「覚醒」の証？ 『ワンピ』ゾオン系の能力者につく「羽衣」の謎

■ゾオン系能力が覚醒すると羽衣がつく？

　物語が最終章に突入している人気マンガ『ONE PIECE』は、毎週さまざまな考察がネット上を賑わせています。最近一部で話題になったのは、「ゾオン（動物）系」の能力者の「覚醒」の描写についてです。

※この記事では『ONE PIECE』の単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。

　少し前の「エッグヘッド編」1069話では、悪魔の実の能力が「覚醒」した「ネコネコの実 モデル『レオパルド』」の能力者ロブ・ルッチが、黒い「羽衣」のようなものをまとった姿が描かれており、読者の間で「動物（ゾオン）系の能力者が『覚醒』すると、羽衣をまとうのではないか？」と話題になっていました。

『ONE PIECE』に登場する「悪魔の実」の能力者には、覚醒と呼ばれるパワーアップがあります。実はルッチの前に、実は以前ルフィの覚醒時にも「羽衣」が話題になっていました。ルフィがゾオン系「ヒトヒトの実　幻獣種モデル『ニカ』」（ゴムゴムの実の正体）の能力に覚醒した際の「ギア5」の姿も、ルッチと同様に、羽衣をまとったような姿で描かれています。

　また覚醒しているかどうかは不明ですが、「イヌイヌの実 モデル『大口真神（オオクチノマカミ）』」の能力者・ヤマトにも、父・カイドウとの戦闘中に同様に羽衣がついているような描写がありました。これらより、読者の間で「ゾオン系能力者が覚醒すると、天女のような羽衣が付くのでは？」という仮説が立てられたようです。

　インペルダウンの獄卒獣たちのように、覚醒すると「人格を取り込まれる」と言われていたゾオン系の能力ですが、羽衣をまとっているキャラは自我を保っていることから、「これは自我を保ったまま、覚醒したキャラの特徴なのか？」と言われています。

　また、「『神』と何らかの関係があるのでは？」という意見もありました。例えばルフィの太陽の神ニカや、ヤマトの大口真神（ニホンオオカミを神格化したもの）のように、羽衣が付いたキャラたちは「幻獣種」で、神聖なものと関連しているため、「ルッチの『ネコネコの実』も何かしらの『神の実』だという伏線？」という考察も見られます。「普通の動物がモデルの能力者が覚醒すると人格が本当に『獣』になっちゃうけど、人間が想像した『幻獣種』が覚醒すると人格を保ったまま、神のように強くなれるんじゃないか」という意見もありました。

　前述のインペルダウン獄卒獣たちには羽衣はついておらず、そもそもゾオン系の能力者の覚醒が少ないため、「『覚醒＝羽衣』と結びつけるのは強引」「ただ単に尾田先生の趣味じゃない？」と、覚醒と羽衣は関係ないと考える人も多いようです。また、「ギア4」時点のルフィもすでに身体に羽衣のようなものがまとわれていたので、「この段階でもう『覚醒』の予兆があったのか」という考察もあれば、「ギア4で羽衣があるなら、覚醒と羽衣は関係ないんじゃないか」と否定する声もあります。これに関しては、もう少しルフィの「ヒトヒトの実」の情報が明らかになるまでは、謎のままかもしれません。

　ちなみに「もしヤマトが覚醒してたとしたら、覚醒エフェクトである羽衣がついてないカイドウがヤマトを圧倒してたのがすごすぎる」と、改めてカイドウの強さを評価する声も上がっていました。ただ、カイドウは「心身が『能力』に追いついた時起きるのが『覚醒』だ」と「覚醒にいたる条件」を語っており、そもそも「最強の生物」と呼ばれていた存在のため、はっきりとはわからないものの「カイドウも覚醒していたのではないか」と考えるファンも多くいます。

「『青龍』も幻獣種だしなあ」「カイドウがまとっていた『焔雲（ほむらぐも）』が、『羽衣』に該当するモノなのではないか」という意見もあれば、「実はルフィみたいに一度死の淵に追い込まれて覚醒したくて、『自殺』を繰り返していたんじゃないか」「覚醒どころか覇気を覚える前のルフィに負けたルッチが、覚醒して今のルフィとそこそこ渡り合えているし、元四皇・カイドウは覚醒していなくてあの強さだったというほうが盛り上がるな」「まだ再登場の余地あるし、覚醒してさらにパワーアップして最終章に戻ってきてほしい」と、「覚醒していない状態で最強だった」説を推す声もありました。

（マグミクス編集部）