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2022年ゲーム業界、クリスマス商戦の転売問題 対策は小売店の「客の見極め」頼み

マグミクス / 2022年12月21日 19時50分

2022年ゲーム業界、クリスマス商戦の転売問題 対策は小売店の「客の見極め」頼み

■クリスマス商戦に向けられる目線は、「子供の玩具」へのソレではない

 ゲーム業界の年末クリスマス商戦に目を向けているのは、子供にプレゼントを約束した親たちだけではありません。PlayStation 5にNintendo Switchプロコン、amiibo、詐欺事件にまで発展するポケモンカード……。いわゆる「転売ヤー」も、ゲーム及び関連グッズに目を光らせています。

 スマホひとつで誰でも簡単に転売ヤーになれてしまう時代。「少し高くても買う」ニーズがある以上、転売市場は拡大の一途を辿っています。罰する法律が求められれつつも、転売行為の予防は、消費者の良心と小売店の対策に委ねられているのが現状です。2022年に施策された、店舗独自の対応をケースごと振り返ります。

●「パッケージを切る」商品自体に転売価値を落とす細工をする

 愛知県名古屋市のエンターテイメントショップ「新星堂」の「mozo ワンダーシティ店」ではトレディーングカード購入者に「その場でパッケージに切れ込みを入れさせる」施策を取り入れました。転売品としての価値を落とすためです。

 店舗公式のTwitterアカウントでは、商品自体に切れ込みを入れることに店側も葛藤を抱えていた旨をつづり、「本当に欲しい方」に届けるためであると、店の姿勢を明かしました。

●「本当にあなたが欲しいもの?」購入する客を見極める

『スプラトゥーン3』対応amiibo販売時はプレイ履歴を確認、ガンプラ購入希望者にモビルスーツの名前を問いかける、など……。購入者が「本当に商品そのものが欲しい客か」と「転売目的の客か」の見きわめ方法には、商品知識を問う施策も多く試されています。

 幅広いジャンルの商品販売時に「知識を問う」対策が置かれている背景には、それだけ換金目的での購入希望者が多いことも意味しているでしょう。例えば「子供(家族)に頼まれて」買いに来た人にとっては厳しい対応です。

●ゲームパブリッシャーにとっても「敵」

 整理券の配布に抽選、1人複数点購入を禁ずるルールをかいくぐる、「なりすまし購入」の転売ヤーを監視カメラで追いかける……。年末は小売店の苦労も計り知れません。

 コンテンツを作成するパブリッシャーにとっても、1円も入らない転売行為は、善悪の感情論を除いても「敵」であることに変わりないでしょう。無論、転売行為を許すことはできません。

 しかし、転売をサイドビジネスや財テクととらえているのは、皮肉にも子供にプレゼントを用意する親世代のなかにもいます。「転売」がここまで表沙汰になるまでは、クリスマスプレゼントとしてのゲーム機器やソフトの購入はおもちゃ屋さんなどの小規模な小売店や、百貨店や電機店などに限られました。しかし今はそれだけに限らず、前述のように「多少高くても確実に」という理由で「転売ヤー」からの購入を考えている人もいるために、成り立ってしまっている市場でもあるのです。

 哀しいことに、ひと昔前と違って「ゲーム業界 年末クリスマス商戦」の見方が家庭ごとに異なっているのは明らかなのです。

(ツナカン)

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