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「ゾイド」誕生から40年 アニメとともに息を吹き返してきた不死鳥の歴史

マグミクス / 2023年2月4日 9時10分

「ゾイド」誕生から40年 アニメとともに息を吹き返してきた不死鳥の歴史

■「動くギミック」と「SFの世界観」が子供たちを魅了

 1983年にタカラトミー(当時:トミー)から最初のZOIDS(ゾイド)である「ガリウス」が発売されてから、今年2023年でちょうど40周年にあたります。動物や恐竜をモチーフにしゼンマイやモーターで動かすギミックを備えたZOIDSは子供たちの心を瞬く間にとらえ、数度のリスタートを挟みながらも、今なお愛されるコンテンツとして親しまれ続けています。

 筆者が最初にZOIDSを見かけたのは、当時はたくさん存在していた町のおもちゃ屋さんでした。大好きな恐竜をモチーフにしたメカが動き回る光景を見て、とても興味を引かれたのをよく覚えています。当時としてはとても大きく感じる4本足のモデルで、首を大きく縦に振っていた記憶があるので、おそらくは「ビガザウロ」だったのでしょう。

 さて、そんなZOIDSですが、アメリカで発売された3体の名前すらついていないロボットが全ての始まりでした。当初は「メカボニカ」という名前をつけて売り始めましたが、残念ながら人気は振るいませんでした。

 しかしここで転機が訪れます。1982年にトミー社内で開催されたアイデアコンテストに「メカボニカ」を軸としてSF的な世界観をつけた企画を提出したところ一等賞を取り、二階堂輝夫氏と藤野凡平氏を加えた3人のチームで『メカ生体 ゾイド』として新たなスタートを切ることになったのです。

 新たなモデルを作る時間もなく、当初は既存モデルの改造型が中心となりましたが、スティラコサウルスをモチーフとした「レッドホーン」を皮切りにオリジナルモデルの製作が始まり、1984年には大人気モデルとなる「ゴジュラス」が登場。ゾイドの躍進に大きく貢献しました。

 また、当時存在していた宇宙への憧れを巧みに刺激する設定も魅力的なものでした。当初は宇宙の彼方「ゾイドゾーン」の金属生命体として、惑星間で戦うというストーリーが示され、その後ブラッシュアップされてヘリック共和国とゼネバス帝国が戦う「ゾイドバトルストーリー」が登場し、今なお続く『ZOIDS』シリーズの根幹が確立していったのです。

■二度目のスタートはアニメとともに

「ゾイド40周年記念プロジェクトPV」で映し出される、ゾイド第一期の機体「ウルトラザウルス」 (C) TOMY

 1985年には「アイアンコング」、1986年には「サーベルタイガー」や「ウルトラザウルス」、1987年には「コマンドウルフ」「シールドライガー」「デスザウラー」など、毎年のように数々の人気モデルが登場した『ZOIDS』は、主に書籍を中心に世界観が展開していきました。1987年9月にはファミコンで「ゾイド 中央大陸の戦い」も発売され、子供だけでなく大人たちにも『ZOIDS』が浸透していったのです。

 1988年には「ディバイソン」や「マッドサンダー」が登場し人気は頂点を極めますが、その後はミニ四駆や家庭用ゲーム機の普及など、他のホビーに押され徐々に人気が停滞、1990年の「デス・キャット」を最後に展開は一時終了となりました。

 しかし1990年代後半、『ZOIDS』は当時としてかなり早い段階でWebでの展開を開始。1999年8月には新シリーズ「機獣新世紀ゾイド」としてリスタートを切り、翌9月にはTVアニメ『ゾイド -ZOIDS-』の放映も行われ、全67話が放送され人気を博しました。

 TVアニメはその後も『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』『ゾイドフューザーズ』『ゾイドジェネシス』が制作され、シリーズをけん引する原動力となりました。1980年代にもアニメは企画されていたそうですが、線が多いメカのアニメ化は当時ハードルが高く、話が流れています。CGによる描写能力の向上が、アニメ制作を可能にしたと言えるでしょう。

 アニメの終了後は勢いを失い、2006年には大規模な展開を止めることとなりましたが、コアなファン向けにシフトし『ZOIDS』の命脈は保たれ続けていきました。

 そして2018年、新シリーズとなる『ゾイドワイルド』が発表され、新作アニメを始めとする第三期シリーズがスタート、誕生から40年を経た今なお、『ZOIDS』は多くの人に愛されるコンテンツとして、存在感を発揮し続けています。

(早川清一朗)

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