『ドラクエ』クセがすごい、歴代ボスの面々 「パルプンテで逃げる」「存在感薄い」
マグミクス / 2022年12月28日 18時10分
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■ラスボスの進化は、バトルの進化。「いてつくはどう」はいつからだっけ?
2022年12月9日(金)発売、Nintendo Switch用ソフト『ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤』(以下、トレジャーズ)は『ドラクエ』の人気スピンオフタイトル、「モンスターズ」シリーズの最新作です。
「モンスターズ」は、『ポケモン』ブームの渦中、1998年に発売されたゲームボーイ用ソフト『テリーのワンダーランド』を元祖とするシリーズです。最新作『トレジャーズ』まで受け継がれる魅力は、本家ナンバリングタイトルの花形「ラスボス」たちと旅を共にできるところにもあります。
歴代のプレイヤーを苦しめつつも、愛され続ける魔王や邪悪な神たちを、「ひとクセ」と共に振り返ります。
●今思えば「まさかの」タイマンだった、『初代』の「りゅうおう(竜王)」
今では当たり前となっているパーティシステムがまだ実装されていない、『初代』こと『ドラゴンクエスト』は勇者ひとりの冒険劇。もちろん、ラスボス「りゅうおう(竜王)」ともタイマン勝負です。
マホトーンやベギラマで攻撃してくる前半戦、ドラゴンの姿に変化する後半戦。 いずれも生半可な攻撃は通りません。 打破するためには純粋なレベル上げや「ロトのつるぎ」を装備する必要がありました。まれにラリホーで眠ることはファンのみぞ知る豆知識でしょう。
●『II』無慈悲すぎるシドーは、パルプンテでごくまれに逃げ出す!?
邪教の大神官、ハーゴンの信仰する「まがまがしい神」シドーの脅威は回復魔法「ベホマ」を唱える点にあります。全回復を繰り返され、なす術ない無慈悲な戦闘に苦渋をなめさせられたプレイヤーも少なくありません。
何が起こるか分からないギャンブル性の高い呪文、「パルプンテ」の出目によっては「一度逃げ出したあと、すぐ戦闘に戻る」という貴重な演出を見ることができます。
●「いてつくはどう」が以降の恒例になった『III』ゾーマが「最強」の声も
「ラスボスの難易度」で必ず話題にのぼるゾーマは『III』のラスボス。いわゆる「バフ/デバフ」を解除する強力な呪文「いてつくはどう」はゾーマから使われ始めました。歴代のラスボスのなかで最強との呼び声も少なくありません。
●まさかの第7形態まである…『IV』デスピサロへの関心はドラマ性に
バトル中、エスタークとは似て非なる姿から6回の形態変化を遂げるデスピサロへの関心は、戦いよりも、彼のバックグラウンドストーリーに集まります。彼が異形に姿を変えてしまった理由は、人間と似た姿だった頃の恋人・ロザリーを策略で殺されたせいでした。この哀しいエピソードゆえに、ファン人気も強い魔王と言えるでしょう。
■『V』 と『VI』ラスボスの「影が薄い」理由って?
『ドラクエ XI』のカミュとマヤが主人公、モンスターズ歴代主人公はみんな美形?『ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤 』(スクウェア・エニックス)
●シナリオ上どうしても部下のが目立つ…『V』のミルドラース
ゲーム筐体はファミコンからスーパーファミコンに。ビアンカorフローラ論争でおなじみの『V』のラスボスは、魔界の王ミルドラースです。
なのですが……シリーズでも特段トラウマイベントが多い『V』では、残忍な手口で主人公の親を手にかけた、部下である「ゲマ」ばかりが目立ちます。皮肉なことに、ミルドラースは「認知度が低いラスボス」として有名です。
その存在感のなさは、『V』をベースとした映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』である意味「登場できなかった」ことが拍車をかけたと言えるでしょう。
●『VI』はデスタムーアも強いはずだが…ダークドレアムの方がもっと強い
クリア後のシナリオで、「宇宙空間で画面を割って形態変化をする」演出が今も語り草にされるデスタムーアとの戦闘シーンは何度見ても見応えがあります。しかし、闘っているのは、なんと主人公一行ではありません。「生きとし生けるものの王」デスタムーアを一方的に蹂躙するのは「破壊と殺戮の神」ダークドレアムなのです。
PlayStation用ソフトとして『VII』が発売されたのは2000年。1998年に発売された『テリーのワンダーランド』の世界線では、最後に紹介したダークドレアムが最強のモンスターとされています。
1体しか手に入らない「わたぼう」を配合に出すか出さないか……当時のモンスターマスターに決断を迫るキャラクターとして記憶されている方も少なくありません。そこからナンバリングタイトルをさかのぼっていったファンも多くいます。
最近の『ドラクエ』が分からない方も、独立したスピンオフタイトルから過去作を振り返ることはできるのではないでしょうか。本編シリーズから随分と離れてしまっていても、「最近のラスボスだけ気になる」かつてのファンも決して少なくないと、考えます。
(ツナカン)
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