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『ドラクエ』「やくそう」は食べる? 塗る? 説明書読み比べてわかった、意外な真実

マグミクス / 2023年1月12日 6時10分

『ドラクエ』「やくそう」は食べる? 塗る? 説明書読み比べてわかった、意外な真実

■シリーズごとにこんなに違う? 「やくそう」の説明

 果たして「やくそう」は食べているのでしょうか? それとも患部に貼り付けているのでしょうか?

『ドラゴンクエスト』シリーズを始めとするRPGのアイテムは、「効果」はわかっていても、その「効果」を得るための動作が省略されているものが少なくありません。その最たる例が「やくそう」です。

『ドラクエ』では、HPを30から40程度回復する最もポピュラーなアイテムです。ではその「やくそう」をどのようにして使っているかどうかは長年ファンの間でも議論され続けてきました。基本的には「やくそうをつかった」という曖昧な説明しかなされないため、「食べて回復」「貼って回復」「煎じて飲んで回復」さらには「炙って吸引」なんて珍説まで飛び出す始末です。

「やくそう」のイラストも、何やら葉っぱの上に「薬的な何か」が載せられているものが多く、今あげた全ての「使用方」が想定できるのがまたファンの想像を膨らませるのです。

 ……とはいえ、使用方の描写がないといえば、違います。ナンバリングごとの説明書を見ていきましょう。

 例えば初代『ドラゴンクエスト』の説明書には「マンドラゴラの根とヨモギの葉をすりつぶして調合した傷ぐすりです」との記載が。意外にも「やくそう」が何から作られているのかが最初にあかされていました。竜王を前にヨモギで回復していたのです。

 さて注目すべきは「傷ぐすり」の文言。素人的には傷薬=傷口に「貼る」「塗る」などの外用薬的なものを想定しまいますが、これはどうやら早計だったようです。

■急に『VIII』でワイルドに? ビジュアルと説明に変化が

 というのも『ドラクエII』の説明書には「古くから伝わる傷薬です。この薬をのむと、その人の生命値(HP)が、回復します」とはっきり経口摂取のものであると明記されているでのです。

 なお『II』の説明書に添えられた「やくそう」のイラストは完全に粉薬のようなビジュアルであり『III』でもそれは同じ。

 ところが『IV』で変化が見られます。説明書に添えられたイラストはおなじみの「葉っぱ」+「薬的なもの」。説明文には「これを煎じて飲むと、少しHPが回復します」とあり、「煎じる」という工程を挟んでいることが明かされます。

 ちなみに『IV』に登場したトルネコを主人公にしたスピンオフ作品『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』でも「薬草を薬にして飲んだ」という説明がなされます。

 続く『V』の説明書でもイラストは「葉っぱ」+「薬的なもの」ですが、説明文は「HPが回復する薬草です」と急に省略が始まります。続く『VI』では「HPを回復します」ともう「みなさんご存知の」状態に突入し、『VII』もほぼ同様です。

『VIII』で再び変化が。「やくそう」のイラストは「葉っぱ」+「薬的なもの」ではなく「袋に入った草」に。これは今日の『ドラゴンクエストウォーク』などのスマホゲームにも引き継がれています。説明文も「傷をいやす効果のある、薬用の野草」と「野草」であるという情報が付与されます。「野草」とは自然に生えている草です。なぜか急にサバイバル感が増します。

 続く『IX』でもイラストは「袋に入った草」。説明は「傷を治し、HPを少し回復します」と再び簡素なものに。『X』はシリーズ初のオンラインに。『XI』は説明書こそ付属していますがとうとう「やくそう」の記載もなくなってしまいました……寂しい限りです。

 なお『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(監修:堀井雄二、原作:三条陸、作画:稲田浩司)では「やくそう」をポップがむしゃむしゃと生で食べるシーンも登場します。

 ここまで『ドラクエ』の「やくそう」の使い方を説明書ベースからみてきました。基本的に「経口摂取」の向きが強いようです。とはいえ現実の「薬草」がそうであるように、「煎じて飲む」「食べる」「患部に貼る」などある程度多岐にわたっていると考えてもいいでしょう。

「やくそうをつかった」というシンプルな文言は全てを内包していたのです。

(片野)

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