2023年はファミコン40周年! スーマリのあと、もう一度ブーム沸騰「1987年発売のカセット」
マグミクス / 2023年2月9日 17時10分
■『スーパーマリオブラザーズ』の衝撃
1983年7月15日に発売され、2023年で発売から40周年を迎えたファミコンは、日本国内で1935万台、世界で6191万台を売り上げ、家庭用ゲーム機文化の浸透に大きな貢献を果たしました。その歴史について、筆者の個人的な記憶に基づいて振り返ってみようと思います。今回は『スーパーマリオブラザーズ』がもたらした衝撃から、1987年に発売された「あのカセット」までを語ります。
ファミコンの歴史を語るとき、絶対に外せないタイトルはいくつもありますが、その筆頭と言えるのが『スーマリ』こと『スーパーマリオブラザーズ』でしょう。それまでのアクションゲームは敵に触れるとダメージを受けるのが当たり前でしたが、なんと『スーマリ』では踏むと敵を倒せたのです。これは革命的な出来事でした。さらにワープや無限1UPなどの隠し要素も豊富で、当時の子供たちは夢中になってプレイしていたものです。その後、マリオが任天堂の顔となったのもうなずけます。
隠し要素と言えば、1985年7月には初のファミコン情報誌、「ファミマガ」こと「ファミリーコンピュータMagazine」が創刊され、大人気となりました。情報誌の登場前は「コロコロコミック」が情報源として頼りにされていましたが、ゲームに関するページ数はそれほど多くなかったため、子供たちは常に情報に飢えていたのです。その後も「ファミ通」(旧称:ファミコン通信)や「ファミコン必勝本」、「マル勝ファミコン」などをはじめとする無数の雑誌が創刊され、子供たちを夢中にさせていました。
特に「ファミマガ」が掲載していた特別なコマンドやバグ技を紹介する「ウル技」は大人気でしたが、中にひとつだけ混ぜられていた「ウソ技」に泣かされた方も大勢生み出しました。筆者も『水晶の龍』の野球拳に思い切り引っかかった記憶があります。
他にも1985年の後半には友情破壊ゲームとも言われる『キン肉マン マッスルタッグマッチ』や『忍者じゃじゃ丸くん』、衝撃のラストを迎える『ポートピア連続殺人事件』に日渡早紀先生が『ぼくの地球を守って』を描くにあたり着想を得た『スターラスター』、さらに『スペランカー』に『ボンバーマン』など数々の名作が登場しています。クリスマスプレゼントに何をねだるか、お年玉で何を買うのか迷った方も多いのではないでしょうか。
■1986年に伝説が始まった
ファミコン用ソフト『トランスフォーマー コンボイの謎』のタイトル画面
1986年になるとファミコンの勢いはさらに加速します。『ツインビー』や『グーニーズ』、そして3月にはファミコン初のRPGタイトルである『ハイドライド・スペシャル』が登場したのです。さらに『影の伝説』や『マイティボンジャック』、『グラディウス』、『スパイVSスパイ』など、傑作名作の発売が目白押しとなっていました。
そして5月27日には『ドラゴンクエスト』が登場し、今なお紡がれ続ける伝説が始まりました。とはいえ最初から大人気だったというわけでもなく、その面白さは徐々に浸透していく形で広まっていき、やがて大爆発を迎える日がやってくるのです。
6月には『魔界村』、そして2回目のハドソン夏のキャラバンで使用された『スターソルジャー』が登場し、さらなる盛り上がりを見せました。7月には『がんばれゴエモン!からくり道中』に『ソロモンの鍵』、8月には『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』や『北斗の拳』が発売されています。
9月には『高橋名人の冒険島』に『キングスナイト』、10月には理不尽ゲームとして名高い『ミシシッピー殺人事件』、11月には体感ゲームである『ファミリートレーナー』や『迷宮組曲 ミロンの大冒険』などが発売され、まさに多士済々(たしせいせい)の様相を呈していました。
各社が特に力を入れる12月ですが、ここで『トランスフォーマー コンボイの謎』が発売されています。当時各地の玩具店ではファミコン大会が開催されており、筆者も何度か参加しましたが、『コンボイの謎』はまったく弾が見えずにあっさりとやられて大恥をかいた記憶が色濃く残っています。
さらにこの月には『ファミスタ』こと『プロ野球ファミリースタジアム』に『たけしの挑戦状』『ドラえもん』など多数の名作怪作が登場しました。個人的には、このあたりから粗製乱造されたタイトルが目立ち始めているように感じます。
そして年が明け、迎えた1987年1月26日。ついに『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』が発売されました。「週刊少年ジャンプ」と連携して情報の公開が行われていたため人気が沸騰しており、発売日に多くの人が行列を作った初めてのカセットとなったのです。その後1988年、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売され、「社会現象」を起こすことになります。
(早川清一朗)
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