があれば使える」との声が最多となり、堂々の第1位に輝きました。「もったないから使うのをためらう」と、「ここぞという場面なら迷わない」の両方を取り入れた柔軟な考えが、一番汎用的だったようです。
貴重なアイテムと一口に言ってもさまざまですが、例えば症状の名称にもなっている「エリクサー」は、魔法を使う際に消費する「MP」を回復する効果が得られる場合が多め。魔法は、攻撃・回復・補助と幅広く活躍できる要素なので、その分MPという足枷を作り、発動回数に制限がかかっています。
冒険してる最中は、MPの残量を目安に帰るタイミングを決める場合もあるほど、重要度が非常に高いステータス。万が一、回復魔法を使うキャラクターのMPが尽きたら、パーティの全滅もあり得るほどの緊急事態です。また、手ごわいボスと戦っている最中にMPが尽きると、絶望という言葉が頭をよぎります。
これだけ大事なMPを回復できる「エリクサー」は、パーティの生命線そのもの。だからこそ大事にとっておき、いざという時を見極めてしっかりと使いたいもの。この項目に票を投じた方々は、そのバランス感覚に優れているのかもしれません。
【回答者コメント】
・つい勿体ないと思ってしまいます…貯め込みがち。
・とても気持ちが分かる。そのゲームにハマっていればいるほど、また、終わりがなければ無いほど使うのはためらわれる。最近は、仕事や家庭の関係で、「いつ辞めるか分からない」「アイテムが無くなったならそこが辞め時か!?」と思うようになったので、ボス戦などでは比較的ためらわずに使えるようになった。
・貴重なものほど勿体無いと感じてしまう。性分ではあるが、使わないでプレイするのも含めて楽しんでいるからしょうがないと思う。
* * *
アイテムの使用・不使用も含め、それが各個人のゲームスタイル。どの段階であろうと、何ら問題はありません。大事なのは、自分にとって一番心地よいスタンスでプレイすること。貴重なアイテムを使い切って勝つもよし。残せたアイテムの数を眺めて満足するも、またよしです。
そして、自分と同程度の「エリクサー症候群」の人がいたら、互いのプレイを振り返って盛り上がるのも一興でしょう。自分の「エリクサー症候群」がどの程度なのか、これを機に振り返ってみてください。
(臥待)
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