『ワンピ』ルフィは一度死んだ？ 「カイドウ戦で殺された」説が意外と納得できるワケ

■奇跡の復活には、「裏」がある？　かもしれない

　物語が「最終章」を迎えている『ONE PIECE』は、毎週さまざまな話題を呼んでいます。そんななか、まだ記憶に新しい「ワノ国編」の手に汗握るカイドウ戦の裏で、「すでにルフィは死んでるのでは？」という、ちょっと怖い噂がネット上でささやかれていました。あくまで一部で盛り上がっている考察ですが、ありえないとも言い切れない「ルフィ死亡説」を紹介します。

※この記事では『ONE PIECE』の単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。

　元四皇・カイドウと激戦を繰り広げた「ワノ国編」では、戦いが終了すると勝敗が「アナウンス」される演出があります。戦いも佳境を迎え、カイドウの技「咆雷八卦（ほうらいはっけ）」が決まって、ルフィが瀕死状態で沈む描写の後、入ったナレーションは「勝者カイドウ」でした。

　通常決着がつくまで「勝敗アナウンス」はされませんが、後の復活があるにもかかわらず、ここで一度勝敗が宣言されていたことを疑問視する声もあるようです。その前にもルフィはカイドウに3回敗北していましたが、アナウンスは出ませんでした。これは、「ルフィが勝ちようがない状態＝死」を現した演出だったのではないか、との意見もあります。

　また、倒れるルフィの背景についた効果音は「しー…ん」になっており、これは過去にローの恩人であるドンキホーテ・ロシナンテ（コラソン）が、死亡した（と思われる）場面にも使われた表現です。ネット上では「『ONE PIECE』で死人が出たときの効果音」「コラさん（コラソン）が死んだときの表現と同じ」など、「過去の例になぞらえて死を意味しているのでは？」という考察もありました。

　また、歴戦の猛者・カイドウがはっきりと「麦わらのルフィは死んだ」と宣言し、鬼ヶ島の墜落を食い止めていたモモの助も決着後に「ルフィの『声』が……聞こえぬぞ……！？」と言っています。このセリフに関しても、「『死』に大きな興味を持つ強者・カイドウが、相手の死を見間違えるとは思えん」「周りの反応も『ルフィ死亡』を強調している」と、説を裏付ける要素となっているようです。

　さらに、敗北後のルフィが「太陽の神ニカ」の姿で復活を遂げた際に、ルフィを見たカイドウがこぼした「お前は…… 誰だ」というセリフも、ルフィの決定的な「変貌」を示唆させる表現と見られています。復活したルフィの心音は「ドンドットット♪」と描写され、その後の戦い方もそれまでのルフィにはなかったものばかりでした。

　その他、復活の兆しを見せたルフィの口元が笑顔を作ったときに、当てられた擬音も「ニコッ」ではなく「にかっ！」です。これらの要素を踏まえ、ネット上では「ルフィが死んで『ニカ（ジョイボーイ）』が乗り移ったのでは？」「『ゾオン系の実は意思が宿る』らしいから、銃が『イヌイヌの実』を食べてできたラッスーみたいに、『物質』としてのルフィの死体に『ニカの魂』が宿っているのかも」などの声も上がっていました。

　カイドウの「死は人の完成だ」という意味深なセリフもあり、現在パートではめったに人が死なないマンガとして有名な『ONE PIECE』において、「死」が何らかの鍵を握っている可能性を感じさせます。もしかすると、カイドウ戦後のルフィの正体について、最終章でまさかの事実が明らかになるかもしれません。

（マグミクス編集部）