「100時間もこのゲームをプレイしているだと…」唐突に訪れる「賢者タイム」あるある4つ
マグミクス / 2023年1月3日 19時50分
■誰もが経験する? ゲーム中の「賢者タイム」
好きなゲームを隅々まで遊びつくしたいと思うのは当たり前のことですが、唐突に「作業ゲー化している」「何百時間もプレイしている」などと気付いてしまい、現実に戻され熱中からの落差で落ち込んでしまうことがあります。今回は「それはあなただけではないよ!」とエールを送るべく、ゲームにおける「あるある賢者タイム」を紹介します。
●レベリングやお金稼ぎで我に返る賢者タイム
みなさんもゲームにおける賢者タイムの原体験は、RPGなどのレベリングやお金稼ぎだと思います。ときに戦闘が非常にしんどく、ゲームへの熱意が一瞬、飛んでしまいます。
なかでも筆者が記憶するしんどい戦闘といえば『ファイナルファンタジーVIII』の敵からドローする魔法稼ぎ。ドロー(吸い取りのようなシステム)して、自分の魔法として使ったり、ステータスにジャンクションして強化したりします。
ひとつの魔法につき100ドローでき、希少な魔法だとパーティー6人分欲しくなるので相当な時間を費やします。なかでも最高位の魔法アルテマやメテオなどがドローできる最強裏ボスのオメガウェポンとの戦闘は、逃げることも可能なのでちまちま吸い取っては逃亡の繰り返し。しかも戦闘に入るのにはフラグを立てなくてはならず、極論これらの魔法がなくてもクリアはできるので、いつしか「この時間は必要なのか?」と我に返り賢者タイムが訪れました。
●トータルプレイ時間が24時間を超えると訪れる「もうやめよう感」
現在のRPGのようなやりこみ要素が多い作品や『Apex』のようなオンラインで対人戦ができる作品は、いくらでもプレイ時間を消費できます。数百時間、なかには1000時間を超えるプレイヤーも少なくありません。
しかしその昔、「ゲームは1日1時間」世代は、ゲーム進行がスムーズだろうが、もたつこうがおおよそ24時間を超えると「このゲームに人生の丸1日を費やしてしまった……」と唐突に冷静になり賢者タイムがやってきます。
「もうやめよう」という思いが一瞬よぎりますが、それほど熱中しているわけですから、後悔なんてものはすぐに忘れてしまいます。100時間、200時間と平気でプレイ時間を伸ばしていきますし、新たなゲームでも同等の時間を注ぎます。
●レースゲーム中、体を傾けている自分が鏡に写り賢者へ…
初心者ゲームプレイヤーが「ゲームをしているとコントローラーを進みたい方向に動かしてしまう」という使い古された「あるある」がありますが、実は自分もやっていたということに気付いた時は、賢者タイムに入ってしまいます。
たとえばレースゲームでカーブを曲がる際、さも体重移動でもしているようにゆら~。『バイオハザード』のようなホラーゲームで曲がり角を曲がる際、身構えるようにコントローラーもっていることも。普段は気付かずプレイしていますが、ふいに鏡が目に入ってしまったり、画面が黒味になった時に自身が写ってしまったりした際に「わっ……恥ずい……」と、唐突に現実に戻されます。
■「リセマラ」で虚無感からの賢者タイム
『パワフルプロ野球2022』の「栄冠ナイン」では、新入生に転生OBがいなければリセマラ対象 Playstation 4版 『eBASEBALLパワフルプロ野球2022』(コナミデジタルエンタテインメント)
●最強キャラメイクのための「リセマラ」で虚無感
大人になった今でもスマホのゲームなどでやってしまう「リセマラ」。ランダムで初期配布されるキャラが気に入らなければ、アンストールしてまたインストールし直しゲーム再開……。これを繰り返していると「ゲームが始まってもいないのに、なんでリセマラに熱くなっているんだ?」と唐突の虚無感がやってきます。賢者タイムに浸り、まあいいかとお気に入りキャラが出なくてもゲームを開始してしまいます。大人であれば……。
自分にとってのリセマラの起源はなんだろうと、振り返ると『パワプロ』こと『パワフルプロ野球』ではないかと思います。
「サクセス」や「栄冠ナイン」など、選手育成が楽しい「パワプロ」シリーズ。一度これらのモードをスタートすると、育て切るまでに時間を要するので、選手やチームの初期能力は大事です。これが気に入らなければリセマラという魔境に突入し人材を厳選していきます。
筆者が最もリセマラをしたのはそんな言葉がまだなかった(と思われる)無印プレステの『実況パワフルプロ野球’98』ごろ。高校球児を育成する「サクセス」モードがあり、スタート時に「センス○」という育てやすい特殊能力をもっていない場合は問答無用でリセマラ開始。なかなか登場しない「センス○」ですが、引き当てたとしても終わりではありません。
順調に育てていき、終盤で登場する能力を爆上げしてくれるダイジョーブ博士の存在もキモです。彼の手術が成功すればパワーやミートなど複数のステータスを最上位の「S」に育て上げることも可能で、最強キャラメイクには必要な条件でした。逆に失敗すれば大幅ダウンのギャンブルで、ここまで如何に育成が順調でも、手術に失敗すれば即リセット。またイチからやり直しました。
このリセマラから育成を何度も続けていると、考えるよりも自動で手が動き出す作業ゲーのようになり、ご飯も食べず、気付いたら夜中になっていたなんてことがよくある中毒性のあるゲームでした。ただそうやって、強い選手を何人も育成していくと、自然とコツもつかみ全てのステータスが最上位に近い選手がボコボコ誕生していき、はたと気づきます、「個性のない選手たちを育ててしまった……」と。この虚無感は費やした時間に比例し膨れ上がり賢者タイムを長引かせますが、なぜか止めない魔力があるのが『パワプロ』でした。
(南城与右衛門)
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