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『ガンダム』もしシャアが「独断専行」でサイド7を調査していなかったら…ジオン軍は勝っていた?

マグミクス / 2023年1月17日 6時10分

『ガンダム』もしシャアが「独断専行」でサイド7を調査していなかったら…ジオン軍は勝っていた?

■アムロもセイラも出番なし?

 アニメ『機動戦士ガンダム』のライバルキャラクターであるシャア・アズナブル少佐が第1話で遂行しようとしていた任務は「地球連邦軍の反撃計画V作戦に関わると思われる、新型戦艦(ガンダム第1話・第2話ではホワイトベースについて、連邦側もジオン側も新鋭戦艦と表現していますので、そのように表記します)を発見したので、追尾する」というものです。

 第2話でシャアは上官であるドズル中将から「ゆうべはな、貴様の作戦終了を祝うつもりでおった。貴様がもたもたしてくれたおかげで晩餐の支度はすべて無駄になったんだ」と叱責されています。つまり、シャアのホワイトベース発見は「作戦終了後で、かつ直近」に起こったことであり、独断専行でホワイトベースを追っていたということです。

 こうした命令を受けずに行動する指揮官を見て、シャアの配下であるジーンは「命令違反でも手柄を立てればいい」という発想をしたのでしょうから、ガンダムの奥深さがいきなり描かれているエピソードでもあると筆者には思えます。

 話を戻します。つまり、シャアがホワイトベースを発見したのは、諜報機関などからの情報ではなく「偶然」ということです。レーダーを大幅に弱体化するミノフスキー粒子がある世界で、ホワイトベースを発見したのですから、かなり近くを「たまたま通った」ということなのでしょう。

 もし、シャアがホワイトベースを見逃していたら、何が起こったのでしょうか。ホワイトベースが地球連邦軍本部ジャブローから、サイド7に向かったのは宇宙世紀0079年9月15日。ガンダムとザクが戦闘したのが9月18日です。ホワイトべースがサイド7に到着直後という描写はないので、地球とサイド7は2日間程度で移動できるのでしょう。

 サイド7は地球連邦軍の宇宙要塞ルナツーの近くにあり、通常であればジオン軍の勢力圏ではありません。シャアは第3話でルナツーの近くにいた補給艦パプアから補給を受けていますから、ルナツーへの威力偵察任務で、連邦軍偵察艦隊と交戦して物資を消耗した後で、ホワイトベースを発見したのかもしれません。

 この仮定では、シャアが別の作戦などでサイド7の近くにいなかったことになりますから、その作戦を支援する位置にいた補給艦パプアもいなかったことにします。

 この場合、ホワイトベースのクルーはサイド7攻撃で戦死しません。ジオン軍の攻撃も起こらないので、避難民をホワイトベースに乗せることも起こりません。

 ですから、アムロ、セイラ、カイ、ハヤト、フラウといった民間人レギュラー級メンバーは誰ひとり、ホワイトベースに乗り込まないでしょう。

 パオロ艦長が経験を積んだクルーを指揮し、サイド7で生産している試作型モビルスーツを受領して、ガンダム2~3機、ガンキャノン2~6機、ガンタンク2~8機が搭載されたと考えられます。

 ホワイトベースのモビルスーツ搭載能力は諸説ありますが、6~15機とされていますので、最大を取り、15機搭載と仮定すればガンダム3機、ガンキャノン6機、ガンタンク6機を搭載したでしょう。搭載スペースが足りない気もしますが、後部ハッチのガンペリーに2機搭載できることを考えるなら、なんとか収まるのかもしれません。

 サイド7のモビルスーツは組み上げられていませんので、搭載に2日くらいかかったとして、途中で妨害を受けないので、ジャブローに戻るのは9月22日。劇中でホワイトベースがジャブローに到着するのは11月27日なので、2か月も早まることになります。

 連邦軍のモビルスーツ開発ペースは、試作機の受領や、開発者であるテム・レイが無事にジャブローに到着することで、劇中よりも早まると思われます。

 シャアがホワイトベースを発見しなかった場合、連邦軍とジオン軍のモビルスーツ戦闘はいつごろに発生したでしょうか。

 アニメ『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』で地球連邦軍のシロー・アマダが、ボールでアイナ・サハリンのザクと交戦し、第08MS小隊の隊長となったのが0079年10月6日です。

 シローの部下となるテリーらは、シローの着任以前から陸戦型ジムを運用していたので「初めてのモビルスーツ戦闘」は、10月初旬に発生したことになります(アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、宇宙世紀0078年にザクI、ブグとガンキャノン最初期型との戦闘が描かれていますが、これはパラレルワールドです)。

 10月6日までに連邦軍が得られるモビルスーツ戦闘の経験値としては「シャアがホワイトベース地球降下までに行った戦闘」「ガルマが北米ジオン軍を率いて行った、ホワイトベースへの攻撃」だけなので、連邦軍の得られる戦闘機会はあまり増えません。

『08小隊』は地上戦なので、宇宙戦闘の経験値は得られないですが、10月10日にジオン軍は宇宙要塞ルナツーへの強襲作戦を実施してします。9月下旬にサイド7からルナツーにモビルスーツが輸送されていたら、そこで「初めてのモビルスーツ宇宙戦闘」が発生した可能性が高いです。

 こうした流れを考えると、地球連邦軍のモビルスーツは「対ジオン軍のモビルスーツ戦闘経験」を劇中より欠いた状態での実用化となるでしょう。特にシャアのような強敵との戦闘データがありません。ガンダムの元々のテストパイロットは恐らくオールドタイプで、アムロほどの戦闘データを教育型コンピューターに学習させることも不可能でしょう。

 つまり、連邦軍モビルスーツの開発自体は早まるものの、戦闘力自体は劇中よりも下回るモビルスーツになるものと思われます。

 特に、ニュータイプの存在を連邦軍側が認知するきっかけを得られないことは、1年戦争後期で大きく変わって来ると考えられます。エルメスやブラウ・ブロ、ジオングのサイコミュ兵器に対して、地球連邦軍はなすすべなく撃破されていました。

 ニュータイプとしてのアムロの覚醒があったから、こうした強敵に対抗できたわけです。それでもガンダムの性能が不足していたから、マグネットコーティングやアレックスの開発が行われたわけですが、そうした積み重ねが全くないので、星一号作戦で地球連邦軍は大被害を受けていたかもしれません。

(安藤昌季)

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