『ガンダム』「異形過ぎ」なジオン軍のモビルアーマー4選 「その顔、意味ある?」
マグミクス / 2023年2月13日 6時10分
![『ガンダム』「異形過ぎ」なジオン軍のモビルアーマー4選 「その顔、意味ある?」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_136789_0-small.jpg)
■ガンダムを苦しめた? 一年戦争で活躍したジオン軍の異形MAたち
かっこよく、高性能な機体が多い『機動戦士ガンダム』のMA。兵器的に合理性があるのかは素人にはわかりませんが、そのフォルムは惚れ惚れします。一方で、「どうしてこうなった?」と思わざるを得ない異形のMAも。そこでお世辞にも「かっこいい」とは言えない、一年戦争に登場したジオンのMAを紹介します。
●その手は何のため? 「ビグロ」
ソロモン攻略戦に向かうホワイトベースを追跡するザンジバルに搭載されていたビグロ。海洋生物のマンタやイカのようにもヒヨコの顔のようにも見える機体に、腕(マニュピレーター)が付いています。そして、くちばしのような部分は、パカッと開きメガ粒子砲を撃てます。
登場時は宇宙で、高速戦闘を得意とし、そのスピードでガンダムのアムロらを翻弄しました。「この腕に効果や攻撃力はあるのか?」「スピード特化なら要らないだろう?」と思わせる異形さが不気味なMAです。
しかし、腕は役に立つのです。ビグロは戦闘でガンダムに取りつかれますが、得意の高速移動で道連れにし、パイロットのアムロを強いGで気絶させます。無力化したガンダムをその腕でつかみ、ゼロ距離でメガ粒子砲をぶっ放そうとします。
ところが、寸でのところでアムロは覚醒し、ライフルでビグロを撃ち抜きました。あと一手のところまで追い込んだビグロの腕は、ビームライフルを待たせる説もあったそうで、役に立たなそうで意外と役に立つマニュピレーターということになります。
●まるで顔面が迫る!? 一年戦争中、最も異形のMA「ザクレロ」
モノアイが多いジオン軍の機体としては珍しい複眼のメインカメラで、なぜか釣り目のザクレロ。デカい口には上下に牙のようなものが生えていて、口内からは拡散ビーム砲を発射します。
そして腕も付いており、先端は鎌のような形状で、ヒート・ホークと同じ原理のヒート・ナタとなっています。巨大な猫の顔面に手を生やしたようなインパクトのあるビジュアルは、一年戦争、いやガンダム史上最も異形の兵器かもしれません。
ザクレロは実戦テスト前に破棄される予定だった機体でしたが、ビグロ戦直後にかたき討ちとして登場しました。ビーム砲で牽制し接近戦のナタでガンタンクに攻撃。ガンダムに対しては右腕に深刻なダメージを与えるほど、ナタは意外な威力を発揮しました。
■見た目度外視、火力に全振り?
アプサラスはその見た目とは裏腹に美形兄妹のギニアスが開発、アイナがパイロットを担当 「ガンダムモビルスーツバイブル 62号 (TRIAL MA アプサラスIII)」 [分冊百科](デアゴスティーニ・ジャパン)
●エルメスよりとんがり帽子感が強い「アッザム」
一年戦争には多くのMAが登場しますが、エルメスは洗練されたデザインで、パイロットのララァの活躍もあり、かっこよく見えました。エルメスは、その見た目からホワイトベースの乗組員は「とんがり帽子」と呼びましたが、エルメス登場以前にもっととんがりみの強い機体がいました。それが「アッザム」です。
『ちびまる子ちゃん』の永沢くんの頭のように上部がとんがった胴体に4本の降着脚。ミノフスキークラフトで飛ぶこともでき、ガンダムの上空をとると、リーダーという兵器による超高熱で焼き払おうとしました。しかし、ガンダムの装甲が予想以上に頑強だったため失敗。逆に攻撃を受け、逃げてしまいました。
●足があることで不気味さを助長「アプサラス」
シャア・アズナブルが最後に搭乗したジオング。これは足があってもなくても強そうでかっこいいデザインをしていました。一方、足があることで異形となったのが『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場した「アプサラスIII」。
このMAを語る前に、その前身となる「アプサラス(無印、II)」もまた風変りなビジュアルをしています。その見た目はクマムシのようで、ザクの頭部がひょっこり付いています。詳細なスペックは一切不明ですが、陸戦型ガンダムとの戦闘で張り付かれた際の比較では、相当巨大な機体です。高威力のメガ粒子砲の砲門を持ち、ミノフスキークラフトで飛翔も可能です。
そして肝心の「アプサラスIII」は、特殊な進化を遂げた昆虫のような奇妙なデザインをしています。無印、IIとはガラリと姿を変え、機体自体はひらべったい横長となり、やっぱりザクの頭部が付いています。
このIIIが、異形たる姿を見せるのは、足(降着脚)が出たとき。メガ粒子砲を撃つ際に機体を安定させるための足なのですが、機体から伸びる長細い足からなるシルエットは奇怪です。しかし、そのメガ粒子砲の威力は山ひとつに大きな穴を開けるほどの火力を持っていました。
一年戦争以降もラフレシアやビルケナウなど異形のMAは登場します。とはいえ、見た目が奇怪でも性能が高ければ問題ないのがMA。姿かたちにこだわると、ジオンの整備士に「偉い人にはそれがわからんのですよ」と憎まれ口を叩かれてしまうでしょう。
(南城与右衛門)
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