ロジャー爆笑の「ワンピースの正体」は？ ついに「宇宙船地球号」説が登場

■「ひとつなぎ」の大秘宝の正体はズバリ「地球」！？

　4半世紀以上連載されている大ヒットマンガ『ONE PIECE』には、未だに作中で解明されていない謎が数多くあります。なかでも最大の謎といえば、物語の根幹でもある「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」の正体でしょう。この宝の正体について、最近は「地球そのもの」「地球という巨大な宇宙船」ではないかという説がネット上で浮上していました。

※今回の記事は『ONE PIECE』の単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。ご了承の上お読みください。

　そもそも「ひとつなぎの大秘宝」とは、伝説の海賊王ゴール・D・ロジャーが処刑される前に存在を明かしたものであり、「偉大なる航路（グランドライン）」の最後の島「ラフテル」にあるとされています。ロジャーは「この世の全てをそこに置いてきた」という言葉を遺しており、「ワンピース」を手にして海賊王になることこそ、主人公モンキー・D・ルフィの冒険の目的です。

　そして「ワノ国編」の途中の過去回想で、かつて、ロジャーたちが最後の島を訪れた際、彼らはそこで「莫大な宝」を見て、「涙が出る程笑った」ことが明らかになっています。そして、ロジャーは最後の島を「笑い話＝ラフテル（Laugh Tale）」と名付けました。

　ロジャーたちがどんな宝を見て爆笑したのかは、正確には不明です。ロジャーは笑いながら、かつて「空白の100年」に実在したという人物、「ジョイボーイ」の名前を出し、「同じ時代に生まれたかった」「とんでもねえ宝を残しやがって…！」とも言っています。

　このエピソードが描かれた後、「いろんな冒険をしてきた百戦錬磨のロジャーたちが、泣くほど笑うものってなると、よくある『古代兵器』で『レッドライン』を壊して世界の海を『ひとつなぎ』にするっていう説じゃ、弱いんじゃないか」「『空白の100年』や『ある巨大な王国』の真実だけじゃ爆笑はしないし、『とんでもねぇ宝』とは言わないと思う」と、「ワンピース」の正体と、ロジャーの爆笑はセットで考えられるようになりました。

　そして、今回話題となった、「地球そのものが秘宝であり、地球は巨大な宇宙船説」について解説します。大まかに言うと、「ラフテルには地面に刺さった、『巨大な舵』がある」「地球そのものが『超巨大宇宙船』で、ラフテルはそのコクピットに入っていく入口」というような説です。

　さらに、最終話でルフィたちは地球という巨大な船の舵を取り、世界中の生き物全てを「ひとつなぎの大海賊団」として、「今度は宇宙を旅する」のではないか、海賊王になるのも、最後の島にたどり着くのも、新たな冒険のスタートに過ぎないという形で終わるのではないか、という予想まであります。

　これまで、ルフィの技名に「ゴムゴムのロケット」「ゴムゴムのUFO」など宇宙に関連するワードがあったこと、オハラの考古学者たちの図書館に、地球の周りにいくつかの星がある天体模型が存在したこと、光月家や、ミンク族（真の姿は｢月の獅子（スーロン）｣）など、「月」に関連するキャラが多いこと、エネルが扉絵連載で月に行き、そこで「宇宙海賊」に出会ったことなど、『ONE PIECE』にはこれまで何度も、「宇宙」を意識させる要素がたびたび登場しました。

　さらに、最終章ではついに天才科学者のDr.ベガパンクが登場し、「反重力装置」や「宇宙怪獣」のホログラムまで出てきています。『ONE PIECE』の物語の構想のなかに、「宇宙」が組み込まれている可能性はかなり高く、そこに「ロジャーが爆笑するような宝」というヒントが加わって、「ワンピース＝地球丸ごとの宇宙船」説が出てきたようです。

　ちなみに「ワンピース」の正体については、作者の尾田栄一郎先生は過去に出演した番組やインタビューで、「ちゃんと冒険をしたゴールとしての、ご褒美のような『とんでもないもの』」で、「実体があるもの」であることを語っています。

　この説に関して、ネット上では「『実体』がある『とんでもないもの』としては、これ以上はないな」「こりゃ爆笑するわ」「白ひげが『あの宝を誰かが見つけた時、世界はひっくり返るのさ』って言ってたのも納得いく」「ロジャーたちが見たのは、『ジョイボーイ』が残した『宇宙の航海日誌』では」「『巨大な王国』は、地球を丸ごと宇宙船に作り変えようとしていたけど、現在の世界政府の勢力が止めたのかな」「古代兵器で『レッドライン』を壊すのは、地球を宇宙船として動かすために必要な工程のひとつにすぎないのかも」「月にあった古代文明も、『地球号』を動かすカギになるはず」「ルフィが仲間に語った『夢の果て』も、宇宙に関係しているのかな」と、考察、妄想合戦が広がっていました。

「最後に宇宙旅行に出発するのは、最高にロマンのある終わり方」「もう、これまでの伏線とつじつまが合わない箇所が出てもいいから、こうしてほしい」などの意見もあります。「宇宙船地球号説」は大げさだとしても、はたして最終的に「宇宙」は『ONE PIECE』の物語と、どう関係してくるのでしょうか。

（マグミクス編集部）