「背筋がゾワッ」少年ジャンプ作品の恐怖描写3選 「ソレ、何の肉…?」
マグミクス / 2023年1月24日 19時10分
■読者の心を揺さぶる衝撃的な恐怖展開
「友情・努力・勝利」のスローガンで知られる「週刊少年ジャンプ」は、多くの読者に夢や希望を与えてくれるマンガ誌です。現在、劇場版が大ヒット公開中の『SLAM DUNK』も同誌に連載されていました。ほかにもアニメや映画になった有名作品も多く、ほとんどの人が一度くらいは読んだことがあるのではないでしょうか。
そんな「週刊少年ジャンプ」作品のなかには、読者のトラウマになるような恐ろしい描写も数多く存在。読んでいて本気で恐ろしさを感じた場面も少なくありません。そこで今回は有名なジャンプ作品にあった、心を揺さぶる恐怖シーンをご紹介します。
●サスペンスドラマばりの凄惨な死亡現場
もはや国民的作品と言っても過言ではない鳥山明さんの『ドラゴンボール』。バトル作品として知られる同作の序盤は冒険アクションマンガで、どちらかと言うと明るいギャグ要素が多めの作品でした。しかし、桃白白が登場したあたりからジャンルが変わりつつあり、天津飯が優勝した「第22回天下一武道会」のあとに決定的な転機が訪れます。
それは決勝で激闘を繰り広げた悟空と天津飯の一行が、和気あいあいと食事に出かけようとした時のこと。いきなり悟空の忘れ物を取りに戻ったクリリンの悲鳴が響き渡ります。悟空たちが慌てて駆けつけると、そこにはクリリンが倒れていました。
悟空がクリリンの体を抱き上げると、口から血を流したクリリンは既に死亡。瞳孔の開いたクリリンの遺体が、あらぬ方向を見つめている描写に、本気で恐ろしさを感じました。
クリリンの死と言えば、悟空が超サイヤ人に覚醒するきっかけとなったナメック星での死亡シーンのほうが有名かもしれません。しかし、個人的には天下一武道会の名勝負の後の大団円……と思ったところから唐突に訪れたこの悲劇のシーンが恐ろしく、とても強く印象に残っています。
●意味がわかると怖い料理
90年代の後半の「週刊少年ジャンプ」に連載されていた藤崎竜さんの『封神演義』は、中国の古典を原作とするバトルアクション作品。同作に登場する美しい仙女「妲己(だっき)」は、殷(いん)の王・紂王(ちゅうおう)を魅了し、とんでもない悪政をとらせます。
妲己は四大諸侯を騙して呼び出し、そのひとりである西伯侯・姫昌(きしょう)を捕らえて幽閉。そのまま数年が経過すると、姫昌の長男・伯邑考(はくゆうこう)は父を助けるために家宝を献上し、解放してもらおうと考えます。しかし、貢物として持ってきた珍しい猿が、妲己の体に傷をつけたことで紂王は激怒。結局、彼は命を落とすことになりました。
それだけでも十分胸糞の悪いエピソードなのですが、そこから唐突に「昼食ばんざい!!」という妲己と喜媚(きび)の姉妹による料理番組テイストの茶番が始まります。妲己たちが披露したメニューはハンバーグでした。
そして場面は伯邑考の父・姫昌が幽閉されている場所へ。この日の姫昌の昼食として運ばれてきたのは、妲己お手製のハンバーグだと伝えられます。係の者が去った後、姫昌はハンバーグを見て、何かを察したように「伯邑考……」と息子の名をつぶやき、涙を流したのです。
伯邑考が殺された直後に突然始まったハンバーグの調理。さらに妲己や姫昌の言動を振り返ると、このハンバーグの具材に“何が使われたのか”なんとなく察することができ、それに気づいた時は本当にゾッとしました。
●情け容赦ない恐怖シーンの連続
約4年ぶりとなる連載再開と、400話を最後に週刊連載とは別のかたちで掲載することが発表された冨樫義博さんの『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』。もともと容赦ない死を描く漫画家ではありますが、同作にも恐ろしいシーンがあります。
とくに忘れられないのが「キメラアント編」の序盤。調査を行っていたポックルたちがキメラアントに襲われ、同行していたポンズが惨殺されます。一方、ポックルはキメラアントに捕獲されたので、いずれゴンたちが救出するのかと思いきや、絶望的な展開が待っていました。
ポックルは、ネフェルピトーに針のようなもので直接脳をイジられて情報を奪われるという衝撃的な描写。しかもこれで情報を得た後、キメラアントは容赦なくポックルの体を女王アリのエサにしました。
さらにゴンたちの存在に気づいたネフェルピトーは、カイトの腕を切断。その隙にゴンとキルアは命からがら逃げ帰り、カイトの救出を誓います。しかし、そんなゴンたちの想いを打ち砕くように、同エピソードの最後には、ネフェルピトーがカイトの生首を抱えているシーンが描かれていたのです。
* * *
これ以外にもさまざまなジャンプ作品に衝撃的な描写があり、恐怖を感じた場面は人それぞれだと思います。とくに子供の頃に読んだインパクトあるシーンは印象に残りやすく、大人になっても忘れられないシーンがあるのではないでしょうか。
(大那イブキ)
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